
第1回 Taylor Swift
中学一年生の頃、初めて買ってもらったスマートフォン。そこからYouTubeに夢中になった理由はたくさんあるけれど、その大きな一つがTaylor Swiftのライブ映像を見ることだった。
初めてTaylorのライブ映像を見たのは、私が13歳の頃だったと思う。
可愛いルックスと、当時17歳とは思えないほどの貫禄。堂々とした歌いっぷり。そして、ステージから観衆を見渡す彼女の視線に、私は一瞬で釘付けになった。
「なんて堂々としているんだろう。」
当時の私は、ただただその姿がかっこよくて、何度も何度も彼女のライブ映像を見ていた。
彼女のファンになってからというもの、Taylorが表紙を飾っている雑誌はほとんど買っていたし、彼女について書かれた本も何冊も買った。
それくらい私は、Taylorの音楽だけではなく、彼女自身の考え方や生き方に興味を持ち惹かれていた。
誰に何を言われても、自分が信じた道を疑わない。「絶対にやる」と決めたことは、何があってもやり遂げる。そんな彼女の姿に、私は何度も心を揺さぶられてきた。
特に「Mean」という曲には、学生時代の私自身が何度も救われた。
学校で嫌なことがあった日や、誰かの言葉に傷ついた日。
「私には学校だけじゃない。もっと広い世界がある」
そんなふうに、少しだけ前を向かせてくれた。
ライブ映像を見ているといつも、Taylorは自分がシンガーになると決めた10歳くらいの頃から、いつか自分がスーパースターになることを、どこかで確信していたように私には見えた。
「私は絶対にこうなる。」
その揺るがない自信が、とにかくかっこよかった。
当時の私は、まさか自分がTaylorと同じ「シンガー」という職業に就くなんて、想像もしていなかった。
でも今、自分自身がシンガーになってみて、改めてTaylorを見ると、当時とは違う意味で彼女の存在に救われている。
時に、自分の選択に迷ったり、誰かの言葉に傷ついたり、自分のやっていることが正しいのか分からなくなる瞬間がある。
そんな時、Taylorを見ると、ここで止まっていられないと喝を入れてもらえたような気持ちになる。
私が13歳の頃から何度も何度も繰り返し見てきたのは、彼女のライブ映像だった。
今思えば、私が惹かれていたのは、ただ歌が上手いからでも、可愛いからでもなかった。
ステージに立った瞬間の彼女には、「私はここに立つために来た」という強さがあった。
何万人もの観客を前にしても、自分の存在を疑っていない。
堂々と歌い、観客を見渡し、自分の世界に連れていく。13歳の私は、ただ「かっこいい」と思って見ていた。
でも、シンガーになった今、そのライブ映像を改めて見ると、そこにあるのは歌の力だけではなく、自分自身を信じる力そのものなんだと気づく。
だから私は今でも、Taylorのライブ映像を見る。
ステージに立つことに迷ったとき。
自分の歌に自信がなくなったとき。
「このままでいいのかな」と思ったとき。
きっと私は、あの頃からずっと、Taylorの歌だけではなく、自分を信じてステージに立つ姿そのものに憧れていたんだと思う。
13歳の私がYouTubeの小さな画面越しに見ていたTaylor Swiftの姿は、今も私の中に残っている。
あの日、私が夢中になって見ていたライブ映像は、ただの「好きなアーティストのライブ」ではなかった。
いつか自分も、こんなふうに誰かの心を動かせる人になりたい。
そんな未来を、初めて想像させてくれた映像だったのかもしれない。







