TOKYO ISLAND 2026、5周年を晴天も祝福、兵庫慎司が全通レポ!【DAY3:10月12日】キャンプ、アトラクションも楽しめる宝島で、大トリKANA-BOONが生演奏で音楽花火

ライブレポート | 2026.11.06 12:00

Photo by 堀 清香 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

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メンバーと共にサウンドチェックを終えると、一度ステージからはけるのを省略してスタート時刻を待った大森靖子(15:05〜)は、「私の音楽へようこそ!」と、「ミッドナイト清純異性交遊」でスタート。そのままのスピード感で「TOBUTORI」へ行き、「かしこみーかしこみー」と、祓串(神主がお祓いで使うあれ)を左右に振りながら「大森神社」を歌い始める。
続く「桃色団地」では、この曲を提供した向井秀徳が、全身黒のコーディネートとサングラスで、自らマイクスタンドを持って登場。2024年以来の、このフェスでの、この曲での共演である。このふたりが声を重ねるさまに、オーディエンス、大いに沸き立つ。この曲に入る時にメンバー全員がかけた「桃色サングラス」を、曲が終わる瞬間に向井秀徳はかけ、大森靖子とツーショットでポーズ。オーディエンスがさらに沸き立つ中、自らマイクスタンドを持ってステージを去る。
というこの曲がピークということでも、最後にめちゃくちゃ盛り上げた「PUNKTUARY」をピークと呼んでもいいのだろうが、個人的には「PUNKTUARY」の前の「死神」がピークだった、と言いたい。曲の後半までピアノのみで歌われた、己がなんであるかを独白するこの歌に、参加者たちは身じろぎもせず、耳を傾けていた。アカペラになる部分では、彼女の声と、上空を通る飛行機の音だけが響いた。

大森靖子 Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

大森靖子&向井秀徳 Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

次のZAZEN BOYSも、サウンドチェックを終えたら16時13分だったので、「これ、待っとこ。あと2分ぐらい」(向井秀徳)と、4人で16時15分になるのを待ってから、「MATSURI STUDIOからやってまいりました、ZAZEN BOYS」といつもの挨拶をし、「ポテトサラダ」でライブを始める。衣装を白シャツに替えた向井秀徳が、この曲の間奏で「合掌カニ歩き」みたいな横移動を見せるようになったのは、自分が知る限りでは、昨年の夏頃からである。
チャルメラのメロディをシンセで弾きながら、アドリブの詞で歌ってオーディエンスに唱和させる「Cold Beat」、おなじみの「くり返される諸行は無常、それでもやっぱり甦る性的衝動、行方不明のあいつ、いつの間にか姿くらまし」が出た「Friday Night」を経て、「YURERU」を演奏する前には、「私、This is向井秀徳が、LEO今井と一緒に活動しているバンド、KIMONOSの『YURERU』という曲を、ZAZEN BOYSで試しに演奏してみましょう」と、丁寧に説明。この曲と、次の「I Don’t Wanna Be With You」は、ZAZEN BOYSには希少な気がしないでもない、シンプルなダンス・チューン(四つ打ちのリズム)で、参加者たちを踊らせた。その2曲の間に向井秀徳、またチャルメラのメロディで「♪夢の島 夢の島だね〜」と、唸るように歌う。
「The City Dreaming」を経て、「東京都夢の島と鹿野淳に、もう一回大きな拍手を贈っとこう」と言ってから、この日、向井秀徳が初めてギターを弾いた「乱土」、そして「胸焼けうどんの作り方」。国内屈指の、いや、おそらく海外でも比類なきすさまじいバンド・グルーヴの2曲で、オーディエンスを圧倒して終わった。

ZAZEN BOYS Photo by 釘野孝宏 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

ZAZEN BOYS Photo by 釘野孝宏 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

「ロックンロール界のお祭り番長、俺たちがTHE BAWDIESだ!まずはこれでも食らえ、ホットドッグ召し上がれー!」(ROY)と、キラチューン「HOT DOG」でライブを始め、いきなり参加者たちを沸騰させたTHE BAWDIES(17:25〜)。
3曲目「IT’S TOO LATE」でシンガロングを起こしてから、ROY、「TOKYO ISLAND、5年目です。俺ら、初年度出していただいたんですけど、雷すげえ、雨すげえ。ドラムが水溜まりみたいになってて、MARCYが叩く度にバシャンバシャン、YOSHIKIさんみたいになってました」。そうでした、観てました。暴風雨で、ステージの屋根が役に立たない状態で、4人は雨をほぼ正面から浴びながら演奏していました。

THE BAWDIES Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

「曲を知らないのに飛べとか歌えとか言います。安心してください、一番を聴けば二番三番を歌えるシステムを導入しております。次の曲なんかサビ、『Pow pow wow wow!』しか言ってない」と「PARTY PARTY」、「次の曲も安心してください、歌えます」と、サビが「Ba-pa-pa-ba-pa-pa-pa-la」の「LET’S GO BACK」へ。さっき皆を歌わせていた「IT’S TOO LATE」も、サビは「AH…」のくり返しである。
今着ている青いストライプのスーツは、(事務所を)独立して明るい未来へ、という意味で作った、(10月17日から始まる)対バンツアー(バンドだけでなく囲碁将棋・ヨネダ2000・銀シャリとも共演する)から新しいスーツになるので、今日が最後です、脱ぎ捨てて帰ります──とROYが宣言し、その独立の時に書いた「SUNNY SIDE UP」でフィニッシュ。演奏を終えた4人はステージの前へ出て、ジャケットを脱ぎ、放り投げてからステージを下りた。

THE BAWDIES Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

すっかり陽が落ちた中で、最初に「リピート」と「輝けるもの」を並べる、つまり静から動への流れでライブをスタートしたACIDMAN(18:35〜)。次の「FREE STAR」では、ステージ上部のミラーボールが回る。もう最高に、この場所、この時間にハマっている。
このフェスに出させてもらうのは3度目なんだけど、来る度にアップデートしている。初めて出た時、お客さんはあんまりいなかったんだけど、それでもこの場所の可能性をすごく感じた。このフェスは、いつか、とんでもないことになるんじゃないか。東京に、こんな夢のような空間があることは、信じられないかもしれない。でも僕たちは(来たから)わかる。こういう瞬間が少しでも多くなれば、僕は平和は訪れると思う。そんな簡単なことじゃないかもしれないけど、音楽を通して、世界を平和にする。ほんのちょっとかもしれないけど、音楽はそんな力を秘めていると思う──大木伸夫はそんな話をしてから、「世界の平和を願って作った歌です」と、「feel every love」を歌い始めた。こんなふうに「普段の話から世界の話へ」「日常の話から宇宙の話へ」という飛躍のスケールがでかいのは、MCに限ったことではなく、ACIDMANの音楽の大きな魅力だと思う。飛躍はでかくてもリアルだし。
最後の2曲は「世界が終わる夜」と「ある証明」。必ず死は訪れる、あなたも僕らもいつ死んじゃうかわからない、だからこの与えられた命を、1分1秒抱きしめるように生きて、最高の日々を過ごしていきましょう──この2曲の間に、大木伸夫はそんな言葉を口にした。

ACIDMAN Photo by 釘野孝宏 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

ACIDMAN Photo by 釘野孝宏 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

2026年のTOKYO ISLAND、3日間の大トリは、1 曲目「盛者必衰の理、お断り」でシンガロングを起こし、谷口鮪が「J-ROCK代表KANA-BOON行きます!」と叫んで2曲目「フルドライブ」に突入したKANA-BOON(19:45〜)。4曲目「ソングオブザデッド」では、客席エリアいっぱいにタオルがブンブン回る。
「改めまして、帰って来ましたKANA-BOONです!今日1日楽しかった?いい1日でした、俺もソデでACIDMAN、『ある証明を』を観ながら『うわ、俺の青春が』って」と、谷口鮪。「こんな貴重な機会に新メンバーで挑める、というのもうれしいことです」と、メンバーをひとりずつ紹介する。1年半ほどサポートメンバーとして参加していたギターのヨコイタカユキとドラムの関優梨子が正式加入し、谷口鮪・ベース遠藤昌巳との4人体制になったのは、2026年1月1日からである。7曲目「Right Here,Right Now」は、「この4人で初めて作った新曲をやります」と紹介され、ステージ後方のLEDにリリックが映し出された。

KANA-BOON Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

KANA-BOON Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

ファミリーで来れるフェスなのがこのフェスの特徴であることに触れ、「さっきそこでちっちゃい人(子供)が楽しんでたけど、今日観た衝動とかを忘れずに大人になっていってほしいね」「少年少女じゃなくても、心の中の少年少女はまだ生きているはずなので、これからも音楽とともに若々しく過ごしていきましょう。そんなパワーを俺たちは渡しに来ました」と「まっさら」でもう一度参加者たちをヒートさせてから、最後の曲へ。
アンコールはないことと、「残念ながら俺たちは観れない、そっち側に行きたいよ、俺は」と告げてから、「シルエット」を歌い始めると、曲に合わせて花火が打ち上がり始める。2024年のandrop「Yeah! Yeah! Yeah!」、2025年のSHISHAMO「明日も」に続いて、生演奏と生歌唱に合わせての「音楽花火」である。5分にわたって夜空に広がる花火とKANA-BOONのパフォーマンスに、参加者たちが魅了されているさまは、本当に幸せな光景だった。

KANA-BOON Photo by 山川哲矢 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

そのあと、鹿野淳の挨拶を経てのクロージング・アクトは、DJダイノジ(20:45〜)。大地洋輔が芝居の稽古で遅れて来ることを伝えた大谷ノブ彦、ダンサーふたりと共にプレイを開始する。スピッツ「スパイダー」、サカナクション「セントレイ」、SUPECAR「YUMEGIWA LAST BOY」からgo!go!vanillas「エマ」へときれいにつなぐ、等々のプレイを聴かせているうちに、大地が到着、ちぃたん☆もステージに現れる。
その後もスカパラやテンフィやユニゾンやandymoriやレキシなどなど、新旧のアンセムの連発で、この時間まで残った参加者を狂喜させ続けたが、その中で、フジファブリックの「銀河」もかけたのが、印象的だった。彼らは志村正彦の生前から、この曲をスピンし続けている。

DJダイノジ Photo by 釘野孝宏 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

というわけで。何度も何度も書いてすみません、3日間好天に恵まれたことが、2026年のTOKYO ISLANDが成功に終わったことのもっとも大きな要因だと思うが、ただし。過去5回の開催を積み重ねて来て、「あとは天気さえ良ければ最高」なインフラを、シチュエーションを、オペーレーションを、このフェスのスタッフたちが作り上げていたことも、好天と同じくらい大きな成功の要因なのではないか、と、思った。
過去の天候に恵まれなかった開催の時は、空いていて寂しい状態だった、遊具やワークショップや「TAKIBI café」などがあるエリアで、終日、子供たちが楽しそうに遊んでいるさまは、かなり、相当、本当に、幸せな光景だった。『アイランド運動会』や、『恐竜探検ツアー』などのアトラクションも、同じくである。この光景が、来年以降も続くことを願う。

Photo by 堀 清香 ©TOKYO ISLAND All Rights Reserved

公演情報

DISK GARAGE公演

TOKYO ISLAND 2026

2026年10月10日(土)11日(日)12日(月祝)海の森公園

◼出演アーティスト(五⼗⾳順)
10/10(⼟)
OKAMOTO’S / オカモトレイジ(OKAMOTO’S)  / ⾦井政⼈(BIGMAMA)& 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN/TenTwenty) / 氣志團 / Kroi / スガシカオ / にしな / BIGMAMA / First Love is Never Returned / Lucky Kilimanjaro

10/11(⽇)
ぁみ(怪談家) / androp / キュウソネコカミ / CLAN QUEEN / G-FREAK FACTORY / 四星球 / 超能⼒戦⼠ドリアン / トップシークレットマン / 花冷え。/ Fear, and Loathing in Las Vegas

10/12(⽉祝)
ACIDMAN / ⼤森靖⼦ / KANA-BOON / ZAZEN BOYS / THE BAWDIES / DJ ダイノジ / バックドロップシンデレラ / flumpool / Base Ball Bear / 忘れらんねえよ

ALL DAY 転換 DJ:⽚平実 (GETTiNG BETTER)

  • 兵庫慎司

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