Rayflower主催『Rayflower presents Night which GLORIOUS vol.4』東京公演(6月20日(水)品川プリンス ステラボール)にD'ERLANGERの出演が決定!両バンドを代表して、都啓一(Rayflower)とCIPHER(D'ERLANGE)の対談が実現。2人の出逢いからスタートした前編に続き、後編ではよりディープに2人の関係性を掘り下げる!
──都さんが実際にD'ERLANGERのライヴで弾かれたこともあるんですよね?
都啓一
(Rayflower)
ありますあります。実際にステージで弾かせてもらったこともありますけど、ステージで弾いてないときも僕の音を流してくれているんで。そういうのを見てると、実際にステージで弾きたいなって思うんですよね。お〜!弾きてぇ〜!って。
──CIPHERさん的には、都さんの音が入ってのライヴは、感覚的に違ったりしますか?
CIPHER
(D'ERLANGER)
より手抜きになりますね。
都啓一
あはははは(爆笑)。一郎さんがね、"おい、都、大変やわ。どうにかしてくれ!"って言うんですよ(笑)。まぁ、その言葉に対して僕も"大変っすねぇ"って答えてるんですけどね(笑)。
CIPHER
ウチはノークリックバンドやからね。
──え?そうなんですか!?
CIPHER
うん、そう。手同期やからね。都の音でここだけは鳴らそうていうところのデーターを読み込んで、袖からスタッフが手同期でやってるんですよ。
都啓一
これはなかなかないですよ、こういうやり方でやってるバンドは。本当にすごいんですよ。感動するんですよ。
CIPHER
都とD'ERLANGERの音を作って3枚になるんで、もうね、作ってる時点で感覚が分かるというか。ギター1本やけど、オーバー・ダビングできるでしょ。そういうのもいろいろとやってきたんやけど、最近はダビングしない感じでやるようになってきてて。ギターでトライする場合もあるんですけど、僕の中では既にそこで都の存在があるんで、"都はここでこうくるやろな。だからもう俺はここでええや"って思うんですよ。最新のアルバムは初日で5曲くらい録ったからね。ギター録り2日で終わってん。過去最速でしたからね。
都啓一
そうでしたね(笑)。
──すごいですね!3枚一緒にアルバムを作ってこられたこともあって、CIPHERさんも都さんが入れてくる音が分かっているし、都さんもCIPHERさんが求めている音が分かるっていうことですよね。まさに、阿吽の呼吸というか。
CIPHER
俺、渡すとき、"ここ、こうして"って言ったことないからね。都から上がってきたときに"ほらきたっ!"ってなんねん。"そうくるやろ。そうくると思ったから俺は敢えてそこ弾かへんかってん!"って思うねん。さすがやねぇ〜。
都啓一
いやいやいや(笑)。
CIPHER
俺からしたら、そこはもう、【都査定】ですよ。
都啓一
(笑)。
CIPHER
最初から"ここ、こうして"って言うたら査定にならへんし。そういうやり取りこそが、信頼に繋がるんですよ。『フィーリングカップル』みたいな。
──『フィーリングカップル』……CIPHERさん、古いです……。
CIPHER
分かるでしょ?
──私は人間が古いので分かりますけど、若い読者は分かりませんから(笑)。
(※ということで注釈:1973年〜1985年で放送されていた『プロポーズ大作戦』という番組内で行われていた、集団お見合いをさせる『フィーリングカップル5vs5』と題されたコーナー)
(※ということで注釈:1973年〜1985年で放送されていた『プロポーズ大作戦』という番組内で行われていた、集団お見合いをさせる『フィーリングカップル5vs5』と題されたコーナー)
CIPHER
あ、そっか。
──でも、それだけフィーリングが合うってことですよね。
都啓一
そうなんですよ!それが僕もすごく嬉しいんですよね。最初から、具体的に言われたことをやるんじゃなく、任せてもらえて、それに対して、"そうやねん!こういうのやねん!"って言ってもらえたときの嬉しさといったら。僕も“ここにこれ入れたらカッコイイな”と思ってるわけで、一郎さんが思い描いていたものと同じだった!思うと、本当にすごく嬉しいんですよね。一郎さんの思ってたことを具現化できた喜びというか。"そうやねん、これこれ!"って言われたとき、"ですよね!気持ちいいっすよね!"みたいな。その瞬間が一番好きなんです。そうなると、なおさら一緒に飲むお酒も美味しくなるっていうね(笑)。
CIPHER
俺もそうやで。やっぱり、曲を最初に聴かせるのってメンバーでしょ。3人がそれを聴いたとき、"お、ええやんけ!"って言わへんねん、奴らは(kyo、SEELA、Tetsu)言わへんねんっ!それがなかなかないっ!寂しいわ…。
都啓一
あはははは(大爆笑)。分かります分かります、その気持ち(笑)。
CIPHER
でもね、オーディエンスに"いい!"って言われる前に、まず、アイツらに"ええやん!"って言ってもらいたいやん!その感覚はね、都も同じやねん。"都に、「めっちゃいいですね!」って言ってもらいたい!言わせたい!"っていう想いでやっとるわけよ。
都啓一
うわっ、それめっちゃ嬉しい言葉ですよ!
──すごくいい話ですね。メンバーと都さんは最初のリスナーですからね。そこへのCIPHERさんの想いの深さを感じる言葉でもありますよね。素敵です。しかし、CIPHERさんと都さんの感覚の一致具合って、どこから来てるんでしょうね?普段聴かれてる音楽が近いとか、ルーツが同じとかあるんですか?
CIPHER
そこでいうと、聴く音楽とかは全くちゃうな。
都啓一
全然違いますね。とにかく一郎さんは聴く音楽の幅がめちゃめちゃ広いですからね。ルーツで言うなら、僕がまったく通ってこなかったところも通ってますし。
──CIPHERさんのルーツはやっぱりメタルとかハードロックですか?
CIPHER
いやいや。アンチくらいですね。いくつかフェイバリットはありますけどね。
──へ!?でも、44MAGNUMのJIMMY(広瀬さとし)が師匠でしたよね?
CIPHER
そうです。でも、全然メタラーじゃないですからね、俺。だから速弾きもライトハンドもでけへんし。あの頃に見送ったんですよ。やっぱ、師匠と同じことやってたら、師匠の向こうを張ることはできなかったですからね。ただの猿真似弟子やったら、所詮、ですからね。世代的には通ってますよ、通ってたし、10代の頃はジャパメタやってたんですけど、速弾きとかに行き詰まって、見送ったんです。だから、音楽は本当に自分がいいなと思ったものを聴くようになったというかね。ジャズとかも好きでよく聴きますからね。
都啓一
本当に一郎さん音楽の幅はめちゃめちゃ広いですもんね。
CIPHER
本気のE-girlsですからね。チケット買ってコンサート行ってガンノリしてますから(笑)。全然、歌えますから!ライヴで弾きますからね、たまに。俺のツレだけに分かればええわと思って(笑)。
都啓一
あはははは(爆笑)。いろいろと仕掛けがあるんですよね。
──E-girls、純粋に好きなのかと思いましたけど、E-girlsの音楽が好きだったんですね!
CIPHER
両方です(笑)。
都啓一
いや、あんまり一郎さんが言うから聴いてみたんですけど、良い曲多いんですよ!
CIPHER
そやろ!良い曲多いやろ!うふふふふふ。
都啓一
ですね。本当に一郎さんは音楽オタクですからね。本当に。ゲスの極み乙女。も、一郎さんに勧められて聴いて、あぁ、いいなぁって思ったりしましたからね。
CIPHER
別にめちゃめちゃアンテナ立てて音楽聴いてるタイプちゃうねんけど、たまたまやねん。たまたま耳に入って来て、ええなぁと思ったものを、そのままにしておけへんねん。"ん?今の誰?"って思って気になって探してまうねん。それは洋楽邦楽とわず。絶対探し当てたる!って探すねん。