SKY-HIのライブは人を引きつけてやまない。そして、SKY-HIのライブは2度、人の心をふるわす。1度目は1MCのラッパーとしてステージに立ちながら、THE SUPER FLYERSというフルバンドとダンサーを従え、華やかなでカラフルな音が飛び交うステージでときには踊りながら、ときにはギターやピアノを弾きながらラップをするという、キラキラしたポップスター性、エンタテインメント性の高いパフォーマンスに、心がわくわく躍らさせるとき。次は、ライブを通してSKY-HIが心に置いていったメッセージに気づいたときだ。数分後なのか、何年か後なのかは分からない。けれども、これまで何気なくスルーしていたことに「これって、SKY-HIがいってたことじゃないのか?」とハッとして意識をもっていかれ、SKY-HIの嘘のないメッセージに気づいたときのズシンとくる痛みをともなった心の震えを感じたとき。SKY-HIはポップスターでありながらも、なぜいま、音楽を通して人の心をふるわす現代のメッセンジャーとして話題を呼んでいるのか。そんなことをSKY-HIにぶつけたインタビュー、後編をお届けする。
──3月から始まる全国ツアー<SKY-HI TOUR 2018 -Marble the World->ではもしかしたら新曲、しかも恋愛の歌が聴けそうな予感は?
新曲はやるんだけど。恋愛の歌はない。びっくりするぐらい遠いですね(笑)。じつは3月21日にはコラボレーションベスト(『ベストカタリスト-Collaboration Best Album-』)を出すんですよ。
──えっ!そんな作品を?
はい。これまで客演、featuringでやってきたものが多すぎて、いままとめてもアルバム3枚分ぐらいになっちゃうんですよ。
──そんなに?
アンオフィシャルなものを含めたらもっとある。たぶん100曲近くいってるんじゃないかな?今回はオフィシャルのもののなかから、いま厳選しているところなんですけど。アルバム1枚ぐらいに納めたいなと思って。そのなかに新曲を3曲入れるんだけど。これが、全部コラボレーションの新曲で。
──もしかして前回おっしゃってたのはこの曲のことですか?
そう。1曲は尾崎裕哉君と(トラックメイカーKERENMI参加)のコラボで、もう1曲はライブでやってたTHE SUPER FLYERSとのコラボ「One Night Boogie」。これは(ライブとは)だいぶ変わりました。奇跡が起こって。最近ホント「人生って、なんでこのタイミングで」と思うんだけど。(歌のキーの)トップが2.5音ぐらい上がって。喉の手術して以降、安定しないから歌の練習してたんですけど。練習してたらそうなって。急に。そのおかげで、かなり様相が変わりました。もう1曲はぼくりり(ぼくのりりっくのぼうよみ)とのコラボ。
──ぼくりりは下の世代ですけど、いかがでしたか?
考えてることとか、感じてることが話してて。面白いですね。話が止まんない。友達ですね。だから、音楽スタートというよりも友人スタート。友人スタートで「もし音楽一緒にやるとしたらこのテンションかな」と思ってトラックを作ったら、わりとよくて。俺んところは俺っぽくてあいつんところはあいつっぽいと思う。
──これがツアーにも反映するということですか?
いや。アルバムツアーの最中に出るから、ツアーとは別。