──2018年はたった一人での47都道府県弾き語りツアーを成功させましたが、今年はバンドとダンサーを連れての全国ツアー開催です。
今年も一人で全国回ったら、お客さんに「もういいだろう」って言われちゃいますから(笑)。みんなもバンドやダンサーがいる、真骨頂のオマットゥリを求めてると思うので、今年は期待に応えます!去年はナオトならではの表現を広げたいってところで、一人で出来ることに色々挑戦しましたが。今年は「これこれ!」と思ってもらえるライブにしたいと思ってます。
──昨年、一人で全国を回っての感想はいかがでした?
2017年に世界19ヶ国を旅して、日本のことをもっと知りたいと思って、47都道府県を回って。各地のことを色々調べながら行ったので、日本のことをさらに知れたし。神社仏閣を回って、美しい景色を見て、美味しい食べ物を食べて。なんと豊かで歴史のある国なんだろうと改めて思いました。
──弾き語りツアーでも色んな表現に挑戦して、楽曲のみならず表現の幅がどんどん広がっていきますね。
弾き語りツアーはジャズピアノやタップダンスを練習して、ドラムを背負って演奏する技を覚えて、一人芝居の稽古をして……バンドやダンサーと一緒にやるライブと比べても、ものすごい大変でした(笑)。でも一人でやりたいことに色々挑戦して、色んなエンタテイメントを詰め込んで。表現の幅を広げることが出来る、良い機会になりました。
──1人でやれることに挑戦することで、逆にバンドやダンサーで表現したいこと、やりたいことも浮かんだのでは?
そうですね。オリジナルの音源により近い迫力で表現するにはバンドが必要だし、やっぱり生が一番ですから。バンドやダンサーとやりたいことは自然と見えてきました。ツアーはもうセットリストも決まって、演出面も準備し始めてて、だんだん全体が見えてきてる感じなんですが。「やっぱりナオトのライブ、面白い!」と思ってもらえるような、ド直球で行きたいと思ってます。バンドとダンサーを付けてのツアーは2016年以来なので、お客さんにも新鮮に感じてもらえると思うし、僕も新鮮な気持ちで出来るし。ちょうど良い溜めの期間だったんじゃないかな。
海外の色濃い音楽をやっていて何が起きたかというと、「J-POPがやりたい!」と思ったんです
──新曲「まんげつの夜」についても聞きたいのですが。今年の7月10日、ナオトの日には<Universal Music Latin Entertainment>から、世界デビューを発表しました。新曲「まんげつの夜」を聴かせてもらったら、日本の風情や情緒を感じる曲になっていて、その振り幅がすごく面白いなと思いました。
クリエイトの部分に関しては、海外での活動の影響がすごく大きくて。海外ではラテン・マーケット向けの曲をスペイン語でやってるので、日本のマーケットとははっきり分けてるんです。ラテンもJ-POPも同じく自分の中にあるもので、どちらかだけがやりたいわけじゃない。そこで海外の色濃い音楽をやっていて何が起きたかというと、「J-POPがやりたい!」と思ったんです。で、J-POPをどっぷりやってると「これだけじゃない」と思ったりして。今、そのどちらもがすごくバランスよくやれてるんです。だから、今回のシングルでは胸を張ってJ-POPがやれたし、世界に誇れるJ-POPのキャッチーさが出せたと思うし。海外での活動がないと、J-POPの中に海外の流行やエッセンスを入れて「こういうのも出来るんだぜ」感をこれ見よがしに出してしまったりしてしまうと思うんですけど、今回のシングルではJ-POPに振り切れたことが良くて。
──なるほど。あと今、世界をより広い視点で見れていると思うのですが、「まんげつの夜」や「花」はいつも以上に近いところから歌ってくれてる感や、その喜びがありました。
日本でのスタンスはなんも変わってないですからね。世界デビューが決まったのも、ただの始まりにすぎないですし。今後、世界でどんな展開があっても、J-POPをやり続けていくという姿勢も変わらないと思います。昔だったら、「日本を捨てて、世界で勝負!」みたいなのがカッコいいとされてたかも知れないけど。今はありがたいことに日本にいても世界で活動出来るし、逆もそうだし。いまは新しい挑戦にワクワクしてますけど、日本でも今まで以上に心を持って活動していきたいなと思ってるんです。