11月1日(金)18:30 宮本浩次 @ 大宮ソニックシティ
「ソロ活動5周年記念ツアー 今、俺の行きたい場所」の、全14本中の9本目で、このツアーを自分が観るのは2本目。なので、セットリストや、どこで衣装を着替えるか等のライブ全体の流れは、だいたい把握した状態で観たが、それでも、初めて観た時と同じくらいスリリングだった。
というのも、宮本浩次のライブの特色のひとつだと思う。まったく同じセットリスト、同じ演出で、ツアーで全国を何十本も回ったとしても、ひとつとして同じライブはない。と、多くのミュージシャンは言うが、自分にとって、それを端的に感じさせてくれるのが宮本浩次、というか。
あと、僕が観た1本目=10月2日(水)東京都北区王子・北とぴあさくらホールの時のバンドは、キーボード小林武史、ギター名越由貴夫、ベース須藤優、ドラム玉田豊夢だったが、この大宮ソニックシティは、ドラムが椎野恭一だった。ベースがキタダマキの日もあったようです。
[メディア情報]
WEB掲載
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※11月1日 埼玉・大宮/大宮ソニックシティ 大ホール公演 ライブレポート掲載#宮本浩次https://t.co/fyVwZr0MJK— 宮本浩次Official (@miyamoto_hiroji) November 9, 2024
11月2日(土)17:30 syrup16g @ 日比谷野外大音楽堂
この季節の日比谷野音でかなりの雨、がっちり雨具を装着して臨んだが、それでも寒い! 冷たい!というハードな状況になったのが、なんともこのバンドらしい気がしないでもない、今年唯一のワンマンライブ。
ぴあ音楽にレポを書きましたので、未読の方、ぜひ。
≫ syrup16g『遅死11.02』 20年ぶりの日比谷野音ワンマン開催!「また会えてうれしいです。来年も会いましょう」
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遅死11.02
日比谷野外大音楽堂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Thank You
photo by Yuki Kawamoto pic.twitter.com/ejFdOBgQfR— syrup16g (@syrup16g_staff) November 2, 2024
11月3日(日)10:00 HARVEST PARK @ 神奈川県立茅ケ崎里山公園
Caravanが地元茅ヶ崎の里山公園で、有志たちと共に、昨年第一回を行ったフリーのフェス。茅ヶ崎というと海、という印象だけど、山側にある里山公園で行うことも、大事な趣旨のひとつだそうです。去年は行けなかったので、どんなものか知りたくて、足を運んだ。
アコースティック編成のアクトが出る音楽用のステージがひとつと、トークイベントのステージがひとつ。茅ヶ崎エリアのお店や協賛企業などの出店が、いくつも出ている。
遊びに来ているお客さんは、音楽ファンもいるけど、近隣から来た家族連れとかの方が多い印象。音楽のフェスというよりも、地元のお祭とかマルシェみたいな、ゆるくて楽しくて平和な空気感。
すばらしい。これ、理想的なんじゃないか。よそのフェスがやりたくてもできないことを実現できているんじゃないか。とまで思ったが、それが実現できているのは、無料だから、というのも大きいんだろうなあ、とは思う。
音楽のライブで出演したのは、地元の香川小学校の子供たちの合唱、おおはた雄一、児玉奈央、Nakamura Emi、Caravanの5組。頭から観ようと思って早めに家を出たが、下北沢駅から乗ろうとした小田急線が事故で止まっており、急遽渋谷へ出て、JRで……と、遠回りして辿り着いた結果、トップの香川小学校の合唱は終わってしまっていた。おおはた雄一からは、全部観ました。
トリのCaravanは、ペダルスチール宮下広輔とふたりでのステージ。Caravanの2006年のアルバム『Wander Around』で、おおはた雄一がギターを弾いた、という縁があるそうで、途中で彼が1曲参加、そのアルバム収録の「Free Byrd」をセッション。次に、Caravanの新曲「Life by Nature」の初披露もあり。
そして、香川小学校4年3組のみなさんが再登場、Caravanと一緒に「Magic Night」を歌ったのだが。児童合唱団とかの、いわゆるちゃんとした発声・ちゃんとした発音で歌われる歌ではない、普通の小学生たちの普通の声で、みんな一所懸命に歌っているそのさまが、すんごいよかった。もう涙腺にくるレベル。つくづく「来てよかった!」と思った。
そしてCaravan、このイベントの発案者である、茅ヶ崎の八一農園の衣川晃(ミュージシャンでもある)を呼び込んで、一緒に「惑星」を歌う。で、最後は「サンティアゴの道」で締めくくったのを聴いて、また「来てよかった!」と思った。数あるCaravanの名曲の中でも特に好きなので、この曲。
【イベント報告レポ】不安な世の中だからこそ、真に平和な1日を。2年目のHARVEST PARKが体現した、次世代へ手渡したい世界 https://t.co/W4f0ZNanr7 #レアリア
— Caravan (@caravan_harvest) November 18, 2024
11月6日(水)19:00フー・ドゥ・ユー・ラブ、曽我部恵一、ゆうやけしはす&すうらばあず @ 下北沢CLUB Que
『Wouldn't It Be Nice』というタイトルの、」DECKRECネモト・ド・ショボーレとゆうやけしはすの共同企画で、上の4アクトのほか、DJでキャロル・アイ(POP Help the Grrrl)とフミヤマウチも出演。
前に、この連載の2024年9月後半編に(≫ 兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第170回[2024年9月後半・グループ魂や電気やサザンなどの7本を観ました]編)、友達の息子がベースを弾いているのでbrooksというバンドを観に行った、と書いたが、その息子、ゆうやけしはすのバンド、すうらばあずのメンバーでもあるのだ。
なので観に行った。トップがゆうやけしはす&すうらばあず、二番目が曽我部恵一の弾き語り、トリがフー・ドゥ・ユー・ラブ。ゆうやけしはす、MCによると、本人は33歳で、ギター・ベース・ドラムの3人は20歳・21歳・22歳という若さ。3人ともやたらとしっかりした腕前だし、見た目もいいし、ゆうやけしはす本人も、キャラが立っていて魅力的だし。次に出た曽我部恵一も激誉めしていた。
で、トリのフー・ドゥ・ユー・ラブ。元キイチビール&ザ・ホーリーティッツの村上貴一と、本日休演の岩出拓十郎がやっているバンド、という知識しかなかったのだが、曽我部が終わって機材セッティングを始めたのを見たら、あ、ドラム、ピーズの茂木左じゃん!知らなかった!
村上貴一と岩出拓十郎が、それぞれベースとギターを弾きながら1曲ずつ交互に歌っていくライブ。キイチビールも本日休演もライブを観たことはあるが、どちらとも違っておもしろかった。あ、あと、曽我部さん、曽我部恵一BANDの頃の曲も歌ってくれたりして、うれしかったです。
しかし、友達の息子が、曽我部恵一やピーズ(のドラム)と対バンしているってすごい。それを自分が観れているのもすごい。と、しみじみした。
水曜日は下北QUEにて、俺とゆうやけしはすの共同企画「Wouldn't It Be Nice」でしたー🎵
バンドもDJもお客さんも全部最高で完璧な夜だった✨
ド平日にもかかわらずたくさんのお客さんが来てくれましたー。みんなありがとう!
出演者の集合写真があるイベントは良いイベント!
またやりましょうー! pic.twitter.com/VKiGVGBP7z— ネモト・ド・ショボーレ (@DECKREC) November 8, 2024
11月8日(金)19:15 フラワーカンパニーズ、SCOOBIE DO @ 新代田FEVER
この秋はいろんなバンドと2〜3本ずつ地方で対バンを行う、というツアーを行ったフラカン、SCOOBIE DOとは、この日と11/15札幌と11/16旭川の3本。あと11/14に札幌で「前夜祭」としてトークイベントも行った。この2バンドなので、ソールドアウトのお客さんたち、どっちかだけを観に来た人は皆無のあっつい空気。
先行フラカンは「俺たちハタチ族」でスタートし、「NUDE CORE ROCK'N'ROLL」と「終わらないツアー」の連打で終わる、全体にかっとばし気味のステージだった。ここんとこ必ずやっている新曲「ラッコ! ラッコ! ラッコ!」、この日も演奏。
あと、ニューアルバム『正しい哺乳類』を、2025年1月22日にリリースすることを、MCで発表した。「正しい哺乳類」というのは、「ラッコ! ラッコ! ラッコ!」の歌詞のワンフレーズです。
スクービーは、フラカン「恋をしましょう」(2014年に出たフラカンのトリビュートアルバムでカバーしている)から自身の「アウェイ」につなげた、中盤の流れが見事だった。どっぷりR&Bな新曲もいい。
昔は、話すことがなくなるくらいよく対バンしてたけど、コロナ等があってずいぶん空いてしまった。またフラカンと対バンできるように、ハイエースで回れるようになったらな、ってずっと思っていた、でもコロナ後もなかなか実現できなくて、やっと今日、自分の中の、一個だけ埋まっていなかったピースが埋まった──と、コヤマシュウ。
2025年は結成30周年なので、12月28日(土)渋谷クラブクアトロのツアーファイナルで、来年のいろんな活動を発表するそうだ。「悲しいお知らせは一切ありません。楽しいお知らせしかありません!」とのこと。
フラカンとの道内ツアー3日間どの日も最高に楽しかった!余韻に浸る週明けです。さて今週末は盛岡と八戸へ。東北の皆さんお楽しみに!我々も楽しみです!動画は旭川でのライブの様子です。#スクービー #scoobiedo #真夜中のダンスホール pic.twitter.com/gvL952hiFU
— SCOOBIE DO (@SCOOBIE_DO) November 17, 2024
11月9日(土)11:00 PIA MUSIC COMPLEX 2024 1日目 @ ぴあアリーナMM
去年まで9月・江東区立若洲公園、今年は11月にぴあアリーナMMに映ったぴあのフェス『PMC』。ぴあ、連載等でお世話になっているし、屋内に移ってどうなるか知りたかったので、 (途中までしかいられないが)観に行った。
で、会場が変わったのもそうだけど、それ以上に新鮮だったのが、お客さんの若さ。蘇我のROCK IN JAPAN FES.に行った時も思ったが、邦楽ロックファンが世代交代したことがよくわかる。
世代交代するのなんて、あたりまえじゃん。と、思われるかもしれないが、それなりに長いことフェスのお客さんを観測していると、世代交代がなくて客層全体が高年齢化していく時期もあったし、某フェスに行ったら、いい歳の自分が全然浮いていなくて、居心地いいけどこれでいいの?と思ったこともあったので。心地よく浮きまくりでした、この日は。
そんな若い世代中心のアクトの中で、特に驚いたのが、Age FactoryとMakiだった。
Age Factory、すごい人気。硬派で頑固で不器用で、自分たちよりも年齢高めのリスナーに好かれている、みたいなイメージを持っていたが、若い世代にこんなに支持されるバンドになっていたのか。曲を聴きやすくわかりやすくする、とかではなく、何も譲らず何も妥協しないまま、ただ人気だけが拡大している感じだった。
で、Maki。コロナ禍以降の若い世代は、ライブで大暴れする人が減っている、パンク系/ラウド系の音が好きな人であってもそういう傾向にある、という自説が僕にはあったのだが、撤回したくなりました。みんな見事に大暴れで。
あとMaki、サウンドチェックの時に、アカペラでエレファントカシマシ「今宵の月のように」をちょっと歌って、次にバンド全員で奥田民生「さすらい」を途中まで演奏していた。自分と趣味が合ってうれしいが、彼らの年齢を考えると、えらく渋い。
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あの日の思い出が蘇る!#ぴあフェス のギャラリーをアップ🖼️
\《PIA MUSIC COMPLEX 2024》
2日間のギャラリーをアップしました!
ぜひご覧ください✨https://t.co/zuAfcQHBhz— ぴあフェス (@pia_fes) November 26, 2024
11月9日(土)18:00 RAM RIDER @ 渋谷WOMB LIVE
その『PMC』を途中までしか観れなかったのは、先に、これに行くことを決めていたから。
RAM RIDER、デビュー20周年記念ワンマン。というめでたい日だったし、トラックメーカーでプロデューサーでDJなので、このようにライブを行うこと自体がかなりレア。
という理由で、WOMBでは小さすぎたのでは?できればリキッドルーム、せめてクラブクアトロぐらいのキャパのハコにした方がよかったのでは?と言いたくなるほどの超満員。あと、僕みたいな関係者も多かったんだろうな。お祝いの花も、すごい数が出ていたし。
DJ(もしくはマニュピレーター。要はトラックを出す人)とギターと本人の、3人編成でのステージ。選曲、映像、照明も込みで、20年をすべて総括するような、すさまじく濃いライブだった。本人、あとで「あれもやればよかった」みたいな後悔、ないんじゃないか、と思うくらい。限りなく「やりきった」に近いライブだったのではないか。「But I Can Love」で歌っているMarnieもゲストで出たし。
あと、これは「やりきった」うちのひとつというよりも、やらなくていいのに、来てくれた人たちへのサービスでやってしまった類いだと思うが、中3の時の卒業文集を画面に映して読み上げたのには大笑いした。非公開の本名まで映っちゃってたし。
来年はツーマンのライブをやる年にしたい、とのことなので、それも楽しみ。
とてもとても長い文章になってしまいましたが一区切り。あらためましてこのLIVEにご来場いただいた皆さん、関係者の皆さん、ありがとうございました。できればあの日Wombにいた方全員に読んでほしいです。
ありがとうございました。 [11/9 REPLAY THE MAGIC] 完 https://t.co/grGeLHOuBs #RR20th
— RAM RIDER (@RAM_RIDER) November 12, 2024
11月10日(日)17:30 堂珍嘉邦 @ 日本橋三井ホール
毎年恒例で誕生日の時期に行う、日本橋三井ホール2デイズの2日目。このDI:GA ONLINEにレポを書いたので、未読の方、ぜひ。≫ 堂珍嘉邦、恒例のバースデーライブを2日間開催!バンド&客席との一体感を楽しんだ2日目をレポート
近日、掲載決定!
兵庫さん、ライブレポートよろしくお願いいたします写真良すぎて悩ましいですが急ぎますね(ス)@diga_online https://t.co/bdY51LKKRy
— 堂珍嘉邦_U-NEXTライブアーカイブ配信中 (@Dohuzu) November 11, 2024
11月14日(木)19:00 ハナレグミ @ Zepp DiverCity(TOKYO)
ニューアルバム『GOOD DAY』のリリース・ツアー、全9本の7本目。このDI:GA ONLINEにレポを書きました。ツアー中にアップされるやつだったので、ネタバレなるべくなしで書いていますが、未読の方、ぜひ。≫ まさに良き日、そして善き日。ハナレグミ「TOUR GOOD DAY」東京公演=11月14日、Zepp DiverCity(TOKYO)レポ
Thank you,TOKYO!!!
満員のスタンディングライブも圧巻で、GOOD DAY!!!!PHOTO by 横山マサト#TOURGOODDAY#GOODDAY#グッデイ#ハナレグミ#永積崇 pic.twitter.com/xHoHLQa6iD
— ハナレグミ official (@hanareOffcial) November 14, 2024
11月15日(金)20:00 坂本慎太郎 @ 岡山EBIS YA PRO
坂本慎太郎が初めて全国ツアーを行ったのは、2年前の2022年。この人のライブのチケットがいかに取れないかを、それまでの経験で知っていたので、全箇所申し込んで、当たったところに行くことにした。大阪が当たったので、Zepp Nambaまで行った。
今回のツアーも、国内は全箇所申し込んだ(台北とソウルもあるのです)。岡山と福岡が当たった。というわけで、この日は岡山。岡山へ行ったの、19歳の時以来である。地元の隣の県だと、却って行かないもんですね。
これを書いている段階で、ファイナルのリキッドルームがまだなので、詳細には触らずにおくが、過去4作のアルバムや、シングルから、わりとまんべんなく選ばれたセットリストで、最後の曲が終わると、「どうもありがとうございました」と言ってメンバーを紹介し、一回引っ込むのを省略して始めるアンコールまで含めて、ぴったり90分。ただただ至福の状態が連続していく時間だった。
歌詞も声もメロディも、4人の演奏そのものも、なんにも特別なことをしようとしていない、なんにも奇をてらっていない、なのに、いや、「だから」なんだろうけど、ものすごい独自で、どこの誰にも似ていない。ほかに存在しない。
いついかなる時でも、自分がどんなコンディションでもいちばん気持ちよく聴ける、言わば、その効果が何によっても左右されない音楽。無敵だと思う。音源もだけど、ライブだとなおいい、というのも重要。次は12月5日(木)の福岡。
坂本慎太郎の国内+アジア・ツアーが決定したそうです。
台北/韓国を除く国内先行予約は本日20:00よりe+にて始まります。
e+ Pre: 8月28 (水) 20:00 ~ 9月1日(日) 23:59迄。詳細⇩https://t.co/fNQwmTrJVz pic.twitter.com/u3xS9IHnzY— zelone records (Shintaro Sakamoto) (@zelonerecords) August 28, 2024