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主演・歌唱を担当する“コムアイ”とポストロック〜クラブミュージックを自由に行き来するインストゥルメンタル・アーティスト“Kenmochi Hidefumi”による“水曜日のカンパネラ”が9/3（水）、渋谷WWWで自主企画イベント「水曜日の視聴覚室 vol.2」を開催。エレクトロ、EDM、映像アート、ヒップホップ、アイドル・ポップス、サブカルなどの要素が混ざり合うステージは、2014年におけるポップカルチャーの最前線と言っていい内容だった。

最初のアクトはAZUMA HITOMI。矢野顕子の新作「飛ばしていくよ」に参加するなど活動の幅を広げている彼女はこの日も、カラフルでエッジの効いたエレクトロ系トラックと女子の可愛さ、怖さ、奥深さを描いた歌を（大量の機材を駆使しながら）放ちまくる。「コムアイちゃんは突っ込みどころが多すぎ。キッチュでチープな手触りの映像、いつも裸足だから“危ないよ”って言ってたんですけど、もう注意するのはやめました」みたいなユルいトークも最高だった。

そして、水曜日のカンパネラのステージへ。まずは包帯で顔をグルグル巻きにした女性が登場、ステージ中央に置かれた椅子に座ると「マチルダ」を歌い始めたと思ったら、その後ろからコムアイが姿を見せ、前衛的なんだかデタラメなんだかわからない振り付けとともにライブをスタートさせる。そのまま「不二子」「大五郎」（どちらも先鋭的なダンスミュージック／ポップス）を放ち、オーディエンスのテンションを上げていく。中山晃子の絵の具を使ったVJ（スクリーン上で赤、黒、オレンジなどの色が生き物みたいに動く）もめちゃくちゃカッコいい。

さらにチャイナドレスに着替えて「カンフー・レディー」（VJのネタは「キン肉マン」を彷彿とさせるもの）、幻想的な雰囲気を演出した「星めぐりの歌」など、幅広い音楽性をたっぷりと見せつける。また、“千”の字を指で描く振り付けが可愛い「千利休」、ダブステップ系のサウンドと「き、び、だーん（←きび団子のこと）」「魂の16連射！」「ペットといっしょに鬼退治なんて絶対正気じゃない」というフレーズが広がる「桃太郎」も披露。現在の水カンの好調ぶりをアピールした。

最後はAZUMA HITOMIを呼び込み、「マリー・アントワネット」（“AZUMA HITOMI”REMIXバージョン）をコラボ。観客をステージに上げ、祝祭的な雰囲気を作り上げた。この日、コムアイからニューアルバム『私を鬼ヶ島に連れてって』のリリース（11/5）、そして、初の全国ツアー「平成26年度鬼退治行脚！」も発表。きわめて現代的なポップネスを体現しまくる水曜日のカンパネラはここから、さらに大きな注目を集めることになりそうだ。

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