高橋 優が語る、ふるさとのエピソード
編集部:高橋 優さん、ふるさと自慢をきかせてください。
僕の地元は、秋田県の中でも内陸の横手市というところで。豪雪地帯で、冬はバスも電車も運休しちゃうぐらいの場所なんです。 今、人口減少率が日本で一番で、高齢化率も日本で一番進んでいる地域が、秋田県。出生率が一番低いのも秋田。それで、僕の出身の、大好きな秋田県が、あんまりいいふうに言われてないっていうことが、すごくせつないんですけど。
だから、秋田出身っていうことをいろんなところで言わせてもらいながら、楽曲の中でもちょっと秋田弁を出したりしていたら、3年前に秋田県知事から「あきた音楽大使に任命します」と言っていただいて。
音楽大使として秋田で何ができるだろうっていうことを考えた結果、去年から『秋田CARAVAN MUSIC FES』っていう野外音楽フェスを開催させていただいています。スガ シカオさん、BEGIN、SCANDAL、BLUE ENCOUNT、レキシ、ファンキー加藤さん、ウルフルズ、PUFFY……本当に名だたる方々が出てくださっているイベントなんですけども。
これは毎年やっていきたいと思っているので、本当に食べ物がおいしい、そして素敵な音楽ばかりが聴ける『秋田CARAVAN MUSIC FES』に、みなさんぜひ来てほしいですね。
それから、秋田県は、『大曲の花火』っていう、全国的に有名な規模の花火大会が毎年開催されていまして。40万人が集まるような大きな大会で、もう360度花火に包まれると言われています。
東北三大祭のひとつの『秋田竿燈まつり』も秋田です。稲庭うどんも秋田だし、きりたんぽ鍋も、なまはげも秋田。あと、いぶりがっこ。いぶりがっこが生まれた地域が、まさに僕の出身地の横手市です。日本で初めていぶりがっこをいぶった地域(笑)。 そういった、秋田のものだったということがあまり知られてないものが、たくさんあるんですよ。秋田県は「奥ゆかしき」の文化がとても色濃く残っているから、自分で自分のよさをあまり語らないんですね。
そういうすばらしい場所だということが、離れてからわかりましたね。空気がおいしいとか、食べ物が旨いとかは、県民からするとあたりまえすぎて、あきたこまちのおいしさとかわかんないんですよ。でも秋田を離れて、外食が増えたりすると……地方でも、おいしくない食べ物とかあるじゃないですか。空気も含め、水も含め。秋田県は本当に素材が全部おいしいので、なんて恵まれてる地域で育ったんだ、っていうことに気づきました。
帰っただけで癒される空気というか。あたりをフッと見渡した時に、目に入ってくるものの面積が……東京だと、目に入ってくるのが、ほとんど人が作ったものじゃないですか。秋田は、人工的なものが全体の景色に占める割合が、0.1%ぐらいしかないんですよ。あとは全部緑と青空。
この目に入ってくる情報量の少なさって、だいぶ人のストレスが軽減されてるはずだと思うんです。音も一緒で、今東京を歩いていたら、耳に入ってくるのはスピーカーから出てくる音、クラクションの音、人の声とかですよね。でも、僕の地元の横手市なんて、目を閉じたら川のせせらぎと、虫の声と、鳥の鳴き声と。クルマの音なんて10分に1回するかしないかだし。 『秋田MUSIC CARAVAN FES』に来たアーティストの方々が、口を揃えて言ってくれます。「秋田から出たくない」って。お客さんで来られた方々も……半分くらいは県外からお越しになられてる方々なんですけど、「移住したい」って言ってくださるぐらい。こんな素敵な場所だとは思わなかった、と。
秋田にお住まいの方は、自分たちが住んでる場所の魅力に気づいてないから、あまりセルフ・プロモーションしないんですよね。だから、秋田を離れた僕ががんばろう、と。
編集部:ここに挙げていただいただけでも実はよく知るものがたくさんある秋田。
秘湯と呼ばれる良質な温泉もたくさんあるんですよね。
穏やかに流れる時が本当に気持ちのいい場所だと思います。
高橋 優さん、ありがとうございました!
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