インタビュー/長谷川誠
2017年もアルバム『FUNK A LA MODE』の発表、ツアー開催、19年連続となるカウントダウンライブ開催、さらには映画やドラマに出演、CMやバラエティ番組にも登場と、幅広くて、そして密度の濃い活動を展開しているのがミッチーこと、及川光博だ。2018年のツアーも発表になった。2017年の総括、さらには2018年の展望を聞いていく。
──2017年はどんな年になりましたか?
躍動感あふれる1年でした。ドラマ『A LIFE~愛しき人~』に外科部長役で出演して、木村拓哉くんをひっぱたいたり、泣き崩れたり、外科医なのに一度も手術をしなかったり(笑)、ケンケン(松山ケンイチさん)とも仲良くしゃべったり、撮影はハードだったけど楽しい日々でした。その後、アルバム『FUNK A LA MODE』のレコーディングをして、1月2月の時点ですでにヘトヘトだったんですが、そこからがど根性でした(笑)。プロモーション活動でバラエティ番組にも出演し、ツアーをやって、ツアー中盤からはただただ楽しく、大人げなくはしゃいでいて、ツアータイトルどおり、ファンキーな春夏になりました。その反動なのかどうかわからないけれど、秋からはドラマ『明日の約束』でクールな腹黒教師役。そのギャップがすごいなと我ながら思います。
──ツアーの途中で、「もっとやりたい」との及川さんからの要望で追加公演も実現して、久々のライブハウス公演もありましたが、いかがでしたか?
下北沢GRADENでは天井の高さを気にしながらのライヴが久しぶりで新鮮でした。とにかく熱かったし、客席との距離が近すぎてちょっと照れました(笑)。思い付きでサングラスをかけて出たんだけど、かけといて良かった(笑)。ライブハウスはフラッとステージに立てる楽しみもありますよね。若かりし頃を思い出す瞬間もあったし、ライブハウスならではの興奮も味わえたし、メンバーが主体的にステージを楽しむ夏祭り的なファイナル前夜祭というか、ツアーのアフターパーティーを先に行った感じでしたね。
──追加では仙台PIT公演もありました。
仙台も良かったですね。結局、僕は歌って踊れれば、どこでもいいんですよ。動員数や会場の大きさによって、モチベーションが上がったり下がったりすることもないですし。いろんな会場があるから飽きなくていい。しいて言うなら、わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)や福岡市民会館みたいなワンスロープの会場が好きですね。ステージから発したエネルギーが波紋となって広がっていくのがよく見えるのがいいんです。
──基本的に週末ツアー、平日は体調管理をする日々だったと思うのですが。
土日思いっきり歌って踊ると、水曜日ぐらいまで体がどこかしら痛かったり、だるかったりするんですよ。で、回復したかと思いきや、また週末がやってくる。もしドラマの撮影が入っていたら、ここまで弾けたステージを展開することはできなかったんじゃないかな。久しぶりにツアーに専念できる日々でした。
──2017年のツアー、ひと言で表すとしたら、どんな言葉がふさわしいですか?
客席から“『FUNK A LA MODE』を漢字一文字で表すと?”という質問があって、“炎”と答えたんですが、僕もメンバーもずっと燃えていたツアーだったんですよ。やっぱり魂を燃焼させてなんぼのエンターテインメントですから。“ファンク”という言葉をタイトルに謳ってしまっている限り、情熱的に、人間的に存在しようと思っていました。大好きなファンクを信頼するメンバー達と迷いなくやって、過去最高に楽しくて幸せなツアーになりました。
──2017年は出演した映画『相棒-劇場版IV-』、『サクラダリセット』(後篇)の公開もありました。
いまだに神戸君を演じさせてもらっているのはありがたいですね。『サクラダリセット』で浦地正宗役を演じるのも難しくて楽しかったです。ホントにひとつひとつの撮影現場が勉強の場だと思う。趣味やプライベートでは習い事はしてないけれど、学ぶ気持ちの大切さはどんな仕事でも痛感しています。
──毎年恒例となっているカウントダウン、「ゆくミッチーくるミッチー」は19年連続の開催となりました。
とりあえず2018年の大晦日まではやりたいですね。20年連続って区切りがいいですから。ツアーとは違って、コンセプトに縛られない選曲が出来て、久々の曲を歌えるのがいいんですよ。ベイベー達に驚いてもらったり、喜んでもらったりすると、こっちもうれしくなりますから。オープニングでどんな衣装を着るのか悩むのも毎年の恒例なんですけどね。まあ、コスプレなんですけどね(笑)。