インタビュー:兼田達矢
始まりは、たわいのない言葉遊びだった。
「“浜田”と“田島”でね。その2つをくっ付けると、浜田の島になることに気づいて、それが面白いなあと思って。“浜田島”という言葉が先だったんですよ」
そう言って、田島照久は笑う。日本では他に類を見ないロック・アートの総合インスタレーションがそんなふうに始まったとはにわかには信じ難いけれど、その一方でその軽やかさが浜田省吾の音楽のポップ感覚としっかり通じているようにも思える。1980年以降、浜田のあらゆるアート・ワークを手がけてきた田島だからこそ、そして田島にしかできないであろうこの企画は、2009年に横浜の赤レンガ倉庫で第1回が開催され、翌年に第2回が大阪で、2014年に第3回が名古屋で、2015年に第4回が福岡で、というふうに回を重ねてきた。
「来てくださる方は、浜田省吾を少しでも近くに感じたいからくるんですよね。だから、CDジャケットのサイズのものが大きくしてあるというのなら理解できても、そうじゃないものについては果たして面白いと思ってもらえるのかな?と思って、それで映像も積極的につくったりするようになりました。すると、別の問題も出てくるんです。例えば映像には音楽も流れますよね。その音が館内を支配してしまう、という状況になるんですよ。ある代表的な曲が流れたときに、それとは関係ない作品を見てるのに、気持ちがその曲のほうに引っぱられる、みたいなことですけど。だったら音量はどうしようか?とか、ほかにも、ただのパネル展示ではない展覧会なので、いろんな試行錯誤があるわけです」
第5回となる今回は、そうした試行錯誤の集大成と位置づけ、これまでの経験を生かした空間構成と、ここでしか見られない写真やグラフィック・デザイン、立体造形物、絵画、そしてオリジナル映像など多彩な作品を用意している。
「今回は原点回帰的な部分もあって、アナログ時代のものをたくさん展示しようと思ってるんです。その一方で、テクノロジーで進化した部分についてはその最先端も見てもらおうと思っていて、会場全体がひとつの街みたいなイメージなんです。それこそHAMADA ISLANDというか、ディズニーランドみたいな意味での、ひとつの“ランド”ですね。観て回っていると、ちょっとした路地裏があったり、さらに順路を辿っていくと、その先にはまた違う展開があったりするっていう。いままではわりと展覧会然とした感じだったと思うんですが、今回はもっとエンターテイメントとしてやりたいなと思っています」
ところで、自身もバンドでギターを弾いているという田島は、作品のひとつとして、浜田をテーマにした詩を書いて曲も作ったそうだ。「ハーモニーメーカー」と題されたその曲を今回の展示で使われるかどうかは定かではない。が、いずれにしても、会場を訪れた人たちが、その多彩な展示を通して、長年の厚い信頼で結ばれた田島照久と浜田省吾の心のハーモニーを体感することになるということだけは間違いないだろう。
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