
インタビュー:森 朋之
平均年齢19才・大阪出身のガールズバンド、ЯeaLが3rdシングル「カゲロウ」をリリース!アニメ「銀魂」新OPテーマに起用されたこの曲は、和テイストを感じさせるメロディ、高度なテクニックに裏打ちされたバンドサウンド、そして、シリアスな現実に直面しながらも“地を這ってでも生きてやる”と宣言する歌がひとつになったアッパーチューン。2016年3月にメジャーデビューを果たした彼女たちの新たな進化が実感できる楽曲だ。
1月からスタートするイベント・ツアー「共鳴レンサTOUR 2017 関東サーキットvol.4」全公演に参加、さらに3月12日(日)にはTSUTAYA O-WESTでデビュー1周年記念ライブ「ЯeaL Яock Яevolution vol.5」を開催。そして、5月からは初のワンマンツアーも決定!一心不乱に突き進む4人に「カゲロウ」の制作、そして、2017年のビジョンについて聞いた。
〈※取材は2016年12月に実施〉
──2016年はメジャーデビューの年。ЯeaLにとってはきわめて重要な1年だったと思いますが、手応えはどうですか?

一瞬で過ぎ去りましたね(笑)。振り返ってみると濃い思い出がたくさんあるんですけど、すごく早かったなって。

いいこともあったし、思うようにいかないこともあって。でも、本当に楽しかったです。バンドをやってて良かったなって思います。

スタートの年だし、“まだ何もやってない”という感じもありますけど、今年1年がんばってきたことが『カゲロウ』(アニメ『銀魂』OPテーマ)のリリースにつながって。

もともと“銀魂”のファンだったので、すごく嬉しくて。“まさか?!”という感じでしたね。
──「カゲロウ」は「銀魂」のために書き下ろしたんですか?

いや、2年くらい前に書いたんですよ。まだ高校生でした。
──そうなんですね。

そのときはワンコーラス分しかなかったんですけど、それをアニメのスタッフの方が気に入ってくれて、フルコーラス仕上げて。けっこうネガティブな言葉も入ってるんですけど、今回新たに書き足した部分で“ЯeaLとして進んでいく”という決意も歌うことができて。この1年間の成長も出せたと思います。あのころの自分と今の自分を描けたし、アニメにもちゃんと沿ってるなって。
──理想的なコラボレーションですね。

そうなんですよ。ЯeaLらしさもしっかり出ている曲だし、私たちの音楽を聴いてくれてる方はもちろん、“銀魂”のファンの方も気に入ってくれるんじゃないかなって。

うん、ぴったりだと思います!『銀魂』のアニメの主題歌は神曲が多いけど、負けてないと思いますね。

Aikaがそう言うなら、大丈夫です(笑)
──メジャーデビュー後の意識の変化を楽曲として表現できたことも意味がありますね。

そうですね。メジャーデビューして、大阪城野外音楽堂でライブをやって、1stシングル(『秒速エモーション』)、2ndシングル(『仮面ミーハー女子』)をリリースして。なかなか上手くいかないこともあったけど、“バンドを続けていて良かった”という瞬間もたくさんあったので。ライブをやっていても“目の前にいる人たちを大事にしよう”と思えるようになったのも大きいですね。

ライブも楽しくなってきたんですよ。お客さんが増えたのもそうだし、手拍子してくれたり声を返してくれたり、ちゃんと伝わってるんだなと感じることも多くて。

以前は自分のことだけで必死だったんですけど、いまはもう少し余裕が出てきたんですよね。

うん。ライブに対する意識は変わってないんですけど、余裕が生まれて、周りの音も聴けるようになって。

結成したときから“カッコよくなりたい、負けたくない”という気持ちがあって。環境、技術、思考を含めて、いろいろと追いついてきたんだと思います。
──「カゲロウ」もライブで盛り上がりそうな楽曲ですよね。相変わらず高度なフレーズが多いし、演奏するのは大変そうですけど…。

はい(笑)。リハでやっていても、意識が飛びそうになります。

めっちゃ難しいですね!特にイントロのギターのフレーズが…。

(Ryoko、Yurikaの)ふたりのツインギターで始まるんですよ。ふたりともしっかり弾かないと成立しないっていう。

ミスったら終わりだよね。命かけてやってもらわないと。

プレッシャーだ…。
──(笑)。「秒速エモーション」「仮面ミーハー女子」も相当ハイレベルなアレンジでしたが、テクニカルな楽曲がもともと好きなんですか?

そういうわけではないんですけどね。ただ、デビューのタイミングでシンプルなエイトビートだったり、オーソドックスな曲を出しても映えない気がしたんです。2作ともかなりボリューミーな感じだったんですけど、『秒速エモーション』『仮面ミーハー女子』をしっかり伝えられたことで、今回のシングルはシンプルに表現できたんじゃないかなって。技術や音数の多さで攻めるというより、どちらかというとシンプルに歌を聴かせる曲ですからね、『カゲロウ』は。