FIELD OF VIEW、デビュー30周年記念日にシングルリリース&ライブを開催。浅岡、小橋、小田がそれぞれの熱い思いを語ったメンバー全員インタビュー

インタビュー | 2025.04.18 18:00

5月15日、FIELD OF VIEWがデビュー30周年を迎える。1995年5月15日にデビューして、ポカリスエットのCMソング「突然」やアニメ「遊☆戯☆王」のオープニングテーマ「渇いた叫び」、「ドラゴンボールGT」主題歌の「DAN DAN 心魅かれてく」など、多くのヒット曲を生み出した。2002年に解散したが、2010年からボーカルの浅岡雄也が毎年5月にアニバーサリーライブを行い、2020年に本格的に再始動。ドラムの小橋琢人も参加し、活動を続ける中、2024年にはギターの小田孝も合流。30周年に向けて加速したFOVは、デビュー30周年の記念日にシングル「キミガスキダ」をリリースし、解散ライブを行った東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でライブを開催する。今回のインタビューでは、浅岡、小橋、小田に集まってもらい、30周年のこと、ニューシングルのこと、そして30周年記念ライブのことについて語ってもらった。

去年、ようやくタイミングが合いまして、一緒にライブができました(浅岡)

──デビュー記念日の「5月15日」にLINE CUBE SHIBUYAでのライブ、そして新曲「キミガスキダ」のリリースとファンにとってうれしいことが重なりますが。
浅岡雄也(Vo)はい、あざといことをどんどんやっていこうと思ってます(笑)。
──浅岡さんと小橋さんで活動されていて、去年の29周年ライブの時に小田さんが復活して合流されて。
小田孝(Gt)はい、復活したっていうか、“出させられた”という感じでした(笑)。
浅岡1年前に久しぶりに一緒にステージに立ったんだけど、5〜6年前からずっと「やれよ」ってことあるごとに各メンバーに声を掛けていて、「無理」とか「ご察しください」とか簡潔な返事をいただいてたんですが、去年、ようやくタイミングが合いまして、一緒にライブができました。

浅岡雄也(Vo)

──そして、今年30周年ということになりますが、「30年」ということに対してどういう気持ちですか?
浅岡30周年ではありますけど、空白期間がありますからね。
小橋琢人(Dr)ずっと続けてきたわけじゃないので。でも、デビューした頃と比べるといろいろ状況が変わってきたなとは思います。
浅岡うん。まず僕らがデビューした90年代中頃って“CDバブル”だったからリリースすればある程度の枚数が売れるというのがあったけど、今は配信とかサブスクとかが主流だし、聴かれる音楽も細分化しているから、CDが何枚売れるのか予想がつかないんですよね。なので、CDも配信も含めて全部出すか!ってなったんですけど、やっぱり先行で出すのはCDかなって。でもCDプレーヤーを持ってない人も多いんですよね、今どきは。
小橋あ、持ってないです(笑)。
浅岡僕は一応持ってますけど、専用のCDプレーヤーじゃなく「CD-ROMドライブ」です。

小田孝(Gt)

この曲のメロディー自体はだいぶ前に作ったものなんです(小田)

──そんな時代の移り変わりを感じたりしますが、そんな中、リリースされる新曲「キミガスキダ」はFIELD OF VIEWらしさが詰まった1曲に感じました。
浅岡そういう感じですね。
小田この曲のメロディー自体はだいぶ前に作ったものなんです。
浅岡98年とか99年くらい?もうその頃は(小田と)2人で毎日のように曲を作ってましたね。なんとか、アルバムを出したかったんですけど、出ないままデモだけ残って、その後にデモはすごくイジり倒してます。
小田デモをイジるたびに連絡が来るんです。「ちょっと書き足した」とか。
浅岡一応、作曲者の意向もあると思うので確認と了承を。
小田「全然いいのに」って言ってるんですけど律儀に連絡をくれました(笑)。
──今回の曲も、その頃に作ったデモの一つということですか?
小田デモというかサビのメロディーだけが出来てた感じです。
浅岡うん。デモは沢山ストックがあり、キミガスキダも完全に一曲ではない状態で、サビを引き立たせるAメロBメロも何パターンもありました。現在形になった時、「これ、 FIELD OF VIEWシングルとしていけるんじゃない?」って思ったんです。そこから真面目に作り直してみまして、2024年春くらいから今の形になったと思います。
小田作り直したのを聞いたのは去年の9月頃でした。まだ歌詞はなくて、ラララで歌ったものなんですけど、「あぁ、こういう曲あったな」って、作ったことをちょっと思い出しました。
浅岡最初に聴いた時、「これ、何だっけ?」って言ってましたから、すぐには思い出してなかったと思います(笑)。
小田やめてください(笑)。
浅岡僕は今まで作ったデモを全部持っていて、メロはほぼ全部覚えています。性格的に、一度作ったものをお蔵入りさせるのが嫌なんですよ。作ったからには何とかして世に出して成仏させたいと思っているので、この曲も時間が掛かりましたけどリリース出来て嬉しく思います!
──サビのメロディーだけだったものが、今、放たれる感じで。
浅岡はい。この時期に出すというのは、きっとその“時”が呼んでるんだろうなって思うんです。出すべきタイミングってあると思うので。

小橋琢人(Dr)

その時に目指していた“音”が確かにこの曲の中に残っている(小橋)

──小橋さんはこのデモから復活した曲を聴いた時の印象は?
小橋当時、相当な数のデモがあって、その時に目指していた“音”が確かにこの曲の中に残っているなって思いました。当時、僕らはブレずに「こういう形を目指す」という音の形が決まっていたので…。“決まっていた”というか“決めてた”かな?なので、そこに対して自分たちが持ってくるものが乗っかるか乗っからないかで、採用するかボツにするかを決めてたんです。
──自分たちの中で「FIELD OF VIEWの楽曲」の基準があったんですね。
小橋はい。そこを目指してみんな曲を書いていたのが残っているので、Aメロからサビ、Dメロまで含めて、そこに乗っかるかどうか。Aメロだけでもハズれるようだったらとりあえずボツにしようって。なので、今回の曲もサビは良かったから残しておいて、それ以外の部分を作り直して完成していったんだと思います。
──その“基準”はどうやって決まったんですか?
浅岡「今回はこういうふうにしよう」という感じで具体的に話し合ったことはなかったです。
小橋そうだね。「一緒にやるんだったらこういう方向性で」とかを話し合ったわけじゃなく、自然と共通する意識が出来ていった感じですね。曲を持ってきて、出して聴いた瞬間に「これ違うな」っていう感覚的なものも大きかった気がします。
浅岡そこがソロとは違うところですね。
小橋元々のバックボーンがそれぞれ違うので、最大公約数的な重なる部分で作っていったので、「偏りすぎているんだったらやめようか」という基準はありました。

もう変化球は投げない。ド真ん中をド直球で(浅岡)

──歌詞に関してはどういうふうに作られましたか?
浅岡もう、ド直球ですよ(笑)。昔だったら「君が好き」なんて言ったら恥ずかしくて。「こんなもん歌えるかい!」って感じだったと思うんですけど、今はもう全然照れもなく歌えます。もうね、いつ死ぬか分からないし、今、「君が好きだ!」って言っとかないとマズイ!ってくらいの気持ちで、本当に何も悩まなかったです。
──サビのメロディーは90年代後半に作ったものだけど、歌詞は今だからこそ歌えるものに。
浅岡はい。20代の若者が「君が好きだ!」っていうとちょっとLIGHT感覚がある気がするけれど、大人が「君が好きだ」って言うと重みが違うじゃないですか?だったら50代の我々が真っ直ぐ伝えた方が結構良いんじゃないかって思うんです。もう変化球は投げない。ド真ん中をド直球で。逆に、若者にはこれが説教に聞こえないかな?ってちょっと思ったりしますけど、それも含めて、おじさん達の遺言だと思って聴いてくれって感じです(笑)。
──「キミガスキダ」というタイトルを含め、歌詞の内容はどう感じましたか?
小田良いと思います。真っ直ぐ来たなって感じがありますし、歌い方も良い感じだし。いつも言ってるんです、歌い方については。
浅岡そうそう。ここ数年、僕の作品を聴いて「歌い方違うんじゃない?」ってずっと言ってるんですよ。今回の曲、アレンジを葉山(たけし)さんにしていただいたんですけど、最終の歌を入れた時に葉山さんにダメ出しされまして、「マジか!これでいいじゃん」って思ったんですけど、まだイケる!と言われて最終的な歌のディレクションもしていただきました。
──葉山さんはFIELD OF VIEWがデビューした時から関わられてきてますし、メンバーだけでなく葉山さんの視点でどうなのかというのも重要ですよね。
浅岡そうなんです。今回アレンジをお願いしたのもそういう意味もありました。でも、「こういう方向でアレンジしてください」ってお願いして、バージョン1が来た時、ちょっと違う方向に行ってたので「そこじゃないです」って言って。30年前は葉山さんに意見するなんてとんでもないって思ってましたけど(笑)。
小田声かけちゃいけないんじゃないかってくらいでした。
浅岡葉山さんが作業されてるのを後ろでひっそり見てる感じだったのが、30年も経つと図太くなっちゃいますね(笑)。

デビュー30周年の記念日2025年5月15日ニューシングルCD 「キミガスキダ」リリース!

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