Suupeasのコンセプトとは?
──いまひなぷさんのおっしゃった「居心地の良さ」は、Suupeasがコンセプトとして掲げられている“お昼寝”や“睡眠”とも親和性が高いと感じます。
ひなぷチームみんなでピクニックミーティングをしに代々木公園へ行ったら、お昼寝をしている人たちがたくさんいて、それを見たチーム全員が「お昼寝……! これだ!」って感じでユニットのコンセプトが決まりました(笑)。わたしたちの雰囲気もゆるゆるでふわふわなイメージがあると言ってもらっていたので、そのときに「ふたりの雰囲気とお昼寝を掛け合わせたら合いそうだね」と話がまとまって。
──ちなみにおふたりは睡眠をしっかり摂れるタイプですか?
ひなぷわたしは脳がずっと動いてるタイプなので、実はそんなに眠れなくて。でもSuupeasを始めてから睡眠にいいことを学ぶようになって、眠れる方法をちょっと意識するようになってから変わりました。カフェインが好きだけど、できるだけ昼過ぎ以降は摂らないようにしたりしています。
はるぽんわたしは寝るのが大好きなので、いつでもいつまでも寝ちゃいます(笑)。
──綺麗に真逆(笑)。“お昼寝”に皆さんがピンと来たのは、お昼寝をしている人たちが幸福感に包まれているように見えたのも理由のひとつなのかなと思いましたが、いかがでしょうか。
ひなぷチームみんなでSuupeasを作っていくなかで、特に大事にしているのが「お昼寝のような絶対的幸福な時間をお届けする」なんです。Suupeasにはいろんなタイプの曲があって、「睡眠地下潜(もぐ)どってん!!釈明」や「あともうちょっとだけねんねさせて!」、「アイム・ノット・プリンセス」みたいに男女問わず共感できる曲もあれば、「しーぴんすりーぴん」は睡眠について学べる曲になっていたりして。
はるぽんファンの方も共感できると言ってくれたり、「わたしのラブシック」みたいに“悪夢”をテーマにした曲もあるので、幅広く楽しめるんじゃないかなって。
ひなぷ共感できるものばかりだから、歌っていて楽しいですね。歌詞は睡眠にまつわるものが多いけれど、ライブで盛り上がる曲がたくさんあります。
──そのギャップが面白いですよね。おふたりのキャラクターはゆるゆるふわふわだけど、楽曲を手掛けるのはVOCALOIDクリエイターの皆さんで、サウンドはエッジが効いた型破りなボカロック。デジタルEP『寝具 a Song!』に収録されている楽曲も、いわゆる睡眠用や癒し系のサウンドではないという。
ひなぷ確かに睡眠導入音楽ではないかも(笑)。それこそ夢の中みたいに、今までにない新しい世界を見せられるEPになったなと思っています。わたしはもともとボカロが大好きで、ちょうど“ボカロック”が流行っている頃に多感な時期を過ごしたんです。だからあの時代のボカロが好きな方にもめちゃくちゃ刺さってくれるんじゃないかなあ……。ボカロPの皆さんも、“お昼寝”の関連ワードから遊び心たっぷりの発想で制作してくださっているので、本当にインパクトのある曲が多くて!(笑) だからはるぽんもライブ中はマルチタスクすぎて、ずっと忙しそう(笑)。
はるぽん(笑)。もっと練習を積んでいきます! Suupeasを始めてからひなぷにボカロ曲をいろいろ教えてもらって、「なんでいままで聴いてなかったんやろう!」と思うぐらいすごい素敵な曲がいっぱいあって、いろいろと掘り下げています。『寝具 a Song!』もいろんな曲調があるし、曲の展開が読めない曲も多いし、歌詞も1回では聴き取れないくらい早口だったりで「なんじゃこりゃ!?」となる人もいるかもしれんけど、じっくり聴いてみるとどの曲も聴く人に寄り添ってくれているんですよね。聴き込めば聴き込むほど面白いので、いっぱい聴いてもらいたいです。
ひなぷ“睡眠”なのに“ロック”というギャップを楽しんでもらいたいし、だからこそどんなときでも聴ける楽曲になっていると思いますね。幸せな気持ちを届けることを何よりも大事にしたいので、ライブでコール&レスポンスができる曲も多いんです。一体感が生まれるライブをどんどん作っていきたいです。
──TikTokには振り付け動画やライブ動画もたくさんアップされているので、みんなで踊れたらさらにライブの一体感が生まれそうです。
ひなぷわたし自身Suupeasを始めるまで踊りの経験がなかったので、ダンス未経験の人でも踊ってもらいやすい振り付けになっています。いろんなアーティストさんが出演するイベントで率先して踊ってくれると「いつもSuupeasを観てくれてる方だ!」とわかるので、それもうれしいです。ファンの皆さんもわたしたちに合わせてパジャマを着たりターバンをつけてきてくれたりして、このスタイルがもっと広まってくれたらとっても面白い空間になる気がしていますね。
はるぽんライブは回を重ねるごとに楽しさがどんどん増していて、その理由は少しずつ慣れてきてるからなのかなと思っていて。練習や本番を重ねるごとにちょっとずつ余裕が出てきて、お客さんの表情を見られるようになったり、雰囲気を楽しめるようになってきています。目が合ったり一緒に踊ってもらえるとすごく楽しいし、もっと楽しみたいから、とにかく練習ですね。
ひなぷやっぱりお客さんが盛り上がってくれると力をもらえるんですよね。今年の3月にシンガポールのフェスに出させていただいて、現地のお客さんがSuupeasを知らないなかでも歌ってくれたり、声を出してくださって、すごく楽しかったんです。みんなと音楽で通じ合えていることを実感できるからライブはすごくうれしいし、このために活動をしていると言ってもいいくらいライブはSuupeasの生き甲斐です。