
──M3「Love‘s Ebb and Flow」は色気のあるR&Bテイスト。UTAさんとのコライトによる新機軸曲で、魅力的です。
阪井山村の声を最大限活かせる曲を作ろうと思って、デモから発展させていきました。明るい爽やかな曲もそうですけど、ザラッとした歪(ひず)んだ感じのあるこういう系統の曲のほうが、聴いていてエロさを感じられて僕は好きなので。そういう曲をアルバムでは絶対入れたいなと思っていたんです。よりアダルトな感じというか、40代だからこそ、「もう行けるでしょう」っていう。
──山村さんも、この曲に限らず、年齢を重ねてきたからこそ出せる妖艶さや奥深さを、多彩な歌声で表現されていると感じます。
山村そうですね、幅は広がったなと思います。自分の歌いこなせるジャンルも広げたいなと思ってはいたから、そこはかなり挑戦的にやってみました。以前ならメロディーと、ピッチ、リズムを合わせるので必死なところもあったんですけど、今回はもっと表現の振り幅というか、ボーカルの幅みたいなところは意識しました。憧れのミュージシャン、ボーカリストをイメージして「こんな声を出せたらいいな」とか、自分の中にあるいろいろな引き出しを探りながら歌っていましたね。
阪井たしかに、レコーディングでも「こういう感じでここは歌おう」みたいな、結構いろいろやってたよな。
山村そうそう。たぶん皆さんが思っている以上に、歌はレコーディングに時間を掛けました。いろいろと表現できるようになって、「こっちもいい、あっちもいい」という取捨選択の時間が増えたからこそ、そうなったんですけども。1つ1つこだわりました。
SNSやネットでは分からない手触りであり形に触れられるのが楽しみです(山村)
──アルバムを引っ提げて、10年ぶりのZeppツアーが5月11日からスタート。ホールツアーとは違った見せ方になると思いますが、現在どのような準備をされていますか?
阪井まさに今ちょうどセットリストを考えているところです。アルバムツアーはいつもそうですけど、皆さんライブで聴くのは初めてなので、「この曲はこうなるでしょう」と予想していても全然違う反応だったりするんですよね。すごく楽しみではあるんですけど、ライブをしながらいろいろと変化していくんだろうな、とも思います。
山村このアルバムは、ライブを以てして完成する、と感じています。今はCDがありますけど、元を辿ると音楽って、人前で生で演奏して、形に残せないものをその場で共有するものだったと思うんです。このアルバムをリリースして、いろいろな反響を聞きながらも、まだ物足りてない自分がいて。人の目の前でぶつけて、人の近くで鳴らしてこそ真の姿になる、完成するアルバムだと思っているので。そういう意味ではZeppという、“箱”とも言われるライブハウスでツアーをすることで、その器に入った瞬間ちゃんと形が見えるだろうし、それはきっと僕たちが意図しないお客さんの形になるだろうし。SNSやネットでは分からない手触りであり形だと思うから、そこに触れられるのが楽しみです。
──flumpoolのファンの皆さんは、ライブハウスでもみくちゃになるような経験はあまりない方が多いんでしょうか?
山村そうですね、僕ら自身そうですし。押し合いへしあいするようなイメージがライブハウスにはあるかもしれませんが、そこに関しては「僕らのライブでは違うよ」というのはまず言っておきたいです(笑)。
──私が行っても大丈夫かな?ライブハウスって怖いかも……みたいな?
山村そうなんですよ。でも、やっぱり1つの同じ器の中に入らなければ分からない、近付かなきゃ見えないものもあるだろうし。見えていたと思ったものが、実は違ったりもするだろうし。ライブハウスにこれまで行ったことのない方も、飛び込んでみるという挑戦をしてもらえたらありがたいですね。
阪井今回は皆で歌ったり、シンガロングできそうなコーラスがあったりする曲が多いので、より一体感が生まれるんじゃないかな?ライブハウスの距離感だと、全員で1つになれる瞬間がこちらに全て見えてますし、楽しみですね。
──ご自身は、ライブハウスのステージでギターを弾くのは「気持ちいい!」と感じるタイプですか?
阪井距離感が近いとやっぱり楽しいですよね。こちらもやり甲斐があるというか、空気感が同じというか。ホールほど客席と離れてしまうと、1つ幕を隔てるような感じがありますし。
山村熱量を感じますし、ライブハウスだと、ステージであってステージじゃないみたいな、一緒くたになってお客さんと同じ器に入る、というか。混ざり合う感じがしますよね。

どう変化していくのかな?という楽しみがあるんですよね。それを体験しに遊びにきてほしいです!(阪井)
──5年ぶりのオリジナル・アルバムですから、セットリストがガラッと変わるのがシンプルに楽しみです。
山村そうですね。今後のflumpoolの代表曲になるような、ライブでも軸になっていく曲たちだと思っていますし。flumpoolのpoolには、塊とか、4人が集まっている場所、たまり場みたいな意味もあって。
──アルバムのメインビジュアルでは、4人が水(water)に足を浸す姿が切り取られていますね。
山村そうなんです。思い付きで付けたflumpoolという名前が、図らずもこれからのバンドの軸、指針になっていきそうなんですよね。『Shape the water』にはバンド名を乗っけている、くらいの気持ちで作ったので、今後の大きな道を切り開いていくものになってほしいな、と思います。
──尼川さんと小倉誠司(Dr)さんはお元気にされていますか?
──いやいや、先日揃って配信番組に出られているのを拝見しましたよ(笑)。
阪井打ち込みがメインになっている曲も結構あるので、バンドっぽくアレンジした時どういう変化が起こるのか?とか、誠司はいろいろやってみたいという想いがあるみたいです。元気は適当です(笑)。
阪井はい、適当なことを言ってますけど、1番練習していると思います。一緒にゲームしていてもベースの音が聴こえる時がありますし。もう始まってると思います。
──ツアーに向けたリハーサルが始まった時には、尼川さんは既に仕上がった状態で来られる?
阪井「全くやってない」と言いながら、しっかり仕上がってると思います。それを皆に分かられてるのが1番恥ずかしいですよね(笑)。
──ツアーを楽しみにしている方に対して、メッセージをお願いします。
山村リリースはありましたけども、これは過程の1つだと思っているし、自分たちの未来に続く大きな布石、伏線のように1日1日があればいいな、という気持ちです。来てくださるお客さんも同じ気持ちで1日1日ライブまでしっかりと生きて、ライブで会ってそこで完成図になるのか、分からないですけども。お互いに確認し合える、見せ合えるようなツアーになればいいなと思います。
──阪井さんはいかがですか?いつものような楽しいMCにも期待しています!
阪井MCは安心してください(笑)。今回のツアーは、山村がドラマ(カンテレ×FOD新ドラマ『MADDER(マダー)その事件、ワタシが犯人です』/4月10日スタート)に出演している最中になるし、「あのネタもできる、このネタもできるわ」みたいなネタが豊富ですね。全公演のMCのセトリが俺の中で既に決まっていますから。イジるとこがいっぱいあると思う。そこに全力を注ぎたいです。
──(笑)。音楽的なこともプラスしていただくとすると?
阪井先ほどお話したように、自分たちだけでは想像がつかないというか、どう変化していくのかな?という、アルバムリリース後のライブにはそういう楽しみがあるんですよね。どんな形になるのか観にきてほしいですし、それを体験しに遊びにきてほしいです!
PRESENT
『Shape the water』のポスターを2名様に!
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