2024年4月6日に、渋谷WWWにてワンマンライブ「Faulieu. Presents ONEMAN LIVE "AS IS."」を開催する4人組ガールズバンド・Faulieu.(フォリュー)。昨年3月にfleufleuから改名し、Faulieu.として始動した4人は、2023年で計6曲のデジタルシングルをリリースし、新名義初ワンマン、3ヶ月連続対バン&ワンマンライブを開催するなど、精力的な活動を続けてきた。
今年に入ってからはWWWでのワンマンライブに向けて3ヶ月連続無料ワンマンライブ「Free Free Faulieu!」を、2月と3月には「Road to WWW」と題した対バンシリーズを全3回開催。このスケジュールからも、ワンマンに掛ける並々ならぬ気合いがうかがえる。さらに4月にはアルバムリリースを控えているという彼女たちは、Faulieu.として走り出してからどのような気持ちで音楽と向き合っているのだろうか。4人の変わらない信念と進化したバンドの結束力に迫った。
今年に入ってからはWWWでのワンマンライブに向けて3ヶ月連続無料ワンマンライブ「Free Free Faulieu!」を、2月と3月には「Road to WWW」と題した対バンシリーズを全3回開催。このスケジュールからも、ワンマンに掛ける並々ならぬ気合いがうかがえる。さらに4月にはアルバムリリースを控えているという彼女たちは、Faulieu.として走り出してからどのような気持ちで音楽と向き合っているのだろうか。4人の変わらない信念と進化したバンドの結束力に迫った。
──CanacoさんとMimoriさんが高校の軽音楽部で出会って、高校卒業後にKahoさんとAyanoさんがサポートメンバーから正式加入して現在のかたちになったそうですが、どういう思いのもとこの4人は集まったのでしょうか。
Canaco(Vo/Gt)Mimoriとわたしはもともと部活でバンドを組んで、その部には「歌は心、技術は努力、バンドは人間力」という3か条があって。それがすごく心に染みたので、その精神でバンドを始めました。楽しくバンドをやることに加えて、聴いてくれる方々に届けられるものがよりたくさんあるといいなと思いながら音楽をやっていました。
Mimori(Dr/Cho)Canacoと組んだのは、高校生の軽音楽部の大会の出場のために集められたことがきっかけで。大会という目標はありつつも、一緒にやっていくうちにカバーだけでなくオリジナル曲もやるようになって、いろんな意見を交換するなかで気付きを得ることも多くて、それがすごく楽しかったんですよね。Canacoと一緒にバンドをやっているのは、その気持ちが今も続いているのも大きいです。
Kaho(Gt/Cho)音楽の道に進みたくてひとりでギタリストとして活動していくなかで「どうしたら自分の信念を持って音楽を続けられるバンドが組めるんだろう」と思っていて。そんなときにCanacoとMimoriに出会ったんです。それでサポートから始めたんですけど、ふたりともすごく一緒にいて楽しかったし、人柄や信念が音にも出ているなと感じて。居心地が良くて、わたしの意見もちゃんと聞いてくれて、しっかりと返してくれる。だから一緒にやりたいと思ったんですよね。そのときの判断は大正解だったと思っています。
Ayano(Ba/Cho)お客さんとしてライブを観たときに「いいバンドだな」と思ったんです。そこからサポートするようになったんですけど、メンバーと一緒にいると楽しいし、どの曲もキャッチーで耳に残りやすかったんですよね。音楽をやるために宮城から上京してきて「あ、このバンドだったら私も加入したいな」と思ったんです。
Canaco……あらためて聴くと恥ずかしくてドキドキする(笑)。ありがとう。
Ayanoあははは。楽しいだけじゃなくて曲のクオリティも高いし、全部持っていて間違いないバンドだなと思ったことが、正式加入を決めたきっかけでした。
──そして2023年3月からFaulieu.として始動。このバンド名は“中間”や“環境”という意味を持つフランス語の“milleu”をベースに、4人という意味の“Four”、“million”、“you”を掛け合わせた言葉で、「4人と幾千の“あなた”の間をつなぐ存在になれるように」という願いが込められているそうですね。
Canacoわたしたち4人と、聴いてくれる“あなた”をつなげるものがFaulieu.の音楽やFaulieu.の作る場所であってほしいんです。Faulieu.はいろんな“愛”のかたちを歌う、愛を届けるバンドでありたくて。
──確かにCanacoさんのお書きになる曲にはラブソングが多いです。
Canaco人と人の間に生まれるものって愛だと思うんです。それは恋愛に限らず、優しさや親切、気遣いといったものも含まれるし、生きていくうえでとても大事なテーマだと思っていて。だから「“愛”はいろんなところにあるんだよ」と届けられる、気付いてもらえるようなバンドになれたら、そういう音楽を届けられたらと思うんです。歌詞に共感してもらうのも、小説を読んでいる感覚で聴いていただくのも、わたしたちが届ける音楽から愛を受け取ってもらうのもすごくうれしくて。時には寄り添い、時には背中押し、時には一緒に歩くような楽曲を届けられたらと思っています。
──Faulieu.として動き出してから楽曲アレンジやジャケットのアートワークもより洗練されて、メッセージを効果的に伝えられる環境が整ってきている印象がありますが、いかがでしょうか。
Canacoとくにライブに関してですが「今日はこういう気持ちで、こういうテンションで、こういうことを伝えよう」とみんなで話し合う機会がすごく増えました。今までの「ライブがすごく楽しい」という気持ちだけではなく、ライブ1本1本に対して強い思いを持つようになったのは結構自分たちにとって大きな気持ちの変化ですね。
Ayano本当にそう思う。CanacoのMCも変わったんです。自分でしっかり考えて導き出した答えを、ちゃんと自分の言葉で話してることが伝わってくるんですよね。
Kahoそれぞれが自分を出すようになってきたのかなとも思います。アレンジを考えるときでも手癖を隠さないようになったのは自分にとってすごく大きくて。前までは「バンドとしての色」を確立することに力を注いで、バラエティに富んだアプローチをしていたんですけど、それを経て今は「自分はこう弾きたい!」と思ったものを素直にそのまま弾いちゃおうっていうスタンスになりました。ほんと等身大にギターを弾いてますね。
Mimoriバンドの生音が際立って、個々の楽器の個性が生きた曲が多くなったと思います。「4人の音がFaulieu.という音楽を作っている」「4人の音楽が合わさることでFaulieu.が出来上がる」というのが、音にも表れているんじゃないかな。あと歌を届けること、声を大事にしたアレンジをしているので、楽器の音の配置や音色もすごく気を使っていて。それと個性を両立させる方法を、制作チームみんなで研究中です。
──2023年の活動を振り返ってみると、Faulieu.はすごく精力的……というかかなりガッツのある活動をしていることに驚いて。まず前名義でのラストライブが1月31日で、4月1日にはFaulieu.としての初楽曲「アイビー」をリリース。その1週間後にはFaulieu.始動ワンマン「4 you」を開催しています。スケジュールとしてはかなりタイトだったのではないでしょうか。
Canacoまず全然曲のストックがなかったので、前名義でのラストライブが終わってすぐに制作に入りました。「アイビー」はそのときできた曲ですね。2ヶ月間に半年分くらいのスケジュールをぎゅぎゅっと詰めて、とにかく無我夢中で……。でもその期間があったからこそ、4月8日のFaulieu.始動ワンマンで見た景色が本当に心に残ってて。あのひたすら夢中だった2ヶ月間があったから、バンドの団結力も強まったんです。
Mimoriアー写やMVやフライヤーの写真もバタバタのスケジュールのなか撮って……ほんと記憶がないくらい(笑)。とにかくものすごいスケジュールでした。それを乗り越えられたのはほんと協力してくださった方々のおかげで。いろんな人に助けていただいて、バンドはこの4人だけで作っているのではないんだなとつくづく思ったし、感謝できる期間でした。
Ayanoいろんな人に協力してもらいながら、一つひとつ自分たちで手作りしてるんですよね。だからさらに曲を大事にできるようになったし、1曲1曲への思い入れもだいぶ変わりました。だからメンバー全員音にもこだわりが持てているし、それが音にも出ることがFaulieu.の良さにつながっていると思っていて。そこがバンドの魅力として映っていたらいいな。やりたくてやってるこの感じが、すごく楽しいんです。
Kahoそれがバンドの団結力につながってるなってすごく感じます。本当に始動ワンマンまでの2ヶ月間はとにかく目まぐるしくて……でもその後も結構せわしなくは動いていたかも。