母が音楽が好きだったこともあり、気が付いた時には音楽に夢中でした。3・4歳の時にはすでに、「音楽をやるんだ」と思って過ごしていましたね。テレビで音楽番組が流れていると、リモコンをマイク代わりにして歌ったりして。「私を見て!!」という気持ちがいつもありました。本名は明かしていないのですが、祖父が付けてくれた名前には「芸術家になるように」という願いが込められていました。祖父たちの夢を叶えることができたかなと思うと嬉しいです。
楽器は全然できないんです。音楽を志したのは、歌が好きだったからです。自分の思いを言葉にすることが苦手で、それはいまもそうなのですが、歌だったら素直に言葉にすることができるのになという思いがありました。
スポーツなど、長く続けていることはなくて。息をするようにいつも側にあって、続けることができたものが、唯一音楽でした。
言葉を書き留めることを始めたのは、4・5歳ぐらいの時からです。気持ちを文章にするようにしていました。学校で怒られたとか、反抗期に感じた悲しみだったり。家族や友だちにも明かせない気持ちを文にしていたんです。
ハワイ語で「月の光」という意味があります。太陽のように全てを輝かせるのではなくて、少し先をそっと照らすような存在でいたいという思いと、響きが気に入りました。新月から満月へと姿を変えたり、月って形が一定ではありませんよね。アーティストとしても様々な姿を見せていきたいので、ぴったりだなと思っています。私はハッピー過ぎると不安になってしまうところがあって、曲も少し影があるものが多いんです。そんなところも月と似ているかなと思っています。
昨年、アルバム「TORCH」をリリースして、初めてのワンマンツアーも行わせていただいて、「次にどうする?」と考えた時に、自分がどうなっていきたいのかを真剣に考えました。私自身が夢について思うこと、そして「ここから行くぞ!!」と。加速していくんだという気持ちも込めています。
『知りすぎた社会 ここにあるルール 当たり前が奇跡の一枚に おさまるまで ぼくらは気付かない』です。私自身が思い切ったことができない人で、物事をネガティブに捉えがちでした。でも夢を描いてみようと考えた時、後で後悔したくない。諦めたくないという思いが生まれました。自分が勝手に決めたルールで自分を縛らないでという思いもあります。