インタビュー/フジジュン
──この夏のベリーグッドマンはいかがでしたか?
Rover(Vo,Gt,Tp) おかげさまで、忙しくさせていただきました!今年はたくさんフェスに出させていただいて、自分たちのライブもですけど、舞台袖から色んな先輩のライブも見させていただいて。僕、さかいゆうさんが好きなので、広島の野外フェス「うたたね2016」ではリハも本番も見させてもらって「僕らも頑張ろう」と思ったり。色んな刺激を受けた夏でした。
──二人ともフェス焼けで綺麗に焼けてますしね。
MOCA(Vo,MC) 僕はほぼ、バーベキュー焼けですけどね。今年は5回くらい行きました(笑)。僕もベリーグッドマンとしては、やっぱりフェスが印象的で。まだ知ってもらってる人が少ない中、“失うものは何もないスタイル”でライブをさせてもらって。手応えも感じながら、色々と勉強もさせてもらった夏でした。
──資料では、メジャー1stとなるアルバム『SING SING SING4』も「のびのびとリラックスしながら作った作品」とコメントしていたり、フェスは“失うものは何もないスタイル”と語ったり。メジャーに来ての緊張感やプレッシャーというのは、あまりないですか?
MOCA 18歳でデビューとかやったら、また気持ちも違うと思うんですが。28歳になって、自分たちを冷静に客観的に見られるところもあるんで。変なプレッシャーはないですね。
Rover 「来年、仕事がなくなるかもしれない」っていう不安な気持ちは常にありますね。昔は路上で酒呑みながら見てるオッチャンの前で歌ったりしてたんで、あの頃に比べたら今の状況は全然ありがたいし、たくさんのファンやスタッフに囲まれて、こんな良い環境でやらせてもらえている今が僕らにとっての成功なので、あとは出しきるだけです。
「僕らは人のために何が出来るんやろ?」と考えた時、「僕らが音楽で与えられるのは、癒やしなんじゃないか?」と思ったんです。(Rover)
──その潔さは素晴らしいです!アルバムからもそんな人柄の良さが溢れているし、伝えたいメッセージがしっかり詰まっているし、なにより曲がめちゃくちゃ良くて驚きました。
Rover ありがとうございます。最近思うことがあって。オリックス・バファローズのT-岡田さんが、僕らの「ライトスタンド」をテーマソングに使って下さっているということで、京セラドームに行ったんです。そしたらプロ野球選手って本当に凄くて、僕らが死ぬほど頑張ってもなれないだろうなと思ったんです。そこで僕らは人に夢を与えるプロ野球選手にもなれない、人の体を治す医者にもなれないんだと思って、「だったら僕らは人のために何が出来るんやろ?」と考えた時、「僕らが音楽で与えられるのは、癒やしなんじゃないか?」と思ったんです。音楽を聴いて元気になる、感動するというのもあるんですけど、僕らの音楽の芯にあるのは癒やしとか、思いやりなのかな?と思って。じゃあ、なぜ野球選手が僕らの曲をテーマソングに使ってくれるのかな?と思った時、勝負の世界でもリラックスする瞬間が重要で。そんな時、僕らの曲を必要としてくれてるんだと思ったんです。
──今作収録の「ライオン」は「全国高校野球選手権」の東京大会、埼玉大会などのテーマソングとしても広く使われていますが、もともと野球をイメージして作った曲だったんですか?
Rover これはあまり話していない話なんですけど、埼玉西武ライオンズの増田達至選手が僕らの「コンパス」という曲を3年連続で使ってくれていて。本当にありがたいなと思った時、僕がちょっと応援歌っぽく作ってた曲を増田くんに贈りたいなと思って。「この曲のタイトル、ライオンズにちなんで“ライオン”にしちゃおうか?」ってところで書き始めたんです。そこから増田くんに限らず、多くの高校球児やアスリートの人に届く曲になるようにというのを意識して書き進めていって。結果、アスリートだけではなく、学生やサラリーマンにも届く曲になったと思います。
ベリグの強み、アルバムの手応えは?