──MAAKIIIが描く歌詞のなかには、こんなの歌詞にしちゃう?という驚きのフレーズがいろいろ盛り込まれていて、独特な味わいがありますよね。
MAAKIIIそこは本当に自分でも不思議なんですよね(笑)。
──そこは本当に自分でも不思議なんですよね(笑)。
MAAKIIIははははっ(笑)。私も、“書かされてる”みたいな感覚がすごくあるんですよ。音の背後にいる気配というか。その正体を知りたいって思っちゃうんですよ。自分が。カーテンがぶわ〜っと開いて外の世界が見えるみたいに正体が見えるときがあるので。それを書いている感覚ですかね、歌詞は。
──昔からそういう感覚があったんですか?
MAAKIIIありました。初めて書かせてもらったときから。
mACKAzなので、自分は曲もそこまでガッツリ決め込まないんですよ。MAAKIIIやSASSYのアイデアを入れたいから。
MAAKIIIそこが絶妙ですよね。「KAIBUTSU」とかはメロディーもmACKAzが作ったまんまなんですけど。そういうものあれば、余白を残してくれてる曲もあって。そういうときは歌詞とともに出てくる音のイメージを伝えてってこともあります。
──思った以上にバンドっぽさはあるんですね。そうやって生まれた楽曲、ビジュアルに対して、ドラヴァゴはちょっとオリエンタルな雰囲気が感じられるんですけど。
MAAKIIIねっ!
SASSYそこは、琉球音階だったり、沖縄には独自のものがあるから。そこからつながってる気はするんですよね。
MAAKIIIシルクロードって端から端を繋ぐ道じゃないですか?そのDNAはなにかしら全人類が受け継いでて。そのなかで、うまくはまる自分の匂いが、いまはこのテンションなのかなという気がします。
──なるほど。あと、サウンドにはダンスミュージックとしてのカラーもミックスされていると思うんですが。
MAAKIIIそこは自分でも考えたんですが。私は2歳の頃から琉球舞踊を習っていたので、あのノリがずっと自分のなかのベースになってるんだと思うんですね。
──ああー。ダンスミュージックのルーツは琉球舞踊にあるんじゃないかと。
MAAKIIIそれが自分の体内にはあるから、オケがロックだろうが打ち込み系の音だろうが、どんなジャンルの音を取り入れたとしても、そのノリで歌ったり踊ったりしたくなって。それをみんなとシェアしたいという気持ちになっちゃうところは常に感じます。
──しかも、形態がバンドじゃないからこそ、それを生っぽいサウンドでやったり、打ち込みを使ったアプローチなど、自由にできてしまう。
SASSYそこはあると思います。同機と一緒に演奏する部分とかもそうですね。MAAKIIIの『兎に角、ジェネシス!!!!!』は、元々ベースもシンベだったりドラムも打ち込みのものが入ってるんですけど。いままでの自分が考えるバンドの概念だと、ドラムの居場所はここ、ベースの居場所はここというのがあった上で、そこから音を構築していく音楽しかやってこなかったんです。『兎に角、ジェネシス!!!!!』をドラヴァゴバージョンにアレンジしていったとき、打ち込みの音が入ったトラックがまずあって。そこにSASSYとしてどういう味付けをしていくのか。トラックの上に歌と同じように、ドラムものっかる、ベースものっかるという作業が楽しくできたんですよ。そこで、いままでとは違う新しい表現方法が体得できたので、次に出す新曲とかは、そういう発想で音を作れると思います。
──プロジェクトという形態ならではのやり方を試して。
SASSYええ。もう目立つところだけでいいんですよ。ここのフィルはSASSY とか。そういうEDMには絶対に入ってこないであろうアプローチで音を入れてって、楽曲をさらに盛り上げるということがいまはできてるので。すごく楽しいですよ。プレーヤーとしても。
mACKAz僕も同じですね。いまは、ベースという役割にとらわれないで、曲を支えるというベースの役割はシンセベースに任せて。自分が弾くパートをギター的なアプローチで入れてみたり。ドラヴァゴはバンドでもありつつもプロジェクトといってて。バンドっていっちゃうとそれぞれの担当パートにどうしてもとらわれがちじゃないですか?そういうものをとっぱらって、どうせ新しいことを始めるんだから、各々がより新しいことをやって、実験的なことをやってみようと。最悪ベースを弾かないとかもあるかもしれないし(微笑)。曲によっては。それぐらい自分的には新しいことをやってみたい。新しいサウンドを作れるバンドプロジェクトにしたいなという感じですかね。
SASSYプロジェクトだからなんでもあり。
MAAKIIIうん、なんでもあり。気持ちよければ。楽しければ。プロジェクトだから、外の作曲家集団とコラボしたり、外のパフォーマー集団、いろんなクリエーターの人たちを巻き込んで今後様々なことをやっていきたいんですよ。
SASSYなんでもありっていうことで“スチームパンク”というものを自分たちは打ち出してて。ドラヴァゴの音を通して、そういうものをやっていけたらいいなと思ってます。だからジャンルも垣根なくいろいろやりたいですし。どのジャンルに飛び込んでも、キャラが溢れ出ちゃうんで。この3人でやれば。
──そう!なんか、濃厚な空気が生まれますよね?
SASSYいい意味での異質感が出てて、トンがってるんですよ。
MAAKIII聴くと、ウチらちょっと癖が強いなって。
──スパイシーなんですよね。
MAAKIIIそれが癖になる感じが自分たちの強みかなと。
──プロジェクト名はどんなところから生まれたんですか?
MAAKIIIこれもまた面白いんですけど。陰と陽とか、対極なものを表せないかなと考えていたんですね。私自身、生まれた日が獅子座と乙女座の間なんです。獅子座と乙女座って、占いとかで書いてあることが真逆なんですね。性格も。だから、私も先月は獅子座だったけど今月は乙女座だなということが実際よくあって。なので、占いを見るときはいつも両方を見てたんですよ。それで、物事を両方から見る癖がついちゃって。そういう自分の気質みたいなものを言葉で表したいなと思っていたら。ある日夢を見て。私が水のなかを泳いでたら、前から龍がきて。“うわっ!龍?”って思って目が合った瞬間、私はその龍に飛び乗ったんですね。その夢が頭にこびりついてたんで、獅子と乙女はドラゴンと乙女だったんだと思ってDracoVirgoにしました。
──では、1月からスタートする<DracoVirgo 3rd LIVE TOUR“Opportunity 2019”>について聞かせてください。こちらはどんなツアーにしたいですか?
MAAKIII新曲をセットリストに組み込む予定です。なので、どういうものになるのかというワクワク感とともに、全貌がやっていくなかで見えていくのは自分たちとしても楽しみだし。いままでライヴでやっていた私のソロ曲も、ドラヴァゴバージョンをみなさんのお手元に届けることができたので。ライヴの一体感がさらに深まればいいなって思ってます。
──ドラヴァゴのライヴはVJを入れた映像、空間演出も特徴的ですが。
MAAKIII映像プラス、セットもいろいろ企んでいるので、そちらも楽しみにしていただければと思います。スケジュールが年明け早々なので、パーティーみたいな感じでできたらいいなと思ってます。
──最終日はスペシャルゲストが加わっての公演になるんですよね?
MAAKIII最終日の東京公演にはスペシャルなご馳走を用意しました。ゲストでユウスケ(ex.HIGH and MIGHTY COLOR)が出ます!!SASSYの新曲にユウスケに参加してもらってヤバイ曲になったので。それを生でお届けしたいと思います。
──このツアーで初めてドラヴァゴを観るという方々にひとことお願いします。
MAAKIII「初めまして。濃くてお口に合いますでしょうか?」。最初は「うわっ!なんだこれ」ってなると思うんですが、「もう一口、食べてみてもいいですか?」と逆にいわせたいですね(笑)。
SASSYなんでもあり感を楽しんでもらいたいです。音からも視覚からも。
MAAKIIIいろんな意味でね、遠慮しないでもっと羽目を外したりしてもいいんだよって伝えたいですね。私もこんなこといいながら、遠慮しちゃう方なので。ライヴでは私と一緒にみんなもいこう、みたいな感じで勇気を出して楽しんでもらって。帰るときに、明日も悪くないかも、なんか勇気出たって思ってくれたら、そんなに嬉しいことはないですね。
PRESENT
直筆サイン色紙を2名様に!
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