岸田繁と佐藤征史と森信行の3人だけがステージにいる、くるりのライブを3曲観れたことが、今回の個人的トピックでした。あと『地獄温泉』と『ヤングナイター』は、自分がまたなんとか1年生き延びられたことをこの日に実感する、年中行事になっています、もう。
12月23日(土)18:00 くるり @ Zepp DiverCity
オリジナル・メンバーであり、1996年の結成から2002年まで在籍したドラムのもっくん(森信行)が参加して、彼と岸田繁と佐藤征史の3人で作り上げた(そしてその制作のさまが2023年10月公開の『くるりの映画』になった)ニューアルバム『感覚は道標』のリリース・ツアーの、東名阪Zepp公演のファイナル=Zepp DiverCity2デイズの2日目。
頭7曲が『感覚は道標』からの曲で、ドラムはもっくん。8曲目からドラムがクリフ・アーモンドに代わって、そのまま本編ラストの20曲目まで演奏する。アンコールは、ツインドラムで3曲(その3曲目の「ロックンロール」が特にうれしかった)、そのあと岸田・佐藤・もっくんの3人だけになって、「尼崎の魚」と「東京」、メジャーデビュー・シングルのカップリング曲とA面曲をやる。
というところで、前日のライブは終わったそうだが、この日は3人でさらにもう1曲、「さよならストレンジャー」をやってくれたのだ。メジャーデビュー・アルバムのタイトル曲である。
ラッキー。今日来てよかった。僕がもっとも頻繁にくるりにインタビューしたりしていたのは、そのファーストアルバムの頃なもんで、いろいろとしみじみした。が、そのあたりのもっくん在籍時の曲と、『感覚は道標』の曲、どっちがうれしかった? と問われたら、同じぐらいかな、いや、『感覚は道標』の曲の方かも、と言いたくなる。ということが、いかに『感覚は道標』がいいアルバムか、そしていかにこのツアーがすばらしい内容であるかを、証明しているように思えた。
くるり「感覚は道標」発売記念ツアー「ハードにキマる!つやなし無造作ハッピージェル」千秋楽!Zepp DiverCityにて終了しました!お越しいただいた全国の皆さまありがとうございました!@mitamuraRyo #感覚は道標 pic.twitter.com/oVWvCkwJXj
— くるり Official (@qrlinfo) December 23, 2023
12月26日(火)23:30 石野卓球 @ リキッドルーム
毎年恒例、石野卓球がひとりでDJし続ける誕生日イベント『地獄温泉』。誕生日なので毎年日付は固定、なのでほぼ毎回平日になる。俺、会社員じゃなくてよかった。と思うことの大きなひとつが、私、この『地獄温泉』です。でも毎回お客さん、いっぱい入ってるのよね。みなさん翌日どうしているんだろう。有休とか取るのかな。それとも俺みたいな非会社員が多いのか。
石野卓球が10代の頃に愛した1980年代の曲 (だけではないけど) が中心で、僕なんかでも知っているようなヒット曲もいっぱいかかる、という選曲の方向性は、例年どおり。
オープン&スタートのタイミングは入口が大行列になるので、30分くらい経ってそれが収まった頃に行って、ひとりで飲んで踊って、3時とか3時半くらいに力尽きて帰る。というのが、ここ2年くらいの自分のルーティンだったが、今年は何か楽しくて、帰りがたくて、そしてなぜか力尽きなくて、終わるまでいた。余裕で5時半を回っていました。5:45くらいだったかも。
なお、入場時に毎年、全員何かもらえるのですが、今年は「ワン軍手」(軍手の片っぽ)でした。去年はバラン(寿司折とかに入っているあれ)、一昨年はカップアイスのへら。ここ3年でもっとも「使おうと思えば使える」物を、もらった気がしないでもない。
あ、あと、今年は一瞬、ピエール瀧、出ました。26時過ぎぐらいに。遊びに来て、ついでにちょっと姿を現した、という感じだった。
Tonight!!!!! https://t.co/Da0Q8e5VO7
— Takkyu Ishino/石野卓球 (@TakkyuIshino) December 26, 2023
12月28日(水)18:30 ビッケブランカ @ TOKYO DOME CITY HALL
リリースに紐づいた通常のツアーと別に、ビッケブランカが始めたワンマンのコンセプトライブ(だと思う)『RAINBOW ROAD』の二回目。
このDI:GA ONLINEにレポを書きました。気合い入れて書いた、いいのが書けたのではないか、と思っていたら、ツイート(ポスト)でご本人が称賛してくれてうれしかったりしたので、未読の方、ぜひ。
≫ ビッケブランカ『RAINBOW ROAD』第二弾で「バキバキのエンタメをバキバキの衝動が超えていく瞬間」を観た
Lovely!!#RAINBOWROAD翔 いい景色を見せてくれてありがとう!!心から感謝します!!
そして#RAINBOWROAD伝 でまた会おう!! pic.twitter.com/5XDrefTx91
— Vicke Blanka (@VickeBlanka) December 28, 2023
12月29日(金)19:00 JUN SKY WALKER(S) @ 渋谷LA MA MA
ジュンスカのライブ、現体制(サポートベースでROCK’N ROLL GYPSIES/POTSHOTの市川勝也が参加)になってからけっこう経つが、いつも何かタイミングが合わなくて、いまだに生で観れていない(配信では観たが)。が、毎年恒例になっているジュンスカの古巣、渋谷LA MA MAでの年末ライブ、この日行けるじゃん俺! と気がついて、以前に仕事をしたことがある関係で、宮田和弥ご本人の連絡先を知っていたもんで、お願いしたら「どうぞどうぞ」ということで、観て来た。
キャプテン・レコードから出た最初の音源である『J(S)W』の8曲を全曲再現、という軸がありつつ、それ以外の歴代の曲もふんだんにやってくれるセットリスト。特に「HEAVY DRINKER」がうれしかった(好きなんです)。
というわけで曲数たっぷり、合間にマネージャー仕切りのトーク&プレゼントコーナーもあったりして、尺もたっぷり。市川が55歳で、宮田和弥&小林雅之が確かその3つ上だから58歳、森純太はふたりの高校の一個先輩だから59歳ですよね。
それでこのボリュームとテンション、すごい。もうひとつ言うと、宮田和弥、こんなにキャリアがあって、持ち曲がいっぱいあって、しかもこれくらい長尺のライブをやっているにもかかわらず、プロンプター(歌詞のカンペ)とか一切見ないボーカリストって、とても少ない気がする。他は、それこそ宮本浩次くらいしか思いつかない。
和弥さん、実は見ているのかな。少なくとも、僕の位置からは、そのようには見えませんでした。
トゥギャザーしようぜ!
渋谷 La.mama年末のお忙しい中、多くの皆さまにお越し頂きました。
おかげさまで無事にライブ納めが出来ました。
心より感謝申し上げます。
2024年も今年同様走りますので、全力で楽しみましょう。
良いお年をお迎え下さい。#ジュンスカ#JUNSKYWALKERS pic.twitter.com/1g1OX6RERR— JUN SKY WALKER(S) (@j_s_w_s) December 30, 2023
12月31日(日)22:45 フラワーカンパニーズ @ 新代田FEVER/Streaming+
それ以前からやっているが、2021年以降は新代田FEVERで行うのが定番になっている、フラワーカンパニーズの年越しワンマン(生配信もあり)が、この『ヤングナイター』なのだが。
ベース&リーダー&マネージャー&社長のグレートマエカワに言いたいが──なら直接言えよ、という気もするが──この年越しライブ、ステージに、お客さんから見えるようにひとつ、あとメンバーから見えるようにひとつ、でかいデジタル時計か何か、置きません?
というのは、メンバーから見える位置の時計(ステージ中央の上部にあって客席からは見えない)の時間と、メンバーが持っている時計の時間が合っていないということが、年越しの瞬間の直前でわかって、なんかバタバタして、若干フワッとしたカウントダウンで、新年を迎えたのである。
確か、去年もこんな感じだった気がする、カウントダウンの瞬間。この連載のアーカイブで確認してみた。やはりそうでした。こちら。≫ 兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第123回[2023年1月前半・清水ミチコ/氣志團/SHISHAMOと3日連続で日本武道館、などの8本を観ました]編
というわけで、次回はこのライブの、カウントダウンを超えた後から始まります。
新年明けましておめでとうございます。年越しライブから帰宅して、アーカイブ。
仕事納めと仕事始めを終え、
ひとまず、ひと安心。来てくれた方々、観てくれた方々、あとから観る方々、スタッフさん、ありがとう、そして本年もよろしくお願いしまーす! pic.twitter.com/qmAg258TUc— フラワーカンパニーズ (@FlowerCompanyz) December 31, 2023