5月17日(金) 四星球 @ 新木場Studio Coast
ニュー・アルバム『SWEAT 17 BLUES』のリリース・ツアーの東京編。このツアーはすべて対バンありで回っていて、本日のゲストはバックドロップシンデレラ。という理由のためか、とてもタイトなステージだった(それでも押したらしいけど)。「伏線と回収」を大量にちりばめつつ、そしてそこに付随する笑いをさらに大量にちりばめつつ、3時間とか3時間半とかかけてひとつの物語を描いていく、というワンマンを最近の四星球はやるようになっているが、それとは違って新鮮。あと、タイトはタイトだけど、ところどころちゃんととっちらかったりするところも素敵でした。
なお、このツアーは、サウナスーツの上から防寒着を羽織ってライブを行い、始まる前と本編ラストに体重を測ってどれくらい減ったかを4人で競い、最下位の者はケツバット、という企画を実行している、四星球は。この日のトップはベースのU太、なんとマイナス1.6キロ。1時間強のライブでそんなに減るなんて、身体にいいわけないと思うのだが、どうか。ビリでケツバットを食らったギターのまさやんは、途中で足がつってライブがしばし中断。そうか、短時間で急激に脱水するとそういう症状が起きるのね、人間の肉体って。ということを、学びました。
5月19日(日)『Love Sofa』 @ 代官山UNIT&UNICE
ワンダフルボーイズやライトガールズ(やついいちろうとのユニット)やソロ等で活躍するSundayカミデが、2000年に大阪で立ち上げたパーティーが、この『Love Sofa』。ここ数年は、年一回くらいのペースで東京でも行うようになっていて、その2019年版がこの日だった、ということです。
UNITとUNICEの2フロアを使って開催、交互にバンドや弾き語りやDJが出演。その中の、有馬和樹(おとぎ話)、浜崎貴司、奇妙礼太郎、ライトガールズ、DENIMS、ワンダフルボーイズなどを堪能しました。このイベントには初登場、でもとんでもねえ歌の力で場をかっさらっていく浜崎貴司に「さすが百戦錬磨」と感服したり、奇妙礼太郎が歌の中にちょっと憂歌団の某曲を入れたのがうれしかったり、いろいろ楽しいポイントあり。
なお、トリのワンダフルボーイズ、本日はドラムの番長が大阪で行っているレゲエのイベントとぶつかっていて(『MEETS THE RAGGAE 2019』 @ 服部緑地野外音楽堂、DJまで入れると13組出演という大規模なもの)、彼は欠席。「そういや東京にいてる!と思って」(bySundayカミデ)、チャーリーというドラマーがヘルプを務めていた。
で、アンコールで、残っている出演者みんな出てきたんだけど、やついいちろう、このイベント自体に何かとても感動したらしく、涙を流しながらの登場。Sundayカミデ、「これが44歳男性の涙です」。
5月23日(木) くるり @ Zepp Tokyo
ニュー・アルバム『ソングライン』のリリース・ツアー、という位置付けではあるものの、『ソングライン』が出たのは2018年9月19日。だからなのか、『ソングライン』の曲は7曲ぐらいで、それ以外は新旧の代表曲……いや、代表曲もあり、ライブでよくやる曲もあり、そうでもない曲もあり、そして未発表の新曲もあり、みたいなセットリストだったんだけど、それが絶妙というか、曲が始まるたびに「うわ、こうきたか!」と思うというか、とにかく、めったやたらとよかった。
あと、このツアー、東名阪福のZeppを回るということで『列島Zeppェリン』というタイトルが付けられている。で、アンコールでレッド・ツェッペリンのカバーを2曲やった。「Good Times Bad Times」と「Communication Breakdown」。ファンファンがリアム・ギャラガーのように後ろ手を組み、身体を斜めに傾けながら歌ったりしました。びっくりしたし、おもしろかったけど、くるり、6月~7月に控えている15本のライブハウス・ツアーは『列島ウォ~リャ~Z』というタイトルなのですね。じゃあレッド・ウォーリアーズのカバーもやるの? 「CASINO DRIVE」とか。「バラとワイン」とか。あ、レッド・ウォーリアーズをご存知ない方は、各自検索でもしてください。ダイヤモンド☆ユカイがボーカル、ギタリストでありバンドの音楽的中枢であるシャケこと木暮武彦は杉咲花のお父さんです、ということだけ伝えておきます。
なお、ツェッペリン2曲に続いたアンコール最後の曲は「ロックンロール」でした。ツェッペリンのじゃなくて、くるりの。これも最高だった。大好きなんです、この曲。
5月24日(金) cero @ NHKホール
至福の時間だった。何が。とにかくもう音が。この場合の「音」というのは「声」も含みます。各パートの楽器(だけじゃなくてバック・トラックを使う曲もあったけど)の音色と奏でられ方、それらの音の重なり方、さらにそこへの高城晶平のボーカルののっかり方。陶然とはまさにこのこと、という気持ちで耳を傾けているうちに、あっという間に終わってしまった。
なお、途中のMCで、「POLY LIFE MULTI SOUL」のアナログ、12インチシングルを今日の物販から発売することが告知された。マジか、即売り切れる! と思い、アンコール終わってメンバーたちが姿を消した瞬間にダッシュしたら、すべてのお客の中で物販一番乗りになってしまって、恥ずかしかったです。写真はその12インチ。
5月26日(日) 魔法少女になり隊 @ マイナビBLITZ赤坂
2019年1月リリースのアルバム『∀』(「アンチエ-」と読みます)のファイナル、このバンドのワンマンとしては過去最大規模。映像や照明や設定(映像内に現れた魔女をハピネスの剣で退治する)なども含め、『∀』のリリース・ツアーというだけでなく、デビュー以来やってきたことの集大成と言っていいのでは? というくらいの、まさにこのバンドの総力が出た、感動的なライブだった。火寺バジル(Vo.)、この日にかける思いがひときわ強かったみたいで、本編ラストの「NEVER ENDING STORY」で、オーディエンスの大合唱を浴びて涙腺決壊していた。そりゃあそういう気持ちになるわ、と、素直に思いました。
なお、写真は「この曲だけ撮影&アップOK」の時に撮ったものです。