インタビュー/武市尚子
──オリジナルフルアルバムは、2015年の3月にリリースされた『12』ぶりとなりますね。
村井研次郎(Ba) え!?あぁ、『12』。そうですそうです。12年ぶりって聞こえたからビックリした(笑)
──それビックリですよね、15周年イヤーなのに、12年ぶりのフルアルバムって!
村井 そういうバンドいたら面白いですよね。にしても、数字だらけで分からなくなりますね、【15周年】【2年2ヶ月ぶり】【『13』】だから(笑)
桜井青(Gt) ホント。ややこしい(笑)
石井秀仁(Vo) ということで、フルアルバムは『12』ぶり、であってます。
──今作は『13』は、『12』からの繋がりはあったりするんですか?
桜井 12の次は13だからってことくらいかな。って、こんな答えじゃ困りますよね(笑)。でも、わりと【13】という数字って、一部の年齢層にとってはポップな数字だったりもするんですよ。若い子はあんまり分からないと思うんですけど、『13日の金曜日』とかって映画とか昔あったじゃないですか。今の時代“ジェイソン”って言ったって、あんまりピンとこないと思うんですけど、自分たちくらい世代って、なんかこうやっぱり“13日の金曜日”っていうと不吉なことが起こるんじゃないかって思っちゃったりするっていう。まぁ、だからと言って、「13日の金曜日」っていう曲が今回のアルバムに入ってるってことでもないんですけど(笑)。でも、【13】という数字をタイトルにしたという意味も含め、今回は、あまりよくないことというか、不穏な空気とかネガティヴシンキングみたいな、ヴィジュアル系らしいアルバムになったんじゃないかなと。
──なるほど。とはいえ、サウンド的には、私が思うヴィジュアル系とはまったく違うものでしたし、ヴィジュアル系というところを意識して作られた作品とは思えないんですけど。
桜井 そうそう。ヴィジュアル系を意識して作った訳じゃないんでね(笑)。そういう意味じゃなくて、便利なんですよ、ヴィジュアル系って。なんとかかんとかっていうジャンルがあって、そのジャンルの人たちが、他に音楽をやりたくても、そのジャンルだと出来ないっていうパターンがあるんですよね。でも、ヴィジュアル系って、何でもありだと思うんですよ。そういう意味でのヴィジュアル系かな。
──そういう意味なら納得です。cali≠gariは一線を画している存在でもあるので、そもそも【cali≠gariというジャンル】ではありますけどね。
桜井 もともとヴィジュアル系を意識したことはないですからね。でもね、15年前は今言ったみたいな考え方が出来なかったんですけどね、15年も経つとぶっちゃけますよ(笑)。cali≠gariが復活したあたりから、割り切っちゃったというか。
──なるほど、なるほど。今作を作るにあたっての選曲はどういうところが基準となっていたんですか?
桜井 【選曲】って言いましたね、今(笑)。それは、今回収録される13曲意外にもいっぱい曲があって、それをどういう基準で選んでいったか?っていうことですよね? その答えはウチらは出せないよね。
石井 出せない出せない。もうそれは何年も出せないよね。
村井 各自選曲してるんじゃないかな。
石井 うんうん、みんなの前に出す以前にね。
村井 cali≠gariとしては選曲してないけど、各自の家のパソコンの中にはたくさん曲があって、その中で選曲してるんじゃないですかね。そこから、ポンッって持ってきてるんです。
桜井 そうそう。研次郎くんのパソコンの中にはいっぱいあって、その中からcali≠gariっぽい曲を持ってきてるんだよね。
村井 そうそうそう。パソコンの中に【メタル】とか【ポップ】とか【ジャズ】とか、そういうフォルダ分けしてある中から、cali≠gariっぽい曲を選曲して持って来るって感じですかね。だから、cali≠gariとしての選曲はないんです。みんなもそうですよね?
桜井 そのとおりでございます。