インタビュー/森 朋之
昨年5月に1stアルバム「CHANGE THE GAME」を発表。本格的なソロ活動をスタートさせたJUONが、2017年3月からワンマンライブツアー「JUON ~CHANGE THE GAME 10音」を開催!EDMとロックを融合させた音楽性、自由度を増したステージングはまさに必見。ソロアーティストとしてのスタイル、初のツアーへの意気込みなどについて聞いた。
──2016年5月にリリースされた1stアルバム「CHANGE THE GAME」で本格的なソロ活動がスタートしました。EDMのテイストが強く反映されたサウンドがめちゃくちゃ新鮮でしたが、EDMに惹かれた理由を改めて教えてもらえますか?
とにかく「新しい!」と思ったんですよね。ソロをやるに当たっては、どういうことをしたいか考えたし、いろいろと試行錯誤もしてたんです。その時期、ラジオでアメリカンTOP40を聴いていたら、Avicii、Zedd、Skirillex、カルヴィン・ハリスなんかがガンガン流れていて。カッコいい音だなと思ったし、ひとつのワードを繰り返して、新しいサウンドと一緒に聴かせるスタイルもすごくいいなって。恋に落ちたんですよね。
──ドラムン・ベース、ダブ・ステップ、ベース・ミュージックなど、エレクトロ系の音楽にはいろいろなスタイルがありますが、EDMにはまた違った魅力があった?
曲を聴かせるやり方がいいなって思ったんです。ギミックを効かせたり、音で遊んでるだけではなくて、楽曲をしっかり作ってるというか。音を聴くと「これ、バンドの曲?」という感じなのに、じつはすべてDJが作ってるという曲もあったり。そういうスタイルに感化されたんですよね。あと、メロディがホントに素敵で。去年あたりで、メロディのクオリティが変わった気がするんですよ、世界的に。たとえばマドンナのようなベテランも、新作ではメロディの在り方を新しくしている印象もあって。
──なるほど。“良いメロディ=普遍的で変わらないもの”という捉え方もありますが、メロディ自体も常に変化してるんですね。
そう、みんなが試行錯誤していると思いますね。「素晴らしいメロディは出尽くした」という声もあるけど、新しく聴こえる曲がこれだけあるということは、出尽くしたとは言い切れないんじゃないかなって。EDMのアーティストのメロディが新しく聴こえるのは、歌い手が作るメロディではなくて、鍵盤やパソコンで自由に作っているからだと思うんです。歌いながら作ると、自分っぽいフレーズやクセみたいなところに行きがちで、なかなか新しいものが見出せなかったりするので。僕はアコギで曲を作ることが多いんですけど、“チャンネル”を変えることが大切だと思っていて。アルバムの制作をしているときも、自分が作りがちなメロディラインを客観的に捉えて、軌道修正することは意識してましたね。
──『CHANGE THE GAME』にはEDMとロックギターの融合という側面もありますが、さまざまなジャンルの音楽、アーティストと結びつけるのもEDMの特徴ですよね。
うん、そうですね。ColdplayとAviciiが一緒にやった曲(「A Sky Full Of Stars」)も素晴らしかったし。「ロックアーティストとDJがこんな作品を作る時代になったんだ。すげえ!」って。打ち込みのトラックのなかでギターを弾くのもすごく新鮮なんです。いい意味で溶け込まないというか、歌とギターが浮いている感じもいいなって。自分自身、もともとダンスミュージックが好きっていうのも大きいと思います。いまも一人でクラブに行ったりするんですよ。EDMだけではなくて、レゲエ、ファンクが中心のクラブも好きですね。あれだけのボリュームで音楽が聴ける場所ってクラブくらいしかなし、音楽を聴きながらリズムを取ったりするだけで、気分が前向きになると思うんですよ。音楽に合わせて体を動かすことって大事だなって、改めて感じてますね。
──『CHANGE THE GAME』にもフィジカルな気持ち良さ、ボーダーを超えていく楽しさがたっぷり詰まってますからね。
『CHANGE THE GAME』というアルバムは自分にとって新しい挑戦だし、どんなことも実際にやってみないとわからないと思うんです。受験だったり仕事だったり、これから新しい挑戦をしようという人の背中を押せたら嬉しいですね。