インタビュー/岡本明
──30周年特別企画ということで、ライヴハウスツアーが決定しました。「3周まわって素でLive!~THE HOUSE PARTY!~」というタイトルですけど、30周年を3周という捉え方なんですね?
ちょっとゆるい響きがいいなと思っていて。30周年だと重いので、軽くふざけようかなというとこでこの言葉が浮かびました。素で楽にやりたいなと思ったんです。あと、少し天邪鬼、へそ曲がり的なところがあって、当たり前じゃないことを考えた時に、アリーナクラスの会場で素でやるのも好きなんですけど、制約も多いのでライヴハウスでやろうと思いました。
──気楽にやれれば、という事ですか?
僕もそうですけど、見に来る人たちも気楽がいいですね。なので、THE HOUSE PARTYという言葉を付けると楽かなと。カジュアルに見に来てほしいですけど、人によってはパーティーだからお洒落するという人もいるだろうし、そのあたりは自由で。僕自身はお洒落していくというより、いつもより自由でライトにという感覚ですけど。自由、というのが今回は大きいですね。
──ライヴハウスだと物理的にステージと距離が近いし、お客さんはプレミアムな感覚が味わえますから。
そういうのってやってないですからね。ただライヴハウスですけど、今回は椅子があるんですよ。ずっと立っていると疲れるので、そこも楽にしてほしいと考えて。それに30年もやっていると僕と同じ年齢の方もいっぱいいらっしゃるので、ずっとスタンディングのままだと足腰疲れますから(笑)
──あと、アリーナやホールと違って、大がかりな演出ではない、一番ベーシックなライヴを見せられますね?
アマチュアバンドでライヴを始めた時って、一張羅の服で出てきて、特別な演出もないですから。音楽とお客さんだけ。そのほうがやっぱり素だと思いますね。
──原点を思いこさせてくれるライヴであり、今のベストなライヴにもなりそうですね。
そうなんですけど、選曲が大変なんですよ(笑)。アルバム・リリース後のツアーみたいに、新旧織り交ぜながら、ではないので。何をやってもいいということになると逆に難しいです。絶対やるべき曲をまず決めて、それ以外の曲でどうやってバランスをとっていくか。アリーナクラスだとお客さんの数も多いので、みんなが知っている曲をたくさん入れながら、という流れだとだいたい決まってくるけれど、今回はみんなが知っている曲ばかりじゃない曲も込みで約2時間やるので。それがレア曲だったとしても自分本位ではパーティー感が出ないから、そこも難しいですね(笑)
──リリースされた年代も幅広いですし、曲のタイプも幅広いですから。
独りよがりな曲ではなく、パーティーなのでみんなで楽しむべき曲を決めて、それ以外は30年を見据えて選曲していくことになるでしょうね。それに、通常のライヴのようにリリースされた音源の感じの音やノリや演奏にこだわるものもあるし、全然違うアレンジや感触でやるものもありますね。自由だからと言って、全部アレンジを変えて、ライヴを粗削りにやるというわけではないんです。特別なこの日だけのアレンジはやりたくなるだろうし、曲によってはギター1本というのもありだし。そこも自由という事ですね。
──お客さんも構えない状態で聴いで欲しいですね?
構えず、お酒飲んだりしながら見てほしいですよね。車で来る方以外は。気楽にパーティー感を味わってほしいですね。