今年もまた全力疾走で駆け抜けた、ベリーグッドマンの2024年。春から夏にかけてはベストアルバム『GOOD GOOD GOOD』のリリースツアー、9月には大阪・ひらかたパークで大規模な野外ライブ。11月には全編パーティーチューンのEP『Party Party Party』をリリースし、12月にはシングル「花よりも花を咲かせる土になれ」が出たばかり。その全てがベリーグッドマンらしい強さと優しさ、そして新しい挑戦を含んだ曲ばかりだ。
DI:GA ON LINEでは、12月28日からスタートする「ベリーグッドマン“Party Party Party”TOUR 2024-2025」に向けて準備真っ最中のRoverをリモートでキャッチ。1年前の「甲子園ライブ」について、『Party Party Party』について、ツアーについて、そして2月26日にリリースが決定したフルアルバム『サンキュー』について。結成11周年を迎えたベリーグッドマンの今を、思う存分語ってもらった。
DI:GA ON LINEでは、12月28日からスタートする「ベリーグッドマン“Party Party Party”TOUR 2024-2025」に向けて準備真っ最中のRoverをリモートでキャッチ。1年前の「甲子園ライブ」について、『Party Party Party』について、ツアーについて、そして2月26日にリリースが決定したフルアルバム『サンキュー』について。結成11周年を迎えたベリーグッドマンの今を、思う存分語ってもらった。
あえて「パーティー」というテーマで振り切ったのは、甲子園の経験を笑いに変える瞬間が来るのが幸せだなと思ったから
──いよいよ12月28日から新しいツアーが始まります。調子はどうですか。
こんなん言うたらアレですけど、慣れっこなんで、感覚的にはもう備わってる感じはあるんですけど。今回は新たな挑戦もちょくちょくあって、新曲ももちろんあるんで、初日の大阪からドカン!と行きたいですね。
──新たな挑戦というのは、たとえば?
今回はツアータイトルの通りに、パーティーチューンがほとんどなんですけど。やっぱり届けたいものがあるんで、そこに工夫を加えてるという感じですね。
──ちょっと2024年を振り返ると。前の年の11月18日、阪神甲子園球場に3万人を集めた野外ライブを成功させて、次の一歩を踏み出すのはかなり大変だったんじゃないか?と思ったんですね。そのへんの心境を聞いてみたくて。
『Party Party Party』は、ベスト盤を除くと1年以上ぶりのまとまった楽曲の作品で、甲子園で得たものとか、昇華したものを出すべきだと思ったりしたんですけど、あえて「パーティー」というテーマで振り切ったのは、あの経験を笑いに変える瞬間が来るのが幸せだなと思ったからで。甲子園は僕らにとっても僕らのチームにとってもマジすぎたというか、とてつもないでっかい夢が叶った瞬間だったんで、あれをいじること、笑って話せることが成長するってことだから、次はそこの境地に行きたいと思ったんですね。ちょっと難しい話かもしれないですけど。
──いえ。わかります。
もしも未来にまた甲子園に立てた時に、最初の時の映像を流して、「あの時はこうだったよね」って笑いに変えたりとか、そういうことがあったらいいなと今は思ってます。で、甲子園の打ち上げが終わって、帰り道の感情を歌にしたのがミニアルバムの5曲目の「祭りのあと」という曲なんですけど。どんなシチュエーションにも当てはまるように書いてますけど、僕の中では甲子園ライブが一つの祭りで、そのためにいろんなことを我慢したりして頑張ってきて。終わって、打ち上げではしゃいで、安心もしたんだけど、今日が終わってしまう寂しさとか、この気持ちを誰にも邪魔されたくないとか、いろんな気持ちが交差していて、それを歌わせてもらうところからようやく次に進めると思ったんで。1年ぐらいかかりましたね、甲子園という経験をかみ砕くために。
──それぐらい大きい経験だったと。
大きすぎたかもしれないという感じがありますね。で、次に向かっていく目標としては、まずは心も体も健康で、向こう10年も同じように苦しみも喜びも続けていきたいというか、求められ続けるチームでありたいというのが一個の目標で。場所的な目標で言うと、また甲子園に戻って来たいなと思いますし、また甲子園にみんなで集まれば、あの頃の自分たちもこれからの自分たちも、見える場所なんじゃないか?と今は思ってます。
──ホームグラウンドになりましたね。
そうなっていかないといけないなと思います。
人の心がごっそり動くのは、やっぱりライブが一番。人の心が動く現場を僕は大切にしていきたい
──あの日の甲子園に集まった3万人に対しては、どんな思いがありますか。
まずは感謝ですね。本当にそれ以外ないです。あの景色と経験は本当に宝物です。そして、音楽は勝ち負けじゃないですけど、あのライブを見てくださった人たちが、この1年間で他のアーティストを見たとしても、上書きされることなく、甲子園ライブがずっと色濃く残ってくれてたらいいなと思います。それぐらいの伝説的なことができたんじゃないか?とは思ってるんですけど、あれはご祝儀みたいなものだったとも思っていて、3万人の方が僕らの門出を祝いに来てくれた感じですかね。だから次はもっと頑張らないと、レベルアップにはならないと思ってます。もっともっと先があると思うし、上には上がいますので。
──そうですね。
それと今思うのは、時代が変わったと言われますけど、人の心がごっそり動くのは、やっぱりライブが一番大きなことだと思うんですね。人の心が動く現場を僕は大切にしていきたいんで、甲子園とか、何万人も入るスタジアムやアリーナをやりたいんですけど、それを100人のライブハウスでもできる人がずっと愛されるのかな?と思うので、そこは逆に意識しているというか。大は小を兼ねると言いますけど、小の部分を意識しているんですね。大きい舞台に立ったから、余裕を持ってちっちゃいところで頑張れると思ってたけど、そうじゃなくて、より繊細になった感じがあります。
──それは深い話ですね。しかも次はライブハウスのZeppツアー。
そうなんです。ほとんどの方がスタンディングで、おじいちゃんおばあちゃんもたまにいるんで、ちょっと優しくないなと思いつつ、今回はコンセプト・ライブなので、そこは目をつぶってもらいつつ。でも僕たちのライブって長くないんで、たぶん2時間以内で終わるんで、ちょっと運動がてら来てもらえるっていうような感じで、お客さんには頑張ってもらいたいなと思いますね(笑)。