「ファンは7人目のメンバー。」HOUND DOG大友康平、40周年に向け、今年も最高のロックンロール・ショーを約束!

インタビュー | 2019.02.26 12:00

4年連続となるワンマンライブ「Countdown to the 40th Anniversary HOUND DOG LIVE 2019 ~Let the good times roll~」を東京・豊洲PIT(4月6日、7日)、大阪・森ノ宮ピロティホール(4月13日、14日)を開催するHOUND DOG。「この4日間のために生きている」と言い切る大友康平に、今回のライブに対する思いを聞いた。
──4月に東京と大阪でワンマンライブ「Let the good times roll」が開催されます。HOUND DOGの単独公演は4年連続になりますね。現在のサポートメンバーは35周年ライブから揃ったわけですね。

ええ。ずっと僕のライブをサポートしてくれてるキーボードの佐藤達哉さんを中心に皆が参加してくれて、もうリハーサルの時点で「いける!」という手応えがあって。演奏のテクニックはもちろんなんですけど、ロックンロールは体力なんですよ(笑)。HOUND DOGのライブはただ演奏するだけではダメで、一緒に走ったり、アクションもありますから。メンバーも最初は戸惑ってたみたいだけど、いまはいい感じで、みんなで拳を上げてますよ。

──35周年記念ライブの映像作品(『HOUND DOG 35th ANNIVERSARY「OUTSTANDING ROCK'N'ROLL SHOW」』)を見ていても、ものすごいエネルギーが伝わってきます。お客さんのテンションも凄まじいですよね。

ステージに上がってるメンバーは6人で、ファンは7人目のメンバーだと思っていて。みなさんの熱気がないと、ライブは絶対に成立しないですから。ライブに来てくれた友達が「とにかくお客さんがよかった。あんなにすごいお客さんは見たことない」と言ってくれたことがあって、すごく嬉しかったですね。

──今回のワンマンライブのタイトルは「Let the good times roll」ですが、どうしてこの言葉を選んだんですか?

まず最初の2回は「OUTSTANDING ROCK’N’ROLL SHOW」というタイトルだったんですが、これは“特別に優れたロックンロール・ショー”という意味なんですよ。昔からずっと好きな言葉で、アルバムのタイトルにしようと思ったこともあったんだけど、ディレクターから「わかりづらい」と言われて。もともとHOUND DOGは、英語の歌詞でデモを作ってたんです、実は。デビューするときに「英語だと伝わりづらいから日本語で歌え」と言われたんだけど、いまはTHE BAWDIESにしてもワンオクにしても、英語で歌ってるバンドが売れてるじゃないですか。

──確かに。時代は変わったというか…。

そうだよね。で、話を戻すと(笑)、2018年は「It's Showtime ~ One night special」というタイトルでライブをやって。これは僕が好きなJ.ガイルズ・バンドの3作目のライブ・アルバム『Showtime!』から来てるんです。今回の「Let the good times roll」は、ジョニー・ウィンター、エドガー・ウィンターの「TOGETHER」というアルバムに入ってる「Let the Good Times Roll」が由来ですね。ごきげんなシャッフル・ナンバーで、かつて険悪な関係だったジョニーとエドガーが、信じられないほど楽しそうに演奏していて。“この楽しい時間をずっと続けよう”ということですよね。

──その言葉は、いまの大友さんの気分ともフィットしてるんですか?

そうかもしれない。若いときは「楽しい!」ってだけでスコーンと行けたけど、いまは63歳ですから。20代の頃と同じキーで歌って、走り回って、掛け合いもして、体力的にも大変なんですよ。でも、楽しい時間を作りたいし、やっぱりロックンロールが大好きだからやれるんだなと。メンバーが楽しんで演奏してくれてるのも嬉しいんですよ。打ち上げのときなんかに、「大友さんが持ってくるセットリストが楽しみです」と言ってくれるんです。「これだけいろんなタイプの曲を持っているバンドはいない」って。

──幅広い音楽性を持っているバンドですからね、HOUND DOGは。今回のセットリストはどうなりそうですか?

いろいろなタイプの曲があるとは言え、一方では絶対に外せない曲もあるじゃないですか。「Only Love」や「ff(フォルティシモ)」をやらなかったら、お客さんは満足しないだろうし。僕のステージは、歌舞伎の舞台みたいなところもあると思ってるんです。「ここでバラードが来る」「ここでノリのいいロックンロールをやる」「ここで掛け合いをやる」ってわかっていても、やっぱり盛り上がるっていう。去年とまったく同じメニューであっても、絶対に感動させる自信がありますから。

──キャリアを重ねるにつれて、HOUND DOGの楽曲に対する思いも変わってきますか?

“世界最高のバンドであり、楽曲である”というのは変わらないです。僕自身がHOUND DOGのファン1号だし、他のバンドの曲を聴いて「いいな」と思うことはあるけど、やっぱり一番はHOUND DOGなので。すべてのミュージシャンが「自分が一番だ」と思ってるでしょうけどね。そうじゃないとやれないよ(笑)。

──ライブに向けた準備も始まってますか?

もちろん。東京と大阪の4公演、この4日間のために生きてるんですよ、僕は。そのために週に3回走って、ボイストレーニングをやって。ドラマ、バラエティの仕事も一生懸命にやってますが、それはやっぱりアウェイですから。あくまでもホームはロックンロール・ショーだし、いいステージをやるためにも、しっかりピークを持ってこないと。

──その強いモチベーションは、ファンに対する責任なんでしょうか?

それもありますが、いちばんは自分に対して責任を持つということでしょうね。「こんなに素敵な楽曲があって、素晴らしいメンバーがいるんだから、おまえがしっかり歌わないんでどうするんだ」っていう。自分の声が続く限り、やらなくちゃいけないと思ってるので。あとは初期衝動ですね。僕の好きな日本のバンドはGLIM SPANKY、THE BAWDIES、サンボマスターなんですが、この前、テレビのインタビューで松尾レミさん(GLIM SPANKY)が「ずっと初期衝動でやっている」と言っていて、いい言葉だなと。音楽に限らず、みんなそうだと思うんですよ。ライターの仕事もコンサート・プロモーションの仕事も、最初に「これだ!」という初期衝動でやっているだろうし、音楽と出会った瞬間の「カッコいい!」「やってみたい!」という気持ちはずっとあるので。

──大友さんにとっての初期衝動は、どんなバンドから始まったんですか?

1本に絞るのは難しいんですよね。ストーンズ、ツェッペリン、ディープ・パープル、ドゥビー・ブラザーズ。いまや殿堂入りしているようなバンドをオンタイムで体験できたのは幸せですよね。もちろん日本のCAROL、フラワー・トラベリン・バンドもそうだし。

──2020年にHOUND DOGは40周年を迎えます。

まだそこまで考えていないですね。今年のライブも「これが最後かもしれない」という気持ちで臨んでいるし、その積み重ねだと思うので。最高の39周年がないと、最高の40周年はない。まずは今年のライブをしっかりやらないと、40周年のパスポートはもらえないでしょうね。

──40年間、第一線でロックバンドを続けていることもすごいと思います。

僕らがデビューした頃、40代のロックバンドさえ存在してなかったですからね。ストーンズも30代だったし、取材の場で「40代になっても続けたい」なんて言ったら、「おまえ、バカか」と言われる時代だったので。そう考えると、60代でロックンロール・ショーを続けられているのは本当に幸せですね。

『HOUND DOG LIVE 2019』ティザー映像

公演情報

DISK GARAGE公演

Countdown to the 40th Anniversary
HOUND DOG LIVE 2019 ~Let the good times roll~

2019年4月6日(土)7日(日)東京・豊洲PIT
2019年4月13日(土)14日(日)大阪・森ノ宮ピロティホール

チケット一般発売日:2019年2月16日(土)

RELEASE

「HOUND DOG 35th ANNIVERSARY OUTSTANDING ROCK'N' ROLL SHOW」

ライブDVD

「HOUND DOG 35th ANNIVERSARY OUTSTANDING ROCK'N' ROLL SHOW」

(blowgrow)
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