現在、全国ツアー「ゴスペラーズ坂ツアー2018〜2019 “What The World Needs Now”」を開催中のゴスペラーズ。2018年10月19日の川崎からスタートした本ツアーは、2019年2月23日の苗場まで、36都市で40公演を行う。
このツアーも中盤に差し掛かる頃。メンバー5人にメールインタビューを敢行した。
このツアーも中盤に差し掛かる頃。メンバー5人にメールインタビューを敢行した。
──アルバム『What The World Needs Now』は、じっくりとメロディーとハーモニーを聴かせるアルバムになっていると思いました。ステージで歌ってみて、改めて発見したアルバムの魅力は?
村上てつやリズムの要素、ハーモニーの要素ともに非常に難易度の高い曲が多く、楽しく苦労しています。音楽的な複雑さが生み出すものが、表現される感情に微妙な色彩を与えているので、思っていた以上に繊細な作品であると歌いながら感じています。
──耳元でささやくような、細やかなヴォーカルワークがニューアルバムのひとつの大きな特徴でしたが、そのニュアンスをライヴで再現するために気を付けたことはありますか?
北山陽一今回のアルバムのその印象に寄与したかもしれない変化として、僕が高いコーラスパートを歌っている時間が長い、というのがあります。力任せでなく高音を出す、というのは良い歌の筋トレなので、楽しんでやっています。
──アルバム『What The World Needs Now』収録曲も、たくさん披露されていると思いますが、新曲のお客様の反応について、率直な感想をお願い致します。
安岡 優ラヴソング中心のスイートなアルバムなので、客席からの期待感をひしひしと感じます。酔わせてくれるんでしょ?的な。笑顔も涙もありますが、それ以上にハートに溢れる時間です。音楽的には、ボーカルチェンジの多いアルバムなので、誰が何処を歌っているのか、ハモっているのか、皆が答え合わせをするように、全力で目でも追いかけてくれています。
──2017年のツアーから、ゴスペラーズバンドに、生の管楽器という新しい表情が加わりました。新しい要素が加わったことで、出て来た良さは何だと思いますか?
黒沢 薫躍動感と、都会的な感じがより深まったと思います。キーボード&サックスの本間君はバンドマスターでもあり、絶妙なバンドアレンジメントも手かげてくれています。
──今回のツアーでも初めて訪れる街がいくつもあります。初めてライヴをする土地ならではの、嬉しい反応とは?
酒井雄二まず舞台に立つと見える「ほんとに実物が来たよ!」という客席の表情。アカペラを披露した時のどよめきと喝采、MCでほぐれていく笑顔。次第に祭のように盛り上がる土地柄もあれば、最後まで静かに聴き入ってくれる土地柄もあります。しかし共通なのは、空気として伝わってくる「楽しんでいる感」の手応えで、初めましての街ではそれが強い気がします。「地元のチケット窓口でたくさんチケットが売れた」なんて情報が入ってると、こちらも嬉しいですね。
──本ツアーも中盤。今回のツアーで、ブームになっていることはありますか?
黒沢W2N2カレー隊を結成して、相変わらずカレー食べ歩きをしています。バンドメンバーがフレッシュなのでいっぱい種類が食べられて嬉しいです!
──開演前に縄跳び競争をするのが、恒例となりつつあると伺いました。縄跳びをすることで、ライヴへの好影響はありますか?
村上好影響はありません。やり過ぎると疲れます。あまりお勧めもできません。ただ、競うのはとても楽しいし、なぜか二重飛びは他人がやっているのをずっと見ていられる不思議な魅力があります。それはもはや魔力のような魅力です。
──本ツアー中、超脱線してしまったMCネタをひとつ教えてください。また、そのネタに関してのあなたの感想もお願いします。
北山ワインセラーの話が出たときのヤスと、DIYの話が出たときの酒井さんにそれぞれ未知のキャラクターが出てきて楽しかったですね。DIYをまあまあやっているメンバーが思ったより多く、酒井さんが盛り上がって「みんなで工具共有しない?」って言ったのが印象的でした。持ち寄ってみたい気もします。うちのは素人レベルのやつだけど。
──東京公演となる国際フォーラム ホールA、2Daysは、クリスマスですが、どのようなライヴにしたいと思いますか?
安岡皆さんの特別な時間を頂くわけですから、精一杯のハーモニーにリボンを付けてお届けします。家に帰っても素敵な夢が見られるような夜にしたいですね。もしかしたら、クリスマスらしいスペシャルがあるかもしれません。
──せっかくなので、クリスマスに関する話題をひとつ。これまで、メンバーと一緒に過ごしたクリスマスで、最も印象に残っているエピソードをひとつあげてください。
黒沢デビュー直後にニッポン放送での「チャリティーミュージックソン」というチャリティ番組。新人にもかかわらず、Youさんとアカペラで「サンタがママにキスをした」をコーラスさせてもらったり、バブルガムブラザーズのお二人と共演させてもらったりしました。
──同じく、東京公演は、2018年のゴスペラーズとしての歌い納めとなります。2018年の自分の歌を振り返ってみていかがでしたか?また2019年への抱負もお願いします。
村上今年もたくさん歌えて幸せな一年でした。最新アルバムの収録曲が技術的に難易度の高いものが多く、歌の意識も少しテクニカルな側面に傾いていた気がします。来年はそこを踏まえた上で、改めてソウルフルに歌っていきたいなと思います。2018年は、個人としてもグループとしてもまだまだ伸び代を感じる年だったので、来年も一歩でも前に進んだ5人をお見せできたらと思います。
──ズバリ!あなたにとって、ライヴとは?
酒井準備の発表ではなく、心をその場の空気にしっかり置き、その時起こったことに気づき反応することで、ライヴを生きるのだと思ってやっています。料理をしながら絶えず味見をするように、ステージで歌いながらも、目や耳で会場の反応をずっと取り込んでいます。だからお客さんの雰囲気によって、本当にどんなライヴになるかは違うんですよ!
──全国ツアー『ゴスペラーズ坂ツアー2018~2019 “What The World Needs Now”』はまだ続きます。ライヴを楽しみにしている皆さんにメッセージをお願い致します。
北山今回の最新アルバムは「これ、ライヴだとどうなるのかな」っていう曲がいつもより多いと思うんですね。メンバー、バンドみんなで楽しみながらどんどん育てていっているセットリストの中で、最新アルバムの曲も王道のあの曲も意外なあんな曲も、どんどん輝きを増していっています。自然体でいてくれれば、きっと一緒に素敵な時間が作れます。お会いするのを楽しみにしています。