7!! NANAE(Vo)
7!! MAIKO(Dr)
「やってきたぞー、うぷぷの日!」
超満員のフロアを見渡したMAIKO(Dr)のそれが第一声だった。隣のNANAE(Vo)も大きな笑顔で頷いている。昨年4/13にシングル「フォーリン・ラブ」でデビューして1周年を迎えた7!!(セブンウップス)が主催する初のイベント『7!!のうぷぷな日』@赤坂BLITZは、メンバーの期待と喜びと会場にあふれるたくさんの笑顔で始まった。
トップバッターは石垣島生まれの若手唄者、鳩間可奈子。彼女が沖縄三線を弾きながら早調子の島唄を歌い始めると、会場に暖かい南風が吹いてきたような気がした。島のおじぃ、おばぁが子供たちを思う気持ちを歌に託した自作曲「太陽の子(てぃだぬふぁー)」の後は、「安里屋ゆんた」で会場の人たちとお囃子を一緒に歌い、「豊年音頭」ではみんなで賑やかにカチャーシーを踊る。飄々としたキャラに彼女の生まれ島の穏やかな景色が重なった。
オズ
続いて沖縄出身の「オズ」。7!! のことは高校時代から知る仲間のロックバンドだ。「7!!とは昔からの友達です」のNARUMI(Vo)のかけ声でアッパーな「ディスコレーション」からスタート。ステージを飛び跳ね歌う彼女の元気パワーが場内に波及してみんな一斉にジャンプ。最初から加熱気味だ。ほかにも、ミディアムチューンでしっとりと歌い上げた「Pastel」やライブではおなじみのナンバー「スカイライン」「ぱらっぱー」など5曲を披露。対バンは3年ぶりだというこの夜はたがいの成長を認めあえたライブだったのでは?
ダイスケ
次に登場したのは「Live Caravan 2011」で7!!と対バン全国ツアーを行ったレーベルメイトのダイスケ。相棒犬ZIPPEI(日テレ『ZIP!』内の人気コーナー『ZIPPEIスマイルキャラバン』で共演) はお休みだが、今夜は本来のシンガーソングライターの立ち位置でポップな歌を次々と聴かせてくれる。なかでも「一回会ったら縁は繋がってると思う」と話した後で歌った絆と恋愛を描いた「惑星プラトニック」と最後の「あなたにしかできないこと」にはぐっときた。青空のように爽やかで優しい風を届けてくれたダイスケだった。
7!! KEITA(Ba)
トリを飾ったのは、今夜のイベント主催者の7!!始まりの曲は、デビューシングル「フォーリン・ラブ」。偶然の出逢いを運命と受けとめていく女の子の気持ちを綴った歌からだった。4人の全身から弾け出るポップな輝きに会場の人たちも笑顔で跳ねている。続く「愛の言葉」を歌い終えた後、「7!!の1歳の誕生会に来てくれて、ありがとうございます」というMAIKOの言葉に、ほかのメンバーの表情に笑顔がこぼれる。このハッピーな瞬間を目一杯楽しまなきゃという気持ちがあふれでているようだ。「プリミティヴ・パワー」から、みんなが一斉にタオルを回したポップな「弱虫さん」へ。さらに未発表曲も多数織り交ぜて緩急の選曲で楽しませてくれる。「バンドを結成して8年。この1年間が一番大きな一歩だったと思います」とNANAE。ライブを重ねる中で全国のファンとの新しい出逢いが生まれ、新曲もたくさんできてきていると、今とても充実している近況を聞かせてくれた。ラストはセカンドシングルの「ラヴァーズ」、そして偶然街中で見かけた彼の大人びた姿に、かつての二人を想い描く最新シングル「バイバイ」が続く。この「バイバイ」でNANAEは〈みんなに出会えてよかったよ〉と歌詞を変えて,今の気持ちに重ねていた。
7!! MICHIRU(Gt)
アンコールはアコースティックセッションによる「スノーマン」と、新曲のバラード「シグナル」。このセッションが実によかった。エレクトリックなバンドスタイルが7!!の本来の立ち位置だとしたら、アコースティックな演奏で歌を届けるのも7!!の音楽表現のもうひとつのスタイルだと思えるステージだった。
そして最後に、「今日来てくれたみんなの上に七色の虹がかかりますように」という願いをこめた新曲「虹色」が歌われ、イベントは幕を閉じた。