「ライブハウス・さいたまスーパーアリーナへようこそ! FMB至上最大規模のワンマンだけど、心が寄り添っていれば距離なんて感じない。そんなライブにするからさ!」と、ファンキー加藤が叫ぶと、強大な歓声が会場を包む! 1月より全国13都市20公演に渡って行われた、FUNKY MONKEY BABYSのアリーナツアー“笑って歌ってもりあがァリーナ ?行くぞ日本!!?”。DJケミカルが宙を舞う、壮大すぎるオープニングで始まったさいたまスーパーアリーナ公演は、飛び出すように登場したファンキー加藤とモン吉が広いステージを駆け回り、「アワービート」で元気に勢いよく幕を開けた。前半戦では、「あなただけのために歌うから!」と始まった「希望の唄」から、「恋の片道切符」「LOVE SONG」「この世界に生まれたわけ」と人気シングル曲を惜しげもなく連発。MCでは、「ケミカル、なに結婚してんだよ!なにもやってないスタンスなのに、大黒柱になってんじゃないよ!」「あ、すんません」なんて微笑ましいやり取りもありつつ(笑)。中盤は加藤の歌声とモン吉の軽快なラップ、DJケミカルのスクラッチとまさに三位一体で魅せた「八王子純愛物語」や、「悲しみなんて、音楽とひとつになってぶっ飛ばせ!」とタオル回しで熱気をかき回した「悲しみなんて笑いとばせ」で会場を大きく盛り上げる。
(L→R) ファンキー加藤(MC)
DJケミカル(DJ) モン吉(MC)
「2011年に出会うはずだった笑顔、取り忘れた笑顔を引き出せたらいいなと思って、このタイトルを付けました。悲しみ、苦しみ、後悔……背中に背負ってる大きな荷物を全部置いてって欲しい」と、加藤がツアータイトルに込めた熱い想いを語り、全身全霊、体中から絞り出すようにメッセージを届けた「涙」「あとひとつ」は強くダイレクトに胸に響き、MCで語った“あなただけのために歌う”の意味がしっかり伝わってくる。会場中が大きな笑顔で腕を突き上げた「ALWAYS」で最高潮の盛り上がりを見せると、「18,000人がひとつになって、奇跡を起こすんだ!」と始まった「ちっぽけな勇気」では若い女性から子供連れの親子まで、会場にいる全員が大合唱。その歌声はあまりに美しく、こんなに温かく幸福感に満ちた空間は、FMBにしか作れない! と大感動。
「太陽おどり~新八王子音頭~」のお祭り騒ぎで、本編の余韻も掻き消すように賑やかに騒がしく始まったアンコール。「最初のワンマンは180人。人数は100倍ですが、“一人ひとりの心に寄り添っていたい”と全力で歌いました」と加藤が語るように、彼らはこれからも何も変わらぬスタンスで、変わらぬ日常を歌い続けるだろう。どんなに会場が大きくなろうと、あくまでも“あなた”に向けて直接メッセージを届けられる稀有なアーティスト。それがFUNKY MONKEY BABYSなのだ。