とっても暑く、台風の当たり年だった今年の夏。
大きな野外フェスからコンサートまでさまざまな影響があったと思われるが、ワカバというグループはどうも「雨」には強いグループなのだ。
彼らが通常行っている告知路上ライブや撮影などでも、直前まで大雨が降ってもいざ本番! というときになるとカラっと晴れることが多かった。
9月7日、台風はうまく関東を逸れ、気持ちのよい晴れ空となったこの日、ワンマンツアーのファイナルであり、結成時からずっとこの屋根を見ながら歌ってきたワカバにとって目標のひとつであった、初めての SHIBUYA-AX ワンマンライブが行われた。
この日を待ちこがれていたファンが色とりどりのワカバTシャツに身を包んで今か今かと開演を待つ19:00を少し過ぎた頃、ワカバ第3のメンバー、塚本伸男出演の映像の後、ファンにとってはあまりにもお馴染みである“トートバッグ”のハミングとともに幕が降り、ライブがスタートした。
ステージの広さを確かめるように走り回る松井、いつも通りの笑顔で喜びをかみしめるようにギターをかき鳴らす亀田。
イベントですら立ったことのないステージがもうワカバ色に染まっている。
< SET LIST >
- 1. トートバッグ
- 2. 夕立
- 3. 牛乳
- 4. なんでか
- 5. センボンノック
- 6. ふたりのり
- 7. 水色少年
- 8. たとえ誰かを君が誰かを
好きになったとしても
- 9. バッチ恋
- 10. 出発進行
- 11. クラスメイト(新曲)
- 12. ゴジラ
- 13. かけらぼし
- 14. 真夏の雪だるま
- 15. パイナップル(ダンス付き♪)
- 16. きらく
- 17. もうちょい
- 18. ミラクルビンゴ
- 19. 僕はあきらめない
- アンコール
20. シンプル
“センボンノック”での「バッチコイ!」の掛け合いから“ふたりのり”などのしっとりナンバーで客席を和ませる。
9曲目の“バッチ恋”の曲中、突然スクリーンに1人の男の映像が現れ場内は騒然となる。そう、その男とはエアギター世界第4位の金剛地武志さん!
“出発進行”、新曲の“クラスメイト”を共に演奏。ワカバにないエッセンスを持った金剛地さんだったが、ファンには暖かく迎えられていた。
そして、ワカバのワンマンライブではもう恒例になっている「振り付け映像」。
今まで、原宿の竹下通り、小田急線の車内などで撮影されている衝撃(?)映像であるが今回は曲が「パイナップル」ということもあって白黒の全身タイツ(?)姿にパイナップルのかぶりものといういでたちで真夏の湘南海岸で撮影されたという、今までの中で最高傑作と言っても過言ではない映像にファンは大喜び。
客席を縦半分に割った「松井チーム」、「亀田チーム」に分かれてそれぞれにダンスを練習後、本番も大成功!後ろの方までほとんど不参加者がいない。これもワカバのライブの特徴だろう。
ダンスで会場を暖めた後、元気なナンバーが続き、あっという間に本編最後の曲。
ここで事前に告知されていた“重大発表”の全貌が明らかに。来年3月22日の渋谷C.C.Lemonホールワンマンが発表されると、会場は大きな拍手&「おめでとう!」の声援が一斉に上がる。
決意を込めて亀田が「ぼくはあきらめない」を歌いあげると、会場にはちらほら涙しているファンも。
今歩いている道はメンバーだけのものではなく、ファンやスタッフ、支えてくれるみんなが歩いていかねばならない道なんだ。自信に満ちたステージ上の2人からはそんなメッセージが投げかけられているような気がした。
アンコールはこれまた大切な曲「シンプル」。
最後は、今回はワンマンツアー全参加だったという塚本がステージから感謝の気持ちを伝え、この日のライブはとりあえず幕を閉じた。
とりあえず、というのは実はこの日、同じ会場をそのまま使って、メンバー参加のC.C.Lemonホールワンマンに向けて決起集会が行われた。
ほとんどのファンが帰らずに参加、メンバーとの握手、C.C.Lemon とポスターのお土産を胸に抱いて、家路に着いたファンの顔はこの日の晴天のように晴れやかだった。