お待たせ!それぞれの活動の成果を持ち寄って、RAG FAIR、再集結!
2011年4月に活動を休止していたRAG FAIRが再集結。東北に笑顔を届ける「スマイルとうほくプロジェクト」に参加し、岩手、宮城、福島でライヴを敢行。その後は年末恒例のディナーショーにル テアトル銀座での公演も控えている。再集結のいきさつと活動内容をRAG FAIRを代表して土屋礼央、引地洋輔、奥村政佳に聞いた。
――活動休止して、RAG FAIRのライヴはしばらく見られないのかと思っていました。
土屋「休止するときは次にいつやるか決めてなかったんです。でも、震災があって、自分たちもフットワークは軽いから、休止したからとか云々カンヌンではなく、リクエストがあれば現地に行こうって話はしてたんですよ。そんな中、洋輔のつながりの福島の人から“RAG FAIRでライヴをやってみないか”と言われたのが一番最初ですね。被災地だけでやるんじゃなく、他にも見たい待ってくれてる人がいるだろうということで、RAG FAIRの12月といえば、毎年ディナーショーをやっていたので、ディナーショーということで企画が進んでいったんですね」
――ディナーショーは、年末のこの時期、ファンの皆さんも楽しみにしてるRAG FAIRの恒例行事でしたしね。
引地「でもディナーショーって、高いから…」
土屋「そう。そうしたらル テアトル銀座で急遽やれるという話がきて、そこでもやろうかと」
奥村「僕もちょっと入院(左特発性顔面神経麻痺のため)したりしたこともあって、いつ唄えなくなるかわからないということを経験したんですよね。ライヴハウスではないけど、唄えるならやろうっていうことで」
――そうか。おっくんは入院してそんな想いを感じたんだね。
奥村「うん。ちょうどRAG FAIRをやろうかって話が出て、そうしたら僕が入院しちゃったんですよ」
土屋「そういう側面もあったね。おっくんが入院する前に、自分たちにとってRAG FAIRというのはどういう存在なのか、一年間、それぞれやってみてどうだったのか、ファンクラブも存続しているなか、色んな人を待たせっぱなしでどうする?って話をしたんですよ。RAG FAIRをなるべく長く存在させようということになって、たどり着いたのは、それぞれの人生を幹として、その枝についてる葉っぱの一つがRAG FAIRだったらみんな無理なくやれるんじゃないかと。そう思ったタイミングと洋輔の福島の友達が被災地でRAG FAIRをやってみないかと言って来たタイミングが同じだった。それで、この先もこういうスタンスでやってみようと」
引地「まぁ、いつかはやらずにはいられないんですけどね。解散じゃなく休止ですし。で、やってみたら、また発見があるだろうという感じですね」
――内容に関してはもう話し合ってるの?
土屋「それはもう話してます。ただ、まだ6人で唄ってないのでドキドキですけど。まぁでも、みんなそれぞれで色んな活動をやっているから、自分のためというよりも、ゆとりを持ってRAG FAIRが出来るようになっていると思いますね」
――休止してからのRAG FAIRも見えるライヴになりそうだね。
引地「そういう要素は出るでしょうね。あと、そもそもRAG FAIRってスマイルで繋がってると思うんですよ。楽しいことは何かないかっていうのを追求するグループなので。東北にも行きますけど、これも、俺らが行けば老若男女問わず、笑いを生み出すことが出来るだろうって思ったからなんですよね」
土屋「RAG FAIRはそれでいいんですよね。曲も大体合作になってきてるのが楽しいですよね。僕がサビを作ったら、洋輔さんどうぞみたいなね。一年間やってきたことのヒントをそのまま落とし込んだり出来ます。洋輔さんも山ほど曲を書いてるだろうし。面白いことをやろうってことだから、過去、RAG FAIRがやっていたライヴセット『Non Stop Hour』的なことがベースなんですけどね」
――Non Stop HourはRAG FAIRのお家芸ですからね。
土屋「そう。あとは一年半待たせたのでRAG FAIRの曲もいっぱい唄って。今まで知ってるRAG FAIRも新しいRAG FAIRも。全部新作ですしね。ディナーショーに関しては、ご飯がついたライヴだと思ってください。あと被災地でやるときはRAG FAIRの曲だけとか考えずに喜ばれるようなことをするので、そこらへんで肉付けされたものがディナーショーにもル テアトル銀座公演にも出てくるんじゃないかと。スマイルプロジェクトと言ってますけど、一番スマイルなのは我々ですよ。本当にリラックスして楽しもうという気持ちだから。楽しくなければやらなきゃいいっていうスタンスを持てたから」
奥村「だから再結成じゃなく、再集結っていう言葉にしたんです」
――再集結って、何かのために駆けつけるっていうニュアンスがあって、いいですね。
奥村「そうかもね!」
――被災地はどこを回るの?
奥村「陸前高田、石巻、福島の予定で進んでます」
土屋「おっくんがNPOの活動でボランティアをやってたから、ずっと現地と連絡とりあってくれてね」
奥村「そうそう。音響はこれでいいですか?とか。実際に被災地で、RAG FAIRのCDを全部津波で流されちゃったっていう子に会ったんですよ。それを聞いたときに、ライヴを見せたいなって思ったんですよ。そういう人も結構多いんです。車に積んでたから、車と一緒にCDが流されちゃったとか。そこに行くだけで喜んでくれる人がいるっていうことを余計に感じるんですよ。僕一人が行っても、どれだけの瓦礫が撤去できるってもんでもないんだけど、“来てくれるだけで嬉しい”って言われたら、全員連れて行きたいなって気持ちになりましたね」
土屋「RAG FAIRなら、求められたらだいたいは唄えますからね。それでみんなが喜んでくれることがRAG FAIRの喜びだったりもするので」
引地「路上ライヴやってるときも“○○唄え!”っていうのあったもんね。“はい!わかりました!”ってリクエストに応えてた。レパートリーになくても、それっぽい曲が唄える」
奥村「それでもお客さんは納得して帰ってくれるもんね(笑)。RAG FAIRはマイクがなくても出来るし、こんな会議室でもできるしステージだって小さくても大丈夫」
土屋「そういう状況でも新作をやるというのが僕らの頑固なところなのかな。とにかく、自信満々のRAG FAIRをお届けします。背伸びはしません!」
●インタビュー/大橋美貴子
INFORMATION
■LIVE
RAG FAIRディナーショー 〜おなかいっぱいのあなたに〜
※ディナーはつきません。
12/29(土)30(日)ル テアトル銀座
●12/1 ON SALE
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RAG FAIRオフィシャルサイト
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