参加ミュージシャンからのコメント
「砂時計」作曲/つんく♂
僕らはテレビで育った世代。記憶にあるいろんな音楽達もテレビからいつの間にか自然と耳にし、覚えていったものばかり。言える事は、その中にたくさんの「松本 隆」先生の曲が含まれているということ。今回そんな「松本 隆」先生とタッグを組めた事本当に誇りに思います。
先生の作品に対し、子どもながらに感じていた事を大人になった今言葉にするなら、「いろんなジャンルの曲をまっすぐではなく、尖った角度からググイっとヒット曲に引っ張り込んで行くようなそんなイメージ。」まさにロック!。
今思えば、先生がそもそもドラム、パーカッションというリズム楽器担当のミュージシャンだからでしょうか。改めてヒット曲の歌詞を羅列するだけでも、そこからリズムを感じます。サビの1フレーズだけを切り取ってもそれだけでもリズムを感じてしまうわけです。気が付いたら心を掴まれてるようなそんな感覚。今もなお古くなる事なく誰もが当然のように使う「胸キュン」というこの言葉。
すごいリズムを感じませんか?!
近藤真彦さんや桑名正博さん、C-C-Bに松田聖子さん、あげだしたらきりがないですが、曲のタイトルだけを取っても言葉がダンスしてるように感じます。
「スニーカーぶる~す」「セクシャルバイオレットNo.1」 「Romanticが止まらない」「白いパラソル」
などなど・・・どれもすごいです。
個人的には「東京ららばい」の哀愁感も大好きですが、JPOP界において後にも先にもこんなヒット曲はもうないだろうって思うのは「ルビーの指輪」ですよね。
そんな時代を経て、知らない間にたくさん学ばせて頂きました。
今回の歌詞を最初に見せていただいた時、木漏れ日のような一筋の光を感じました。
歌詞を読めば、すごく苦しく切ない歌詞なのに・・・
主人公は全て終わったこと。もう戻らない事も分かっている。でも、まだ彼を愛していて、口では恨みつらみを言ってても、「もしかしたらもう一度・・・」 そんな淡く切ない夢を抱いた乙女心を持った大人の女性の歌だなって、そう感じました。そして、今回の曲を歌っていただくのが2015年に「うまれてきてくれて ありがとう」でご一緒させて頂いたクミコさん。我が妻はあの歌を聴くたびにいつも目に涙を浮かべております。「この歌声はなぜこんなに涙腺を刺激するの?」と。そんなクミコさんの歌声と松本隆先生の歌詞を頭の中に並べて、作曲するというこの上ない贅沢な時間。思いっきり楽しませて頂きます!
みなさまもどうぞ、楽しみにしていてくださいませ!
「さみしいときは恋歌を歌って」作曲/秦 基博
シンプルで穏やかだけど力強いもの。そんなことをイメージしながら、メロディを書かせて頂きました。松本 隆さんの詞、冨田恵一さんのアレンジ。そしてクミコさんの歌声。この素晴らしいポップスを織り成す一員になれて光栄です。
「恋に落ちる」作曲/永積 崇
松本さんから歌詞を受け取り、イタコのように自分の中にクミコさんを入れて作りました。クミコさんの声の中にある明るさが引き出せた一曲になったと思います。二番の歌いだしの『理性など無意味なものね。』の歌い方の中に歌の主人公のキュートさを感じるのは僕だけじゃないはず!
「フローズン・ダイキリ」作曲/横山 剣
まずは今回、このプロジェクトに参加させていただけて光栄です!
クミコさん、松本 隆さん、そして僕というトライアングルを脳内でぐるぐるイメージしているうちに押し出されたメロディーです。だから作曲ではなく出曲という感じです。イイネ!イイネ!イイネ!※横山も今年、クレイジーケンバンドとして結成20周年の記念の年にあたる。
「輪廻」作曲/菊地成孔
松本先生から直接オファーを頂き、あまつさえ、とんでもない大人な歌詞で、何と申しましょうか、感動しております。このプロジェクトの末席を汚さぬ様、心を込めて丁寧に作曲させて頂きました。
「消しゴム」作曲/吉澤嘉代子
クミコさんが歌われる「わが麗しき恋物語」に号泣したお茶の間の中学生でした。
歌の映写機にあてられて、人生の輪郭にふれたような衝撃は、今もすぐに取り出せるほど残っています。「消しゴム」を聴かせていただき、自分のメロディだからこそ、声がこの歌の中心にあることにドキリとしました。どこまでも自由なのに、いつでもちょうど真中にある、月のような歌声。大好きな松本 隆さんに歌詞をつけていただき、ひとつの大きすぎる夢が叶いました。有難うございます。
「枝垂桜」作曲/亀田誠治
松本 隆さんの日本語が美しすぎてくらくらしました。
その言葉の花びらをメロディに乗せ、謹んで納めさせていただきます。