2016年にスタートしたギターイベント「Legend Guitarist」もシリーズ4回目、vol.3を迎える(うち1回はスピンオフ)。今回は“~Reunion~”と題して、第1回と同じ顔ぶれが集結し、同じ会場・Zepp DiverCity (TOKYO)で5月31日に開催。いつもはサポートで参加している3名も含め、バンド感が強まっているメンバー全員に話を聞いた。
──演奏する曲はそろそろ決まっているんですか?
KOJI
これからですけど、5人でステージに立つシーンは見せたいので、新曲も作ろうと思っていたんです。それを素晴しい勢いで手を挙げてくれたギタリストがいて、それも今日決まったんですよ。ほんと、素晴しい打ち合わせでした(笑)。
RENO
もう、誰か言ってもいいんじゃないですか、そこまで言ったら(笑)。
KOJI
もし万が一、ものすごく煮詰まって、かわりにRENO君が書くことになったら、というのもあるから(笑)。
RENO
やめてください、そういうのは無し寄りの無しで(笑)。
KOJI
じゃ、言ってもいいかな。Leda君が新曲の骨組みを作ってくれると言ってくれたので、それを5人で色付けして、ステージ上で5人で演奏することが本日、決まりました。
──それはこのイベントのための曲ですか?
Leda
1回目にテーマソングをKOJIさんに作っていただいて、もう1曲どうだろうという話をいただいたんです。1回目はリハの時間が短くてご迷惑をおかけしたので。
KOJI
そんなことないって(笑)。
Leda
貢献したいなと思いました。素晴しいイベントにせっかく呼んでいただいたので。
KOJI
1回目は、初めましてのギタリストもいる中で、すごいいい雰囲気でイベントに向けて準備してきたのが嬉しくて、テーマ曲を作りたいと思ったんですよ。提案したらみんなが乗ってくれて、テーマ曲「Legendary」ができたんです。今回、1回目と同じメンツなので、そういう想いを込めてできたらいいなと思ったんですけど、さすがに2回も自分で書くと出しゃばりすぎかなと思って。“誰か書きたい人?”と言うと、Leda君が手を挙げてくれて。
──イメージはもうあるんですか?
Leda
さっきの打ち合わせで決まったばかりで、相談していたところなので、これから持ち帰ってイメージを固めたいと思います。僕がギターインストのステージに初めて立ったのがこのイベントの1回目なので、そういう素晴らしい出会いのイメージを曲にできたらいいなと思います。
──オープニング曲は既にあるので、もうひとつの山場に来るような、例えばエンディングテーマ的な曲になりそうな?
KOJI
出来た曲がそういったイメージを作るわけだから、今からそこは決めこまないでおきたいです。どういう曲が生まれるか分からないからね。盛り上がる曲を作ろうと思っても静かな曲ばかりできる時もあるし。もしバラードが出てきたら、それに見合う場面でやればいいと思うから。
Leda
頑張ります(笑)。でも、僕としては最後にブワーッとみんなで盛り上がれるような曲もいいかなと思っているんです。お客様もインストだとどういうノリか分からないっていう人もいるので、もしかしたら盛り上がるきっかけになる曲もいいかなって。そういうインスピレーションを持って作りたいと思います。
──RENOさんが以前、ギターインストだからといって、ただ座って見ているだけじゃなくて、お客様も一緒に参加できる曲があってもいいんじゃないかという話をされていましたけど?
RENO
そうですね。ギターインストってマニアックになりがちで、それはそれでかっこいいんですけど、こういうイベントでこのメンバーだからこそ、お客様も一緒に参加して楽しめればと思っていますね。初めてでも楽しい、一緒にノッてみよう、拳を上げてみようって思える瞬間があったらいいなと思っています。もちろん聴き入ってもらってもいいですけど、1曲でもそういうノレる曲があったら面白いかなと。
Leda
「Legend Guitarist」ってタオルありましたっけ?
RENO
今回、作るみたい。
Leda
じゃ、回します。タオル回す曲を作ります(笑)。
RENO
ちょっとタテノリな感じで?それはいい、タオルも売れるし(笑)。
KOJI
みんなギター弾いているのに、どうやってメンバーがタオル回すの(笑)?あ、左右の2人がギターを置いて回そうか。
一同(爆笑)
Leda
絵的にも盛り上がっている感じがあるし。タオル曲はありですね。
──他に今回ならではのアイデア、構成とかありますか?
RENO
カバー曲を考えています。みなさんが知っている曲をギターアレンジできたらいいかなと思っていて。
KOJI
もし、以前取り上げた曲と被ったとしても、アレンジも違うかもしれないし、弾き手が違うと同じメロディでも違って聴こえるので。
RENO
あとは、この新しいシステムそのものが、3度目ならではの特徴ですね。
KOJI
1回目は対バン形式だったから2回目は出ずっぱりというチャレンジをして、懸念材料もあったんですけど、リハでうまくいかないことも話し合って解決してきて。今回はそのいい所どりというか、なるべくステージの上にギタリストが立っている時間を多くしながら、ライブとしても成立するというやり方ができそうなので、3回目だからこその成長だと思います。1回目、2回目も自分たちで考えて、どうすればお客様が楽しんでもらえるかということを、みんなが同じところを見て、その時のべストと思えることをやってみたからじゃないかな。公式に当てはめるように流れでやったわけじゃなくて、すごく考えてやってきたわけで、それが3回目でいい形に花開くと思います。いい一日でした(笑)。
──その収穫は大きいですね。
KOJI
その収穫は大きいですね。
NATCHIN
俺が客観的に見ていいなと思うのは、個性が強いはずのギタリストなのに仲がいいこと。この5人だから話し合えて、いい形にできていると思う。なかなか話せない人もいるからね、ギタリストって(笑)。珍しいよ、この5人は。当然、譲れない部分もそれぞれあると思うけど、こうやって話せる。いいですよね。
都啓一
まずギターっていう楽器でこういうイベントができるんだなっていうのが、ちょっとうらやましく思いますね。僕が思うのは、ギターキッズが見に来ればいいのになって。KOJI君がさっき言ったみたいに、こういう著名で個性あるギタリストたちのイベントって、なかなか見れないし。確かにすごく成長しているので、これからギターを弾きたい子たちに伝わるといいなって思います。こういうギター弾きたいなと思っている人がいたら、見に来たらいいのに。
NATCHIN
いっぺんに5人分、勉強できるんですよ。
都啓一
そう、お得ですよ(笑)。というのは僕も見てて思いますね。もちろん、それぞれのファンの方たちが見に来るのも嬉しいし、ありがたいことだと思います。海外にはこういうイベントがあるし、キッズもYouTubeで見てるし、だったら足を運んで生で見てほしいですね。
ばる
ギタリストって個性の強い方が多いですし、我が強いというか自分の意見を通す方が多いので(笑)。そういう意味では、こんなに協調性のあるギタリストの集まりって僕は想像できなかったし。和気あいあいとしていて、みなさん楽しそうにやっていて、僕もその一員に参加できているのが楽しいですね。音楽は楽しくやるのが一番だと思います、非常に素晴らしいイベントだと思います。
──我が強いということですけど、ギタリストどうしで集まることはあまりないんですか?
AKIHIDE
最近は多いんじゃないですか。特にセッション系の人は絡むことが多いんじゃないかなと思います。でも、話せば仲良くなれるのにっていう人が多いのかも。壁を作りやすいパートなのかもしれないです(笑)。話しだすと延々と機材の話をしたり、エフェクトの話だけずっとしていられるんです、打ち解けてしまえば。この5人はすぐに打ち解けられたので、ここは稀有な場所なのかもしれないです。
──我が道を行くタイプの人が多いんですか?
AKIHIDE
そういう人が目立つんじゃないですか。僕の個人的な意見だと、ギタリストの方って真面目な方が多い気がする。他のパートが不真面目なわけじゃないけど(笑)。
KOJI
でも、ベースは不真面目な人が多い。という話を始めると、全ベーシストから叩かれるけど(笑)。
NATCHIN
確かに、変態が多い(笑)。
AKIHIDE
ギタリストは真面目で、オタク気質の人が多い気がします。
──探求気質で、のめり込みすいタイプ?
you
そうかもしれないです。僕もどちらかというとオタクっぽいところはあります。ここも、自然とオタクっぽい人が集まっているかもしれない(笑)。
KOJI
楽器をやってる人はみんなオタクっぽいよね。自分の好きなものは掘り下げるし、詳しくなるし。
──今回は同じ会場、同じ顔触れという、まさにリユニオンな条件になりますが、vol.3に向けての意気込みをお願いします。
KOJI
ギタリストはみんな感じているかもしれないけれど、ギターインストって日本の音楽シーンで、ど真ん中にいるわけじゃなくて。何か工夫したりアイデアを出していくことで、こういうイベントをやっていけると思うんです。だから5月31日を大成功で終えないと次はない、ぐらいの想いで取り組みたいと思っていて。ギター好きの男の子にも来てほしいですけど、それにはイベントの良さとか面白さ、カッコよさを発信していかないといけないし。どのタイミングで目にした人が来るか分からないから、自分が参加しないライブがあったとしても、このイベントをずっと続けていくことが大事ですね。そういう想いが強いので、1本1本のライブが常に大成功を収めて、ミュージシャン、スタッフも含めて全員、笑顔で終わらないといけないと思っています。肩の力は抜いているけど気合いは入っています。
AKIHIDE
みなさんのキーワードで出ていますけど、音楽を楽しむこと。それがあれば、いらっしゃるお客様に伝わるものがあると思うし、何より自分が楽しみたいと思います。メンバーは一緒ですけど編成もシステムも変わるとまた違う景色が見られると思うので、ぜひたくさんの方に来ていただきたいと思います。
Leda
僕がインストを始めるきっかけになったイベントなので、もう一度出させていただけてありがたいと思っています。インストって日本ではまだ流行っていなくて、マイノリティだったりしますけど、インストの楽しさや、ギターがメインの音楽がかっこいいという魅力を伝えられたらと思います。
RENO
僕もこういうイベントがずっとあったらいいなと思っていたので、KOJIさんの言葉のように1回1回のイベントを大成功で終わらせないと次につながらないと僕も思います。楽器を弾いている方、ギターを弾いている方たちが見に来たいって思う大事なイベントだと思うので。メディアとか発信の仕方は今後の課題だと思いますけど、何より僕たちができることは、その日のライブに向けてどう成功させるかを考えて、その日を大成功に導くかだと思うので。来てくれた方がギターっていい楽器だね、面白いねって思ってもらえることが大事だと思いますから、そこに向けてせいいっぱい頑張りたいです。
you
1回目と同じメンバーだけど違うものにしたいと思います。他のギタリストの曲を以前よりも理解したうえでできるし、違うアプローチもお互いできると思うから、さらに面白いものにしたいです。むしろ、それをやらないといけないなと思っていて。みなさんが思っているように、この「Legend Guitarist」を広めたいという気持ちもありますし、ギターインストを楽しんでもらえるイベントだと思っているから、そこをできるだけ広めたいので、僕も形はどうあれ今後も関わっていけたらいいなと思います。まずは1回1回を大成功させてきっちり進めていこうと思います。
都啓一
1回ごとに成長しているというか、素晴らしいイベントなので、たくさんの人に見てもらいたいなと思います。こういうイベントはなかなかないので。しかも、今回は1回目と同じメンツなので、最初しか見てなかった人もまた違う印象になると思います。
ばる
僕は1回目だけ参加していたんですけど、すごく楽しかったし。今回もドラマーとしてみなさんを後ろからドン!と押せるような気持ちでプレイをして、僕も一員として素晴らしいステージになるよう、頑張ります。一人でも多くの人に来ていただきたいですし、ギターの面白さ、楽器の面白さに気づいてほしいです。こういうスタイルもあるんだと、みなさんに楽しんでいただきたいです。
NATCHIN
今回で言うと、まず、ばる君が風を起こし、僕と都がそれに乗っかって、5人が気持ち良く弾けるようになる。そうすることで、見に来た人が幸せに帰れるのかな。あとはこのイベントが続くことで、それぞれのレジェンドの人たちがさらに伝説になっていくことを願います。
≫ インタビューの(前編)はこちら
■今回と同じメンバーの「Legend Guitarist」シリーズ第1回目の座談会はこちら
Legend Guitarist〜Electric Star〜 スペシャル対談(前編)
Legend Guitarist〜Electric Star〜 スペシャル対談(後編)
■今回と同じメンバーの「Legend Guitarist」シリーズ第1回目のライブレポートはこちら
音楽シーンを彩ってきたバンドのギタリストたちが集結!「Legend Guitarist〜Electric Star〜」ライブレポート!