ちょっと新しい切り口を示すツアーにしようかなと思ってます、挑戦をしたいなと。
詳しいことはまだ決まってないんだけど、ちょっと新しい切り口を示すツアーにしようかなと思ってます。今年はアルバムとか、新しい音源をいろいろ出していこうと思ってまして。ひょっとしたらツアーでは新曲もやるかもしれないし。
そうですね、チラ見せというか。<Wake Up Challenge Tour>というタイトルをつけてますけれども、挑戦をしたいなと。あと、ここのところお客さんが増えてきているので、そういう新しいお客さんにも楽しんでもらえるライブにしたいですね。
最近テレビに出ることがちょこちょこ多くなってきて、それによってオリジナル・ラブを見たことがなかった上の年齢層の人が増えてきたり、逆に下の人も来るようになってきてね。『もう20~30年もオリジナル・ラブが大好きですけど、ライブには1回も来たことなかったんです』という方がライブにいらっしゃったりね(笑)。かと思えば、<昔は来てたけども最近また行ってみようかな>というリターン組の人もいたり。
ありがたいことです。僕自身はずっと変化してきてるんだけども……音楽ファンというよりもっと一般の方には、昔の、たとえば<朝日のあたる道>とか<接吻>で止まってる人が多いんです。それで最近の僕の歌をテレビで見て、そこで田島の変化に気づいた、みたいなね。<あ、田島の歌、今こんなことになってるんだ>って。そういうお客さんが多いのは東京でも、それにツアーに出ても、すごく感じるところですね。
まあ30年近くやってて、自分はそこから5回ぐらい変わってる気がするんだけどね(笑)。最近はヴォーカリストとしてのお仕事が来るようになったんです。かつての自分はヴォーカリストとして認められてなかったと思うし、自分自身でも30代半ばまでは、歌に関してはそんなに自信なかったんだけど……40過ぎたくらいから<俺、歌でいけるぞ><歌だけで面白いアプローチができるな>って気がしてきた。そういう自覚を持ってきて、それをいろんな場所で表現してきたことで、ようやくみなさんに知られてきたのかなという気がするんですよね。
そうそう、しょっちゅうライブやって、ツアーやってるんで。いろんなイベントに出るようになったり、自分でフェスを企画するようになったり、あとは田島貴男という名義で、ひとりでのライブもあって……7年前に<ひとりソウルショウ>を始めたことによって自分の歌が変わったし、舞台芸という点で、ライブ・パフォーマンスにも影響があったんですよ。そこで得たことがバンドでやるオリジナル・ラブに返っていくんですよね。それもあって、お客さんが増えてきてるところもあるのかなと……だからそういう人たちが楽しめるツアーにしたいですね。あと、ひさしぶりにオシャレなオリジナル・ラブをやりたいと思ってます。ずっと泥臭いことやってたんで、たまにはカッコいいことやってみようかな、みたいな(笑)
次のアルバムでは、ひさしぶりにオシャレなオリジナル・ラブをやりたいと思ってます。
ここのところ、カッコ良さというところにあまり意識がなかったんですよ。ブルースであったり、泥臭いとかソウルフルとか、そういう方向にシフトしていたんだけど、そういうのを7年ぐらいやって、やりきったというかね……ライブではとにかく始終叫んでるわけですから(笑)。もちろん、それはそれであるわけですけどね。ただ、昔は若かったから<カッコいいことをやりたい>と思ったことがあったんだけど、今もう1回そういう気分になってきてるというか、そういうのが新鮮というか……<そういえば、しばらくやってなかったな>みたいな(笑)。それはカメラをやりはじめたのもあるかもしれないですけどね(と、そばに置いていたライカのカメラを手にする)。
うん!カメラをやるようになって、構図とかカッコよさとかスタイルがやたら気になるんですよ。絵とか映画とかも見る目が全然変わって、<めっちゃいい構図だな!>とか<さすが映画だ!>と思ったり……当たり前なんですけどね(笑)。一昨日、『グレイテスト・ショーマン』というアメリカ映画を観たんだけど、1シーン1シーンの構図とか画(え)とか<ああ、考えてるな!>みたいな。だってカメラ始めてまだ1年経ってないのに、今はフィルムカメラのライカで撮ってて、現像も自分でしてるんですからね(笑)。まあ今そういうのが好きなんで、音楽もそういうところに行こうとしているのかなという雰囲気があります。作ってる曲がそうだし、オシャレというか、センスというものを意識したいなと。
そうですね!若い頃は<カッコいい・カッコ悪い><ダサい・ダサくない>が大きな価値基準であるわけですけど、30も過ぎていくと、もっと根本的な表現を求めたいというかさ。<カッコいいことはいつだってできる!>みたいな気分になっていくわけですよね。で、そのカッコ良さのトレンドには浮き沈みあって、流動的であって、だからそこじゃないところで音楽を作ろうと思ってた。そこは自分の音楽が<カッコいい>とか<オシャレだ>とか言われた反動があった気がする。イヤだったしね、そう言われること自体が。<そういう軽佻浮薄なものじゃないんだ、俺の表現は!>って言いたかったんでしょうね。でも<ひとりソウル>だ何だやって、ルーツであるブルース、それも戦前ブルースまで行って、自分の中で落ち着いたっていうかね。で、それが20代の頃とは違う作り方というか、センスの持って行き方というか、表現ができそうな気がします。それが今回のツアーでできるのかわからないけど、次のアルバムではそういったところを出していけたらいいな、と。今はそういうふうに思ってます。
うん、装いがオシャレというかね。あれは僕がこのところやっていたジャズをようやくポップスの中に入れることができた曲で、自信がありますね。ちょっと気づかないオシャレというか……裏地がオシャレ、みたいな(笑)。次のアルバムが、全体的にああいうものになるわけじゃないんだけど、でもあの曲がアルバムの中に入ることによって面白くなると思います。
そうですね(笑)。よろしくお願いします!
PRESENT
直筆サイン入りトートバッグを3名様に!
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