インタビュー/兵庫慎司
2ステージ・17アクトという布陣で2016年11月5日に初開催、成功に終わったグッドモーニングアメリカによる地元八王子でのロック・フェス『八王子天狗祭』。その2回目が2017年11月11日エスフォルタアリーナ八王子にて行われることが発表になり、出演バンド等のアナウンスが進んでいる。今年5月から7月にかけて、ボーカル&ギター金廣真悟のポリープ手術のための3ヵ月休止したことと、去年と今年のその『ハチテン』(通称)のことについて話していただきました。
「3ヵ月ライブできないぐらいでこんなに悶々とするか?と自分でも思った」(渡邊)
──8月2日に渋谷O-WESTで、金廣さん復活ツアーのファイナルを観させていただいたんですけども。理由がポリープ手術だし、3ヵ月っていう短い休止なので、そんなに重く捉えてなかったんですけども、MCを聞いて「そうか、当人たちにとってはかなりずっしりくる出来事だったのか」と思って。
──たなしんさんはひとりで旅行されてたんですよね。ツイッターによると。
だから、日本にいる人とのつながりだったりとか、バンドのつながりだったりとか、お客さんとのつながりだったりとかの大切さを、改めて感じられる機会でしたね。帰って来た時に、これはあたりまえなんだけどあたりまえじゃない、っていうことを強く感じてステージに立てたのが、すごく大きかったと思います。
──なんでペルーとキューバだったんですか?
でも、どこに行くとかは決めてなくて。たとえばキューバは、たまたまキューバ料理屋さんに入って、「なんかおもしろそうだな」って直感で決めたりとか。キューバもペルーも地球の裏側で、自分が全然知らない文化の中で、音楽があって、一緒にタイコ叩いたりするだけでほんとに楽しくて。
スペイン語なんで言葉もわからなくて、でも自然とコミュニケーションができて。そうやって音を合わせたり、会話したりするのってすごく大切なことだな、って気づいたりとか。ほんとに、旅行に行った経験が、自分のステージとか、音楽人生に返ってきてるんじゃないかな、と思います。
「休止をポジティブに捉えることが絶対いいと思ったんです、バンド的にも」(ペギ)
──ペギさんは?
金廣・渡邉・たなしん:(笑)。
──なんなんですか、この温度差は(笑)。
趣味っていうのを無理矢理探したりした時もあったんですけど……なかったんですよ。音楽しかなかったんです、ずっと。で、野球観戦という趣味が本当にできて。趣味にハマると、こんなに気持ちも労力も注げるものなのか、ということを知って。ほんとに楽しくて。
あとで結果だけ見て「ああ、負けたんだ」とか「ああ、バレンティン、ホームラン打ったのか」くらいで、さみしい思いをしてるんですけど。一球一球観たいんですけどー。
──すみません、バンドマンじゃなくても、全試合一球一球観てる人ってなかなかいないと思います(笑)。
──(笑)ほんとに?
──金廣さんは当事者だったわけですけども。
そういう時に……このタイミングで1ヵ月休む、というのは前から決まってたんですね。だったら、手術すると3ヵ月は休まないといけないけど……ポリープがあることで呼吸が続かなくなる、息をより使わなきゃいけなくなるとか、声をより大きく出さなきゃいけなくなる、声を大きく出すと声帯が震えるからまた結節ができる、っていう悪循環にもなっていたので。
それでメンバーに相談して、手術することを決めて。ツアー終わってから手術するまでの間に軽くレコーディングして、手術終わってからもレコーディングしてたから、まったく歌っちゃダメだったのは、3ヵ月のうちの2ヵ月ぐらいだったんですけど。
──手術後に歌をレコーディングしたら、やっぱり全然違いました?
──ああ、それと一緒なんだ? へえー!