JET ROXと紐解く、世良公則の“レイルロード・ロックンロール”
──JET ROXでは、若いミュージシャンに演奏を委ねてますが。やはり若いミュージシャンとやることの意義や、そこでしか得られないものが世良さんの中にあるんでしょうか?
そうですね。JET ROXはリハーサルに顔を出さずに、「本番のリハで会おうね」ってセットリストだけ渡して、勝手に練習してもらってるんです。で、本番のリハで1回だけ合わせて、「あとは本番やれば分かるから」って。そのやり方でもう何年もやってきたんだけど、やっと良い音が出てきたんで、「極意がだんだん分かってきた?」と聞いたら、「世良さんの姿を見て学んでいます」と言っていて。最近、初めてみんなに解説をしたんです。「ロックンロールには軽快に飛ばすハイウェイ・ロックンロールと機関車のように走るレイルロード・ロックンロールの二種類がある」と。ある時、ダグ・アルドリッチが僕に「世良の生まれ育った家の近くに鉄道が走ってたのかい?」と聞いてきて。「世良のロックンロールは誰とも違う、機関車の鉄の車輪がガッシャガッシャと回ってるレイルロードのロックンロールなんだ」と言われたことがあって。その話をした上で、「それについて、良かったから考えてみて」と話したら、メンバーが「謎が解けた気がします」と言っていて。その後の演奏はバンドとしてまとまってるし、すごく良くなったんです。
──そこに世良さんがまた刺激を受けるものがあったりして。やはりJET ROXには、GUILD9と違ったノリを求めてるわけですよね?
もちろん。彼らが出すエイトビートってどんなだろう?とか、僕の曲をどうアレンジしてくるんだろう?ってすごく興味があるし、彼らも感じたことを俺に返してきて、それをフロントマンとして俺が消化して。それが楽しいんだよね。世良公則がお飾りのように壇上にいたら、そこに看板もいらなければ、余計な演出も装置もいらない。ポンとステージに上げて、光を当てて音が出たら世良じゃないと!ってところで何年もやらせてもらっているので。JET ROXもGUILD9もすごく刺激的だし、やってて楽しいですよ。
ツアーではボーカリスト・世良公則としてのノリをバンドと
──今回、JET ROXでは久しぶりとなる東名阪ツアーです。
ツアーという意味では、アコースティックライブだったり、野村よっちゃんとの音屋吉右衛門だったり、押尾コータローくんとのセッションだったり、日本全国を周りながら色んな形態でやっていて。カバンの中に虎の巻を3冊くらい入れて歩いて、「今日はどれだっけ?」みたいな感じでやってるので、ずっと旅をしている感じなんですけど。JET ROXではレイルロード・ロックンロールの謎を紐解くチャンスが3回あるというのが楽しみです(笑)。バンド自体がすごく変わってきているので、このツアーを経てGUILD9を凌ぐ演奏になってくれたら面白いですね。
──JET ROXでは、世良さんはボーカリストに専念されて。伝説のマイクさばきも見られるんですよね?
マイク・パフォーマンスは、本番で思いついたことをやってるだけです。初めてJET ROXとやった時は、いきなりスタンドが回ったり、投げたと思ったら戻ってきたりして。メンバーは「手品を見てるみたいだった」と抱腹絶倒だったらしいです(笑)。東名阪のツアーでは何曲か楽器も持とうと思ってるんですが、ボーカリスト・世良公則としてのノリを彼らが受け止めるのがJET ROXらしいかな?と思うんで。そんなところも注目して、楽しんで欲しいです。
──そして10月14日(土) には、大阪城野外音楽堂で『世良公則 デビュー40周年記念スペシャルライブ 「ReBORN」~タダイキヌクベシ~大阪野音』が控えています。
“タダイキヌクベシ”のサブタイトルには、“生き抜く”ということと、“息抜く”の二つの意味があって。「肩の力を抜いて呼吸するように音楽を楽しみましょう」という意味もあって。GUILD9には安心して演奏を任せられるし、アコースティック・セッションも見せたいし、ゲストには斉藤(和義)くんとか宮田(和弥)くんも出演してくれる。40周年といっても特別な演出などをするつもりはないんですけど、何をどう見せよう?というところは悩みどころですね。最終的には大きな音が出て、みんなが楽しんでいるという、フェスのような物で良いかな?とも思っていて。“ハウリング・ブルズ”というコンセプトを考えていて。ロックという岩山で一匹狼たちが月夜に向かって吠えて、共鳴し合ってひとつの大きな雄叫びになっていくみたいな感じをイメージしているんだけど。一体、どうなるんだろう?って、僕自身が一番楽しみにしています。
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