神泉からゆるっと登場の5人組バンド『フレンズ』、心躍るハイクオリティーなポップネスがすごい！

「べビー誕生！」はJ-POPさ満載の一枚！

──昨年はDEMO CD「ベッドサイドミュージック e.p.」、ミニアルバム「ショー・チューン」、配信シングル「夜にダンス」「Love,ya！」、ワンコインシングル「ビビビ」をリリース。そして4月に1stアルバム「べビー誕生！」が発表されます。快調なペースですね。

長島　そうですね。曲を作るふたり（おかもと、ひろせ）が優秀なので。

──内容も本当に素晴らしくて。フレンズらしいポップミュージックが提示されたアルバムだと思いますが、楽曲を作っているおかもとさん、ひろせさんの手応えはどうですか？

ひろせ　いいアルバムになったと思います。僕は音楽を分析する癖があって、「ヒット曲とは」というロジックで曲を書いちゃうんですよ。えみそんは天才肌で、パッと思いついたことを曲にしちゃうんです。

おかもと　「カコーン！ポーン！」みたいな感じで（笑）。何も考えないで作っちゃいますね。

ひろせ　それがすごいなって思うんですよね。「こういうアイデアで曲を作りたいんだけど」と提案しても、それをパッと形にしてくれて。

おかもと　私がひとりで作った曲を、ひろせがフレンズっぽいアレンジにしてくれたり。いい化学反応が起きるんですよね。

ひろせ　それは他のメンバーも同じなんです。涼平さん、太郎さん、LOUIEさんがベース、ギター、ドラムのフレーズを入れて返してくれるんですけど、それが超いいんですよ。「これがバンドだな」って思うし、それぞれのフレーズに対してNGを出すことはほとんどないですね。いつも「最高です！それでいきましょう！」って。

三浦　ふたりが作る曲にギターのフレーズを乗せるためには、いろんな引き出しが必要なんですよね。開けられなかった引き出しも開けなくちゃいけないし、新しい引き出しを作らなくちゃいけないこともあって。

長島　ホントにどんなフレーズに対しても「いいですね」って言ってくれるんですけど、この2人（おかもと、ひろせ）はもともとベーシストじゃないですか。だから「諦めてるのかな」って思うこともあって（笑）。

おかもと・ひろせ　ハハハハハ。

長島　もちろん、いいフレーズを作って曲に落とし込みたいという意識はありますけどね。制作中も楽しいですよ。ずっとほのぼのしてて。

──SEKIGUCHIさんはどうですか？　こういうポップなバンドは初めてだと思うんですが。

SEKIGUCHI　前にやってたバンド（The Mirraz）は海外のインディーロックっぽい感じでしたからね。フレンズみたいなJ-POPっぽいバンドは初めてだし、いろんな発見があって楽しいです。ひろせはビーイング系も好きですけど、そういう音楽に触れたこともなかったし。

──ビーイング系って、WANDSとか？

ひろせ　そうですね。小学校の頃、街で流れてたり、テレビから聴こえてた音楽って、そういうものだったから。そこを掘っていったら、自分は織田哲郎さんが好きなんだなってことに気付いて。

長島　最高だよね。

ひろせ　織田さんはこれまでに120曲くらい書いてるんですけど、全部ヒットしてるんですよ。すごく影響を受けてるし、「聴いた瞬間にいいなって思った」って言われるような曲を作りたいなと。

長島　僕もJ-POPはバキバキに通ってますからね。影響を受けたバンドやミュージシャンはいっぱいいるけど、生活のなかで何となく聴いてたものとか、耳馴染みがいいのはJ-POPだと思うんですよ。

ひろせ　2000年代になってからは海外のサウンド意識した曲が増えてますけど、80年代、90年代のJ-POPはすごいですからね。言葉もメロディも曲全体もすごくキレイで。
 
──アルバム「ベビー誕生！」も王道J-POPをベースにした楽曲がたっぷり収録されていて。みなさんが特に気に入ってる曲は？

三浦　僕は「Wake Up BABY」ですね。全部ツボなんですよ。イントロの入り方、歌が始まって、すぐにサビに入る構成もすごくいいなって。あとＣメロの「これ、何やってるの？」っていう感じとか（笑）。ずっとハッとし続けられる曲だと思います。

SEKIGUCHI　「夜明けのメモリー」もいいですね。けっこう初期の段階からあった曲なんですけど、ひろせがデモを持ってきたときから一番好きで。“夜もヒッパレ”感があるというか…。

長島　あーわかるかも。

SEKIGUCHI　歌詞もいいんですよ。“こんな恋愛はしたことないけど、いいなあ”って泣きそうになって。

ひろせ　素晴らしい。

おかもと　ありがとう（笑）。

──いいリスナーですね（笑）。

長島　完全に共感してますからね（笑）。
 

ラブソングを聴いて、泣いたり、ハッピーになったり、ごまかしたり。そういう歌詞を書くのが楽しいんです（おかもと）

──「ビビビ」「シンデレラガール」もキュートな恋ソング。ラブソング系の歌詞って、やっぱり書きやすいですか？

おかもと　うん、私が書く曲はほぼラブソングですからね。恋してるときとか失恋したときって、音楽を聴きたくなると思うんですよ。ラブソングを聴いて、泣いたり、ハッピーになったり、ごまかしたり。そういう歌詞を書くのが楽しいんです、物語を作ってるみたいで。アルバムの中では「Thema」が気に入ってますね。これは“ティーヌちゃん”っていう友達が結婚するときに書いた曲なんです。みんなで歌えて、超ハッピーになれるような曲がいいなって。最初は鍵盤と縦笛だけのデモだったんですけど、ヒロセに渡したら、ハッピーウェディング感がさらに強まったんです。“ティーヌちゃんに幸せあれ！”って感じですね（笑）。

ひろせ　いいよね。アルバムの制作中、ずっと「どうすればフレンズの魅力を引き出せるだろう？」って考えていて。そういうときに人から「おまえはフレンズを0から1に認知させる曲は書けるだろうけど、えみそんの魅力を50から100にする曲は書けないよ」って言われたんです。めっちゃ悔しかったんですけど、マジでそういう曲が書けなくて。でも、「Thema」のデモを聴いたときに「これはえみそんの魅力をもっともっと引き出せる曲になる」と思って。僕自身も聴いていてグッとくる曲になりましたね。

長島　僕は「塩と砂糖」が好きで。めっちゃバンド感を押し出しているし、今後のライブでも大事な曲になってくると思うんですよね。いろんな場所で演奏することで、興味を持ってくれる人も増えるんじゃないかなって。もちろん、全部好きなんですけどね。
 
──アルバムのリリース後には全国10か所のレコ発対バンツアー「～ベビー誕生！リリース記念～ フレンド申請ツアー2017」が開催されます。ファイナルは6月23日(金)の東京キネマ倶楽部ですね。

ひろせ　これだけ全国各地に行けるのは初めてですからね。アルバムの曲を演奏できるのもすごく嬉しいです。

おかもと　「ベビー誕生！」は初めての全国流通盤なので、フレンズのことを知ってもらえる機会も増えるんじゃないかなって。老若男女、5歳から80歳くらいまでの人たちに来てほしいです！

長島　そうだね（笑）。曲を知らなくても楽しめるライブをやっていると思うし、あまり構えず、フラッと来てもらえたらいいなって。（キリッとした表情で）バンド名もフレンズなので、友達に会いに来るような感じで。

三浦　さすが、リーダーっぽい（笑）。

■フレンズ / 1st Album「ベビー誕生！」スペシャルトレイラー！