──『OLIVE』のツアーという意味ではどういうモードで臨みますか?
これも2つあって。すごく大切なタイミングだと思ってるし、それこそファイナルが武道館2DAYSということも含めて……武道館が2 DAYSになったこともスタッフの男気を感じたんですよね。今の俺にそれだけベットしてくれているっていう。今回のツアーはそろそろコアファン以外にも、ちょっと興味を持ってくれて遊びに来る人の数が今までで一番多いと思うので。それはツアーの本数や会場のキャパシティにも表れていて。『フラっと遊びに来たけど、とんでもないライブを観てしまった!』って言わせないと。それを証明することが1つ。でも、武道館は全然ゴールではなくて、これから武道館クラスの会場でライブすることがあたりまえにならないといけない。その始まりのライブにしなきゃいけないというのが2つ目で。
──『OLIVE』というアルバムと武道館の親和性を見出だせることもかなりあるんじゃないかと。
今そう言っていただいて思ったのは、『OLIVE』も武道館もシンボリックですよね。
『OLIVE』のジャケットで象徴的に木がドンと立っているところもそうだし、テーマの大きさも含めてシンボリックな作品で。『OLIVE』は“LIVE”と“I LOVE”を掛け合わせた意味合いを持ってるんですけど、“生きる”と“愛する”って今度、俺がどういう音楽を作っていくにしても『OLIVE』で歌っているメッセージをライブで発さないことはないと思うんですよ。そういうデカいテーマを持ってるんだけど、ものすごくポップなアルバムのツアーが日本武道館でファイナルを迎えるというのはすごく象徴的だなと思ってます。
──演出のアイデアなどを出し合ってる段階ですか?
もうほとんど決まってますね。
──優秀だなあ。
ダンサーのKensukeが、視覚的な演出の力になりたいって名乗り出てくれて。彼は絵を描くのが上手いから、俺がやりたいことを汲んで絵で説明してくれるんですよ。そうすると、チームで共有できるスペースがすごく大きくなるから。
──視覚的なイメージとして。
そう。音響的な効果に関してはイメージのズレってほぼ起こらないんですけど、視覚的な効果のズレって起きやすいんですよね。やっぱり人間って聴覚より視覚の印象のほうが強いから。そこはけっこうセンシティブで。Kensukeがそこにコミットしてくれる存在になってくれたので。こういうタイミングで新しいスタッフではなく、内部から『こういうことやれます!』って名乗り出てくれる感じはうれしいですよね。
俺は演出の本質って特効ではあってはならないと思っていて。今の時代はインパクトの強い娯楽物が多いし、そういうものに音楽で対抗するには、もう1回その日のステージがリフレインするようなライブをすることだと思うんですよ。
──派手な演出も考えてるんですか?
というよりも、今までの延長ではあります。いや、延長というよりも強調かな。強度を強くするということ。緩急で言うと、今まで140キロのストレートと105キロのカーブを投げていたのを、ストレートのスピードを150キロまで上げるとか。そういう効果かな、演出は。決して開けてビックリ、ドーン!みたいな特効的な演出じゃないというか。特効って便利じゃないですか?無条件に『ワーッ!』ってなるから。でも、俺は演出の本質って特効ではあってはならないと思っていて。
──間違いない。
だって映画でもそうじゃないですか?映画で音楽を使うのは、シーンの感動度を上げるためで。そこを間違えるとよくないと思う。もちろん、音楽は娯楽であるべきなんだけど、インスタントなものになってはいけない。これからどんどん大きなツアーをやっていきたいと思っている以上は、それを絶対に忘れちゃいけないと思う。
──そこを忘れると表現のリアリティがごっそり剥がれ落ちてしまうと思うし。
だから、リアルを内包していないファンタジーは今後どんどん尻すぼみになっていくと思っていて。2年前に赤坂BLITZでライブをやって確信したのは、ベースに強烈な演奏力とそれを際立たせるパフォーマンス力がないといけない。そうじゃないと、お客さんの印象が『なんか飛んでたね〜!』みたいになりかねないから。今の時代はインパクトの強い娯楽物が多いし、そういうものに音楽で対抗するには、たとえば学校や会社でイヤなことがあったときに帰り道にもう1回その日のステージがリフレインするようなライブをすることだと思うんですよ。そのメッセージを渡せるかどうかというのは、その音楽とパフォーマンス自体を楽しめるかどうかだから。
2017年は勝負のポイントが増えると思います。制作とライブをセパレートできそうだなと思ってたんですけど、気づいたら5つくらいのプロジェクトを同時に走らせるみたいなことになりそうです(笑)
──ツアー以降、もっと言えば武道館以降の2017年の活動の展望を最後に聞かせてもらえたら。
めちゃくちゃたくさんあって。『まだまだ過小評価されてる!』っていう悔しさはずっとあるんだけど、それでも俺の音楽を受け取ってくれた人が、ちゃんとその人生に生き続けるものを渡せられているという自信はあるし、今回の武道館はそういう意味でも証明のライブになると思うんですよね。今まで俺を応援してくれていた人たちには、応援してきてよかったと思わせる証明をして、初めて俺のライブを観に来てくれた人たちに対しては『どうだ!?ハンパないだろう!?』って証明をする。あとは、今後出会う人たちに対して“日本武道館2DAYS”という肩書きは有効だなと思っていて。どこの馬の骨ともわからないアーティストではないという名刺というか。
──紅白出場経験あり、みたいな。
まあ、個人的にはそういうタグ付けに振り回されてきた人生でもあるんだけど、とはいえ、そういう名刺を持てるというのは今後勝負できるサイズが変わってくるので。同じ1.2倍のオッズでもベットできる額が変わってくるから。2017年は勝負のポイントが増えると思います。すでにトピックはいっぱいあるんですよ。今年は制作に集中する時間とライブに集中する時間をセパレートできそうだなと思ってたんですけど、気づいたら5つくらいのプロジェクトを同時に走らせるみたいなことになりそうです(笑)
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■SKY-HI WELIVEツアー本編映像一部公開
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