冒険に挑むほどポップになるDiggy-MO’、新作『BEWITCHED』とそのツアーについてメールでインタビュー！

TEXT／兵庫慎司

2年ぶり・ソロとして4枚目のアルバム『BEWITCHED』(ビィウィッチト)を3/8(水)にリリースし、3/17(金)名古屋 Electric Lady Land、3/19(日)渋谷TSUTAYA O-EAST、3/25(土)福岡BEAT STATION、3/26(日)大阪UMEDA CLUB QUATTROの4本のツアーに出るDiggy-MO’。ソウル・ミュージック、ファンク、ジャズ、クラシックからヒップホップやEDMまで、いったいこの人の脳内はどうなってんだと言いたくなるほどの貪欲さで取り込み、何をどうしたらそれらをこんなすっきりとアウトプットできるんだと言いたくなるほどのポップさを持つ作品にしていくのは、SOUL’d OUTの頃から一貫している彼の姿勢だとも言えるが、それがよりいっそう、というかもはや手に負えないくらい、自在に、かつ大胆に、そして自由に極まった感のある『BEWITCHED』は、どんなふうに作られたのか。
作品とそのライブについて、メールで7つの質問を送り、答えていただいた。
なお、4つ目の質問には質問をもって応じられたので、まずそのお返事を書いておきます。確かにその曲にもっとも顕著に表れていますが、それだけではなくてアルバム全体に感じられることだと思います。で、そこがとてもすばらしい作品でもあると思います。
では以下、質問とDiggy-MO’の返信。

──『BEWITCHED』（魔法にかけられた）というアルバムタイトルにした理由を教えていただけますか。

少しチャーミングなタイトルがいいかなと思って「BEWITCHED」にしました。同タイトルのジャズ、ミュージカルの楽曲も好きだったりして良いイメージでした。

──このアルバムを作る前に「次はこういうものにしよう」と考えた、イメージのようなものはありますでしょうか。

いつも、アルバムコンセプトというよりは好きに楽しんで作っていると、おおよそ一堂に10曲以上は溜まっている気がします。今回は全体としては都会的なファンク色も強い感じになった気がしますし、詞のテーマも男女間のストーリーが多くなったのは自分でも少し意外でしたね。とはいえだいぶ遊び倒していますが…(笑)。たまに良い詞も書きたいです。

──どれひとつとして同じような曲がない、これまでのソロ・キャリアと現在のご自身を総括するような作品になっていると感じたのですが、もしそうだとしたら、それは自然にそうなったのでしょうか。

特に奇を衒わずわりかし楽しんで作っているので、そう受け取っていただいているのであればそれについてはそうなんだと思います。
没頭するタイプなので毎回、意欲旺盛に夢中になってやっている感じだとは思いますが、けっこう丁寧に作っていくのが好きです。
あまりそういう風には見えないかもだけど(笑)。

──「ここまではいいけどこれ以上はやりすぎ」といったような自制やブレーキを取り払って作った、もしくは「ここまではいいけど」の範囲が以前の作品よりも広くなった、というところは、『BEWITCHED』を作る上でありましたでしょうか。それとも、これまでの作品と変わらないでしょうか。

それって「先生、」のことですかね……(笑)。

──過去の作品もそうだったと言えるかもしれませんが、聴き通して「これ、ライブは一体どうするんだろう？」と感じました。アレンジ面でもそうですし、過去の楽曲とどう並べていくのかという意味でもそうですが、制作の時はある程度ライブを想定して作られたのでしょうか？ ライブのことは意識せずに作られたのでしょうか。

基本的に、いい予感がしたとき無制限に作っています。ライブのことはそれを作っている時にアイディアなりいろいろも同時で自分の中で鳴っているというか、どう言えばいいんでしょう……。
バラエティに富んだアプローチも結構同時に浮かんでることのほうが多いので、作品に適しているのかライブはどうするかで考えたりするということはあまりないのかもしれないですね。
なので自分の中では、作曲もライブも、けっこうノリや感覚的なことで進んでいることも多いと思いますね。

──このアルバムのツアーでいちばん楽しみにしていることをひとつ挙げるなら、なんでしょう。

今回もバンドで回るのですが、やはり楽曲のアレンジをバンドサウンドでブラッシュアップしていくプロセスは自分の中で一番のテーマだったり楽しみだったりするので、毎回リハーサルの時点ですでに興奮してます。
イメージを具現化していく中で想像と違ったときのびっくりも、嫌いじゃない。
いろいろ込みで本番でバチッとくると最高です。

──このインタビューを読んでいる方へメッセージをお願いします。

読んでくれてありがとうございます。これまでの中でもなかなかおもしろいアルバムになったと思うので、曲を聴いて楽しんでくれるとうれしいです。そして自分のライブツアーではバンドアレンジも醍醐味の一つなので是非ライブ会場にも遊びに来てください。今後もよろしくお願いします。

 
■Diggy-MO’ – BEWITCHED Megamix