──『STAND!!』の特設サイトにはメンバーの全曲解説文が掲載されていますけど、金澤さんはご自身が手がけたラストナンバー「the light」の解説文の最後に「ただ一つ言っておきたいのは、このバンドもっともっと行けますよって事」と書いていて。
金澤 うん、それはメンバーみんなが思ってることだと思います。今が一番そういう気持ちが強いかもしれないですね。2016年はそういう1年でした。ライブに向けたテンションもかなり変わりましたからね。ライブってデカいなとあらためて思ったんです。これ、ディスクガレージさんのインタビューだからというサービストークではないですよ?(笑)
──わかってます(笑)。なぜそんなにライブに向けたテンションが変化したんですかね?
金澤 たとえば5月と6月にやったツアーは、アルバムツアーではなかったという理由もありますけど、1本1本、全部のライブの色がまったく違ったんですよ。セットリストも全部変えたし。
──あえてフォーマットを作らなかったと。
金澤 そう。次の『STAND!!』のリリースツアーは、アルバムを聴かせるためのものなので、ある程度のフォーマットを作りますけどね(笑)。
でも、今年のツアーは『ライブってなんなんだろうな?』ってポジティブな意味で考えることが多かったんです。『今日、初めてフジファブリックのライブを観るお客さんは何を感じるんだろう?』とか。メンバーともそういう話をして。でね、ツアーの初日に100点満点を出せちゃったんですよね。そういうツアーってなかなかないですから。
──『STAND!!』はバンドがまた新たなフェイズに入ったことを提示する作品だと思いますし、年明けのアルバムツアーもかなりフレッシュな内容になりそうですね。
金澤 僕もそう思います。『STAND!!』は新しい名刺のようなアルバムになったと思うし、バンドのいいマインドが外に向いてる作品になったので。それを象徴するようなツアーにしたいですね。派手なツアーにしたいなって思ってるんですよ。まだノープランなのでなんとも言えないんですけど、もしかしたら派手な演出があるかもしれないですし。どんなカタチであれ、フレッシュなフジファブリックを存分に感じてもらえるライブをやるつもりです。
──追加公演は2月24日の中野サンプラザです。中野サンプラザはフジファブリックにとって特別な会場ですよね?
金澤 そうですね。思い出はたくさんあります。志村會も中野サンプラでやりましたからね。バンドの節目に中野サンプラザにいるような感じがありますね。
──あらためて、2016年はどんな1年でしたか?
金澤 僕は長く感じましたね。よくみんな『1年が早い』って言うじゃないですか。でも、僕にとっての2016年は長かったです。
──それほど濃かったんでしょうね。
金澤 新しいことにたくさんチャレンジしたからでしょうね。ギターを弾くのもそうだし(笑)
──2017年はどんな1年にしたいですか?
金澤 『STAND!!』というアルバムを作って新たな自信を得たので。それが自分の勇気となって、さらに新しいことに挑戦できたらと思います。山内くんも『茶道を始めたい』とか言ってました(笑)。
バンドがいい状態だから、それぞれがもっと新しいことに挑戦したいと思うんでしょうね。それはすごくいいことだなって思います。
──最終的には新たに得たものを曲にアウトプットするでしょうし。
金澤 うん、そうですね。来年、僕の曲はかなり変わると思います。あくまで予想でしかないですけど、強くそんな気がしてるんです。
■NEW ALBUM「STAND!!」収録曲「SUPER!!」MV