僕ね、誕生日が苦手なんですよ。誕生日といえば「いつもバターケーキだったな」という思い出くらいしかないし、気恥ずかしくてねえ。ただ、今回のライブはお客さんもわかってるわけだから、大丈夫ですけどね。
──「港カヲル 人間生活46周年コンサート ~演奏・グループ魂~」[2017年2月1日(水)東京国際フォーラム ホールA/2017年2月7日(火)@オリックス劇場]もめちゃくちゃ楽しみです。演奏はグループ魂なんですね。
そうですね。破壊くんなんかは最初「カヲルさんのソロだから、俺は関係ないでしょ?勝手にやって」という感じだったと思うんだけど、そういうわけにもいかなくなってきて。もしかしたら「なんだよ!」って思ってるかもしれないけど、年明け早々、みんなでコンサートをやるのはいいんじゃないかな……って、なんで俺がこんなに気を遣わなくちゃいけないんだろう(笑)。まだ詳細は決まってないですけど、おもしろいライブになると思いますよ。
──しかも2月1日にはカヲルさんの46歳の誕生日。誕生日ソング「Happy birthday to you」の歌唱映像を一般から募集して、ライブ当日、ステージ上に設置予定のモニターで披露する企画も進行中だそうですね。
ええ。僕ね、誕生日が苦手なんですよ。実家にいるときも、そこまで「おめでとう!」という感じがなくて、誕生日といえば「いつもバターケーキだったな」という思い出くらいしかなくて。何年か前、グループ魂のツアーで札幌に行ったとき、たまたま僕の誕生日で。みんなにお祝いしてもらったんだけど、それも気恥ずかしくてねえ。ドラマの撮影でもそういうことがあるし、「今年もあるのかな」ってひとりでソワソワしてたら、何もなかったりね(笑)。ただ、今回のライブはお客さんも「カヲルさんの誕生日だ」ってわかってるわけだから、大丈夫ですけどね。
──それにしても港カヲルさんが本当に46歳になるとは…。
おもしろいですよね。これからは設定の年齢を超えていっちゃうわけです(笑)。港カヲルってもともとは、浅草の芸人コンビのひとりだったんです。そのコンビがグループ魂の前説をやってるという演劇的な設定だったんですけど、その相方の子が大人計画をやめちゃって、そのままカヲルさんだけが残って。最初はダンディな感じの人だったんですけど、続けているうちに普通に福島の訛りで喋ったり、太ったりして、キャラクターが自分に寄ってきたんですよね。
──演じていたはずが、一体化してきたと。
そうそう。2004年に宮藤さんの作・演出で、劇団☆新感線の橋本じゅんさんと「轟天vs港カヲル」という舞台をやらせてもらったんですけど、そのときは港カヲルという役に僕が寄せていったんですよ。僕はもともと演劇の人だから——いまもそうですけど(笑)——まじめに芝居を考え過ぎたというか。いまはもっと素に近いと思います。適当ってわけではないけど、マジメなことを言うこともあるし、フザけることもあって。なんでもありだなって気付いたのはけっこう最近なんですけどね。自由になれるキャラクターっていうのかな?だからソロデビューに関しても「いいんじゃない?」ってあまり深く考えずにやれてるんです(笑)
──ソロアルバム「俺でいいのかい」と2月のライブも、港カヲルの魅力を伝える絶好の機会ですね。
そうですね。ホントにおもしろいアルバムだと思うし、ライブも豪華になると思うので、いろんな人に楽しんでほしいなって思います。
■「情熱皆川大陸 #10」