結成17年、初めてアメリカツアーを行ってから12年。演奏力といいパフォーマンスといい、まさに「破壊的」という言葉をそのまんまステージにのっけたみたいなライブが話題を集め、アメリカ遠征が年間恒例行事になったり、国内各地のフェスに出演したり、全国くまなく回ったり……メジャーに在籍していた時期や、マネージメントに所属していた時期もあったが、現在はリリースもライブも自ら行う完全DIYのガールズ・バンド、つしまみれ。
3月25日(金)に代官山UNITでワンマンを行うので、本人たち的にもDI:GA online的にも、ぜひそのアピールをしたい! つしまみれが歩んできた、独特でユニークでそれなりに大変だったりもした歩みを知っていただくことで、彼女たちに興味を持ってもらえれば!というのが、当インタビューの趣旨でございます。つしまみれを知らない方、さして興味ない方が読んでもおもしろいこと必至の17年史、前後編でお届けします。ぜひ。
インタビュー/兵庫慎司
結成
まり(Vo・Gt) 千葉大学の、SOUND HOUSE ZOO(サウンドハウスズー)っていうバンドサークルに、1999年にやよいが入学してきて、出会いました。わたしとみずえが2年生で、やよいが1年生で。私がBLANKEY JET CITYの『ロメオの心臓』のツアーの赤坂BLITZを観て、「これは女3ピースでブランキーを目指すしかない」と思って、それをみずえに持ちかけたのが始まりです。それから2年間ぐらいはブランキーのコピー・バンドでした。
みずえ(Ds) 4年生になったくらいからオリジナルを作り始めて。
まり で、卒業するんです。私は小学校教員になりました。
みずえ 私はほかにやっていたバンドが「卒業してもがんばろう」って感じだったので、フリーターになってバンドを続けてました。
やよい(Ba) 私だけまだ4年生だったから、このままじゃつしまみれ終わっちゃうと思って、勝手にライブハウスにブッキングしたり。下北のQueとかシェルターとかのオーディションライブに……「土日しかできないんですけど、やりたいです」とかお願いして。
まり 出たこともないのに、シェルター様に(笑)。
アメリカ・ツアー
まり でも私も、小学校の教員をやりながらデビューを目指すと思っていて、デモテープを各メジャーレーベルに送って。その中の方が、ガールズバンドの殿堂、BENTEN LABELを紹介してくれて。レーベルの木村さんが四ッ谷のライブに来てくれて、私たちのデモCD-Rをごそっと買って帰ってくれて、「すごくよかった、うちで出しましょう」ってメールをくれて。
みずえ 2004年の8月にCDをリリースしたんですけど、その前の3月にBENTENのツアーでアメリカに行こう、ってなって。オースティンとロサンゼルスで2本ライブを。
まり それで仕事をやめて。その時に、ロサンゼルスが200人ぐらいで、オースティンが500人ぐらいいたのかな。どっちもアメリカ人が熱狂しちゃったから、音楽がやめられなくなりました(笑)。
みずえ 2005年と2006年の秋には、スーサイドガールズの前座でツアーに行きました。
まり それ40本ぐらいのツアーで、キャパも500から3,000くらいだったので、それでまたすっかり味をしめて(笑)。
みずえ CDが1回のツアーで3,000枚とか売れて、それでまた味をしめて(笑)。
まり もともとスーサイドガールズが前座を探してるっていう依頼がBENTENに来たんですよ。10数日以上連続でライブがあるスケジュールだったから、「そういうのがやれる女の3ピース・バンドいますか?」「はいはいはい!」みたいな。
みずえ 19本連続でやりました。それからしばらく空いて、2008年に久しぶりに行って。
まり で、そこからまた空いて、去年の3月にまた行きましたね。
メジャー在籍時代
まり 2004年にBENTENで出したあと、2007年までリリースが空くんですけど。で、次のインディ・レーベルを紹介してくれた人がいて、そこから『脳みそショートケーキ』(07年)と『つしまみれとロックとビアで』(08年)を出して。フェスとかも出してもらえるようになって、渋谷のクアトロとか代官山UNITでワンマンできるようになって。
みずえ でも、その時は事務所もあったんですけど、ライブのブッキングとかは自分たちでやってましたね。めっちゃ電話しまくって。で、そのレーベルの人がビクターに移ることになって、私たちもついていって──。
まり ふんわりメジャーデビューみたいな(笑)。それで『あっ、海だ。』(09年)と『Sex on the Beach』(10年)の2枚を作ったんですね。その当時はゴリゴリで押せ押せなライブをやっていたので……ハードな音で録ろうって言って、「マキシマム ザ ホルモンのエンジニアさんで録りたい」って言ったら、その願いをかなえてもらったりして。作品はもうほんと、好きなことをやらせてもらってたんですけど、その頃はマネージメントはなかったので、ライブが壮絶なことに(笑)。
みずえ 今、『あっ、海だ。』の時のポスターのツアー日程を見ると、10日連続ライブとか、ほんとに鬼スケジュールで。自分たちで組んでるから。レコーディングしながらやよいが電話したりしてたよね。
まり 私が歌録りしてる間にライブが決まっていく、みたいな。
やよい 「これ、リリースするんだったらツアーやんないとダメだよなあ」って考えて。「じゃあいよいよ全国を回れるかなあ。行ったことない場所も一応電話かけてみるか」って、かけてみたら「紹介状が必要なんで、まずはそれを持ってきてください」って言われて(笑)。で、千葉LOOKの店長に相談したら、「おまえらいったい何年バンドやってるんだ」ってあきれられながら紹介状を書いてくれて、電話もかけてくれて。
まり で、地図を見ながら効率的なツアーのはずだったんだけど、日程を詰めこみすぎて、途中で歌えなくなっちゃって。喉パッサパサで、もう叫んで終わり、みたいな。で、リキッドルームで結成10周年イベント、持ち曲全部やります、っていうライブを、そのつらいツアーの合間に入れちゃって(笑)。
みずえ 伝説のライブ(笑)。途中で喉がつぶれて声が出なくなってるのに、最後で復活してるんです。っていうのがDVDに収められてる。でも、そのリキッドのライブの時に、ライブ制作の人を紹介してもらって、今もお世話になってるんですけども。
(つづく。後編は3月3日アップ予定!)
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