──ASHくんは、MUCCのサウンドのどういうところが好きなの?
ASH サウンドも好きですし、スタイルも好きですし、歌詞もすっごい好きなんですよ。最初、高校生くらいのときに、先輩からMUCCを勧められて『是空』を聴いて、すっごい好きになったんです。一応、ヴィジュアル系の枠にも入ってるバンドだって聞いて、僕、あんまりヴィジュアル系に詳しくなかったんですけど、MUCCみたいなヴィジュアル系のバンドは見たことなかったから。ヴィジュアル系のボーカルの人の歌に対して、自分の中で勝手にイメージしていたものがあったんですけど、逹瑯さんの歌を聴いて、一気にそれが覆されたんですよ。日本人がKORNみたいなバンドをやったらこうなるんだろうなって思ったっていうか。サウンドもダークネスかつヘヴィネスだし。僕、当時から、DeftonesとかKORNが大好きだったんで。
逹瑯 そういうことで言うならね、ウチら、水戸だったからこそ、このスタイルというか、この立ち位置のバンドになったと思うよ。多感な時期に憧れた、すぐ近くに居た先輩たちが、変わったバンドばっかだったからね。同期のバンドにもCOCK ROACHってすげぇカッコイイ、オルタナティブなバンドが居たし、すぐ上の先輩にラヴィアンローズってバンドもいたし、直属の先輩はcali≠gariだったりするし、もっと上だとBRAHMANとか、ヴィジュアル系以外の先輩バンドがいっぱいいたからね。環境に恵まれてたのもあると思うよ。
ASH 異種格闘技だったんですね!なるほどなぁ。すごい環境だったんだなぁ〜。僕は、地元の先輩バンドにJELLY→っていうバンドが居るんですけど、高校生の頃にJELLY→を見て、パンクの概念を完全に崩されたんです。パンクって、カッコ付けないのがカッコイイと思ってたんですけど、JELLY→って、思いっきり髪立てて、全力でカッコ付けるんですよ!これこそがパンクだ!って思えたというか。本当にすごいなって思いましたね。すごく影響を受けた先輩でした。
逹瑯 俺、JELLY→のメンバーとは全員すげぇ仲良いけど、アイツらは、本当の馬鹿だからね(笑)
ASH あははは。
逹瑯 いろんなジャンルに喧嘩売ってるアルバムね!っていう解釈だったの、すっげぇ精神がパンクだなって思ったんだよね。
ASH 的確な分析です!“かかって来いよ!”っていうアルバムにしたかったんです。思わず、心の中で“ニヤッ”としましたからね(笑)
──逹瑯くんはASHの音楽性をどう感じている?
逹瑯 ラジオのゲストに来てくれる前に、6月にリリースされた『THIS IS LIFE』を聴かせてもらったんだけど、1曲目聴いて、2曲目聴いて、全然違うなぁと思いながら3曲目聴いたらまた違って。歌い方も全部違うし。ん?と思いながら4曲目5曲目聴いたら、“あぁ〜なるほどね”って思ったの。“バンドじゃなくてソロだけど、俺、本気でやったら、どのジャンルでも、そのシーンのヤツ等と戦えますよ”っていう、いろんなジャンルに喧嘩売ってるアルバムね!っていう解釈だったの、俺の中では。いろんなジャンルを1つに繋げているのが、ASH DA HEROです!って言ってるみたいな。面白いな、すっげぇ精神がパンクだなって思ったんだよね。そういう清々しいアルバムだなと思って、すっげぇ好きだった。
──逹瑯くん、いつも思うけど、アーティスト辞めても、音楽パーソナリティとして、ご飯食べていけるね。
逹瑯 あはははは。
ASH ホントそうですよね!的確な分析です!でも、ありがとうございます!嬉しいです!『THIS IS LIFE』は、2015年の5月にリリースされた『THIS IS ROCK AND ROLL』と、同年12月にリリースされた『THIS IS A HERO』からの続編で、3部作で1つの作品っていうイメージなんですけど、1枚だけを取り上げるとするならば、本当のところは、逹瑯さんのおっしゃって下さったとおりで、“かかって来いよ!”っていうアルバムにしたかったんです。ラジオでも逹瑯さんにそう言って頂いたんですけど、そのとき、思わず、心の中で“ニヤッ”としましたからね(笑)
逹瑯 次は、“これが核心です!これこそが得意玉です!”っていう作品が聴いてみたいね。
ASH はい!今、いろいろと作詞作曲をしていたりするので、是非、そういう作品も作っていけたらなと思います!
──そういうMUCCも、アルバム作ってたりするんだよね?
逹瑯 そう。ずっと歌詞書いてたからね。大変。もうしばらく作詞はいいかなって感じ(笑)
ASH あ、その感覚解ります(笑)
──そんなこと言ってられないよね、MUCCは来年20周年だから、イベントだらけだからね(笑)
逹瑯 そうね。イベント目白押し。まずね、11月5日のYUKKEさんのお誕生日には、品川ステラボールで『JACK IN THE BOX mini』っていうのが行われますので、YUKKEさんが奮闘すると思いますよ。それと、11月6日の『KNOTFEST JAPAN 2016』でしょ、11月25日26日は『COMMUNE』でしょ、それと、来年2月11日からは20周年記念ツアーの『羽化』が始まるからね。
──ASHくんは?
ASH はい。僕はですね、11月4日からツアーが始まりまして、12月9日にメジャーデビュー1周年目のライヴを渋谷WWW Xでやりますので、是非、みなさんお誘い合わせの上、遊びに来て頂けると嬉しいなと思っています!12月はメジャーデビューの月でもあるので、毎年ライヴをやっていけたらいいなと思っているので、注目していただけたらなと思います。
《次回は「きき納豆対決」!》逹瑯の的確なASH分析、ASHの逹瑯、MUCCへの絶大なリスペクトと、互いへの信頼感をより深めた二人。第2回はいよいよ、「納豆ロック対談」へ。
まずは、逹瑯 vs ASH DA HEROの「きき納豆対決」!