この間、Twitterでエゴサーチしたら、「ベリーグッドマンの曲、シンドい!こんなにも心に突き刺さるなんて!!」と書かれてて(笑)。でも、そこがベリーグッドマンの強みやと思って。(MOCA)
──ラブソングや応援歌など、人生を歌った曲と日常の様々なシーンに合った楽曲たちは、聴く人の心境やシチュエーションによって、響く曲が全然違うと思います。
MOCA この間、Twitterでエゴサーチしたら、「ベリーグッドマンの曲、シンドい!こんなにも心に突き刺さるなんて!!」と書かれてて(笑)。僕らの曲はメッセージ量が多いし、エッジの立った言葉がエグみになって、聴いた後に食らう一枚になってるのかな? って。
Rover 何人かの先輩に言われるんです、「お前ら、メッセージが強すぎる!」って(笑)。
MOCA でも、そこがベリーグッドマンの強みやと思って。僕らの曲は必要な時、必要とした人に聴いてもらって、お洒落なカフェでは別の人の曲を聴いてもらえればいいのかなって(笑)。
Rover 僕らはカフェのBGMでなく、みんなのライフスタイルにハマるBGMが作りたいと思ってて。どうしたら人に突き刺さる曲が作れるのか、色んなパターンを考え尽くしたんですけど、結局、分からなくて。良いコード進行と良いメロディ、良い歌で綺麗に録るという技術的なところをしっかりやって。あとは育っていくのを見守るだけやと思ったんです。
──聴く人の生活を彩り、豊かにしてくれるという意味でのBGMになると思いました。例えば、結婚するタイミングに「Eye to Eye」を聴いたら、忘れられない曲になると思うし。
Rover 恋愛って十人十色なんで、あまり人の恋愛に関与するもんじゃないと思ってるんですけど。唯一、サポート出来るのが歌だと思うんですよね。周りの仲間が結婚する時、曲を書いてプレゼントしたりするんですけど。どんなスピーチよりも、歌がハッピーに出来ると思っていて、そういう感覚で作った曲ですね。
──ご自身たち的には今回、アルバム完成しての手応えは感じました?
Rover インディーズで頑張ってきて良かったなというか、次のステップまで上がれたなというのは感じました。今回、曲作りからラフミックスまで、制作の90%をメンバー3人だけで作っていて、その苦労は結構ヤバかったんですけど。出来上がった時、「やり続けてたら、こんな良い作品が出来るようになるんや!」と思って、すごく嬉しかったです。3枚目まで作った時、「正直、もう伸びしろ無いんちゃうか?」と思って、「ベリーグッドマン壊滅的やな」と思ってたんですけど、それは僕が勝手に思ってたことだったみたいで。僕らに一本筋が通っていれば、みんなは懐広く受け入れてくれるんやってことも分かったし、事務所の社長が「名盤やな」ってひと言、LINEのメッセージをくれたのが嬉しくて。社長のために書いたわけやないけど、そう言ってくれたのは心強かったですね。
MOCA 僕は毎回そうなんですけど、アルバムを作ってる時の記憶がないんですよ。で、出来上がりを聞きながら「これ、どんな気持ちで作ってたっけ?」とか思って、ノートを引っ張りだしてきたりして。作ってる間は集中してたのか、無になってたのか、ストレスでアホになってたのか(笑)。「この曲良かったから、次もこんな感じで」って思うんですけど、どうやって作ったのか思い出せないんですよ!でも改めて聴いた時、自分たちにとっての自信作にもなったし、早く発売日が来て聴いてもらえるのが楽しみですね。
Rover 俺は楽しみより恐怖の方が大きいかな。こんだけイキって色々言って、全然売れへんかったら、「なんやコイツら!」ってなるでしょ?(笑) だから自信もあるけど、結果が全てなところもあるんで。今は恐怖の方が大きいですね。
心を動かしてやろうという気持ちはないですけど、全力で何かを届けに行くという気持ちで毎回ライブをやってます。(MOCA)
──10月からは最新アルバムを掲げての全国ツアーもスタート。ライブやファンへの思いは「シンクロニシティ」でも歌っていますが、ライブはどんな存在ですか?
MOCA ライブは僕らを聴いてくれてる人、知ってくれてる人が期待値が上がっている中で、さらに凄い物を生で届けなきゃいけないと思っているのと、僕らを知らない人にどれだけインパクトを与えられるかってところを意識した戦いの場ですね。歌いながら辛かったことを思い出してグッとくる辛さもあれば、アホな曲で一生懸命踊る大変さもあるけど、非日常的な何かをみんなに与えられればと思ってます。心を動かしてやろうという気持ちはないですけど、全力で何かを届けに行くという気持ちで毎回やってます。
Rover 僕はライブが非常に嫌いだったんですよ!音楽を作る側としては、ちゃんと計算して完成された作品をCDなり良いスピーカーで聴いてもらうのがベストなんで、「なんでライブってあるんやろう?」と思ってて。
──わははは!そんなこと言うミュージシャン、珍しいですよ(笑)。
Rover 僕にとってのライブは、人として本物か本物じゃないかを見極める試合だと思っていて。本物だったらお客さんは払ったお金以上のものを得て帰る、偽物だったら離れていくだけという場所で。そういう気持ちでライブをやってたから、嫌やったんです。今も答えは出てないし、今でもライブが嫌な時もあるんですけど。音楽をやり続けていくと決めたからにはライブで歌を歌い続けて、僕がホンマにミュージシャンに相応しいと認めてもらえるか、試合に立ち続けたいと思ってます。ミュージシャンとしてだけでなく、日々の行いも微妙で、誰からも愛されない男だったとしたら、みんなにバレてしまうので、人間的な部分も磨き続けていきたいと思うし。
Rover、MOCAのライブ感とは?