高崎へ向かう13:30のポカポカしたハイエースの車中、うたた寝していたところを叩き起こされる。
「連載の締め切り過ぎてるから早く書いて!」
ごもっともです。
車窓からは畑が見えます。ポツポツと家々があり、その奥に山。僕は割と都会の方で育ったので、例えばこういうところに生まれていればどうだったかなあ、と考えたりします。
学校が終われば緑の間を縫うように家路を辿り、カバンを置くや否や、飛び出し駆け回り、日が落ちれば汚れた手を振り友だちと別れる。
勇気を振り絞って好きな子をイオンに誘い、帰り道くらいでしか二人きりになれないデートをすれば、それがすぐに噂になっちゃうような。
随分想像で書いたけど、やっぱりそういうものへの憧れがずっとあるものです。
人は自分に無い物をねだる生き物だ、とまとめると簡単なのですが、大阪の血は「オチ」を求めてしまうのです。
うーん、こういうところにだいたいポツンとあるラブホテル。
潔いほどの景観に溶け込むつもりの無さ。
あれは、私を見習って生きるのだと世の男子たちに語りかけているのだと思います。
おあとがよろしいようで。
■Shout it Out 「青年の主張」ミュージックビデオ